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プロフィール編集

メギドNo真4
スタイルラッシュ
クラスファイター
性別
CV引坂理絵

人物編集

ご機嫌お散歩

寄生メギド「アナキス」が髪の毛にとりついたヴィータの少女。


アナキスは宵界メギドラルきってのマッドサイエンティストサタナキアが超強力なメギドアスモデウスの細胞から造り出したもの。

角ある赤い蛇、が三匹、という姿をしている。三頭それぞれが自我を持つ模様。オーブ版が存在し、ドラゴンめいた翼を背に持ち、蛇のような一つの胴から三つ首が生えている。


髪、という頭(脳)に近いところに寄生されているが、サラ自身の人格は健在。むしろアナキスが過保護なまでに周囲の危険や害から彼女を守ることもあって、天然な性格のまま、マイペースにのほほんとした暮しを続けている。

アナキスがよく暴れるために大切にしている髪がよく傷むのだが、本人は自身に寄生している存在に気付いていない様子。

傷んだ髪の毛は彼女自身が大切に手入れしている。


人工的な存在アナキスにもメギド体が存在し、口輪をされた蝙蝠のような頭を持つ白いワイアームのような姿をしている。

また胸のあたりにももう一つの顔があり、瞑られた二対の目と額に縦に割れた目を持つ漆黒の仮面のようである。

この姿になるさい、アナキスはサラを繭のようにくるみ、彼女はその中心で眠りにつく。そしてアナキスはサラを包んだ繭ごとメギド体に変化する。

後述の事件からリジェネレイトを果たし、彼女とアナキスの関係や彼女自身の性格にも変化が生じた。


常に威圧的、且つ他者を常に見下ろす性格のアスモデウスだが、彼女にだけはベタベタに甘い。もし他のメギドであれば「豚」と罵るような、抜け過ぎている性格でも気にせずにいる。但しアナキスにとってアスモデウスは畏怖の対象なので、一緒の時はアナキスも大人しい。


これはアスモデウス本人の史実ネタである。

人間であるサラに取り付いた悪魔アスモデウスは、サラが7回結婚を繰り返しても7回とも夫を殺してしまうが、アスモデウス本人はサラに手を出さなかったと言う。


性能編集

サラ自身はヴィータだが、ゲーム中では「召喚(ガチャ)」でメギドとして加入しパーティーに編入できる。


特性「ここどこだろ~?」により毎ターン「点穴」が5プラスされる。そしてスキル「急に風が…!」でスタイル「ラッシュ」のメギドに点穴をプラスできる。このことからラッシュの点穴使用メギドの代表格であるベリアルと相性が良い。


覚醒スキルの「髪が傷んでるよ~」は敵単体にダメージを与えてその2割を吸収し回復する、というもの。


奥義の「牧歌の癒光」は味方全体のHPを回復させダメージカットを付加する。


ネタバレ編集















周りで戦闘が起こっても気にしない程抜け過ぎている性格には訳があった。それは彼女を愛する両親からの「異常な愛」にある。

イベント「離れても、心は繋がって」で、サラの過去とその性格についての事が語られた。



とある貴族が居た。その家の当主は両親から、家名と血統を守る為の婚約を定められていた。

しかし当主は両親の定めた許嫁ではなく、その家に務める家政婦…つまり、サラの祖母と結婚をすると言い、聞かなかった。家名と血統を守る事を条件として、両親は結婚を許す事とした。

その後生まれた娘は貴族としては扱われず、息子だけが後継として認められた。

だが娘もそれなりに不幸ではなかったらしい。複雑な環境に置かれながら、成人まで育った後彼女は家を出て、夫と出会い、結婚し、家庭を持った。そして孫娘も生まれた。


祖母は、娘への負い目からサラに会うことはせず、遠くから彼女らの幸せを願っていたが…不幸な事件が、サラの両親を襲う。滅多に外に出ないサラを連れて、買い物に出かけようとした時、両親は事故にあってしまう。土砂崩れから守るようにサラを庇い、そのまま亡くなってしまったと言う。

サラの父親も勘当同然で実家を飛び出していたため、身寄りのないサラは何の運命か、祖母の家に連れてこられる事となった。


サラを一目見た時、この子は私の孫なのだと直ぐに分かったらしい。長く真っ赤な髪…かつての祖母と同じ、燃え盛るような赤色をしていた。人形のようにも美しく、まるで芸術作品のようだとも思ったと言う。

だが…それでも、祖母は彼女を引き取らなかった。引き取れなかったのだ。

その時には既に息子が跡を継いでおり、そこに招き入れればお家騒動や後継者争いの火種になりねない。

そこで、祖母はサラへの個人的な援助を申し込んだ。だが、生きていけるだけには充分なお金を渡したところで、彼女の助けになるとは限らない。無垢で人を疑わない彼女の為にも、最低限のお金を与えて、後は何処かへ務めることを勧めた。そうすれば、祖母が亡き後も一人で生きていけるだろう…と。


……これだけ聴けば、まだサラは幸せであると言えただろう。両親から愛されていた彼女は、失った悲しみを背負えど、一人で生きていける力をこれから持てるだろうと。

しかし、両親からのその愛は……「異常」であった。



両親は、どちらも家族からの愛を貰えなかった…家族と共に歩めなかった経験から、サラに辛い思いをさせないように、愛を注いでいった。

サラには、世の中に蔓延る悪を知って欲しくはない。後継や身分による争いなんて知る必要も無い。サラには無垢でいて欲しい。自分たちが汚れてしまっている分、サラにだけは…無垢で美しい少女でいて欲しいと。


故に両親は、サラを世界の全てから切り離した。


サラに近付く同世代の子供達にお金を渡し、近付かないようにお願いもした。サラの世界にあるのは、両親と町と自分の家だけ。それ以外の汚れた物は、全く視界にも入れさせなかった。

…簡単に言えば「子供を人形として扱う」事を、両親は進んで行っていた。箱の中に入れて、丁寧に、丁寧に…

人としての行為を禁じ、芸術作品のように、汚れないように…。


そうして、両親の念願は叶った。

サラの世界にあるのは、今でも両親の事だけだ。

両親の死を認識出来ないまま、両親の事を思って今も生きている。


…サラの抜け過ぎている性格はこうして生まれていった。戦闘中、皆が闘っている中でのほほんとして居られたのも…そもそも、戦闘と言う状況を認識出来なかったのも全て、両親からの「異常な愛」によって歪められた精神の表れだった。

両親が認めた事以外の情報を認識出来ないのだ。両親が見ても良いと言ってくれた事以外は、何も認識が出来ず、曖昧なままで…例えるなら、彼女は常に夢の中に居るのだ。


そうした彼女の、彼女さえ知らない心の穴を住処としていたのはアナキスであった。寄生型のアナキスがサラを選び、奇跡的に共存していたのは、その心の穴の存在が大きかった。要は、サラには「個」が無かったのだ。


「個」とは、メギドが力を発揮していく上で必要な物。アスモデウスから生まれたアナキスに強い「個」はなく、メギドでありながら、その力を得る事は出来なかった。更に、寄生した相手の「個」が強すぎると、アナキス自身がその「個」に押されてしまう。

故に、「個」のないサラはアナキスにとっては最高の寄生先だったのだ。



そして物語は終盤へ。

メギド達と触れ合い、話して行くうちに芽生えてきた「自我」が、アナキス達の自我と衝突を始めてしまう。


サラ自身、両親の行いを知らなかったわけではない。


お父様もお母様も、欲しいものは何でもくれた。お洋服もお菓子も、全部。だけど、本当に欲しいものはずっとくれなかった。

本当は友達が欲しかった。

気の許せるような、仲のいい友達が欲しかった。

けど、もし、友達を作ろうとしたら…お父様もお母様も、また私を閉じ込めてしまうから。

だから、ずっと我慢していた。おばあ様のお陰で外には出られたけど…友達だけは出来なかった。

でも、もし叶うなら、皆さんとお友達になりたくて…と。


アナキス自身、サラの想いを叶えたいと願っていた。

故にアナキスは彼女から離れる事を、サタナキアにお願いした。宿主がこれ以上、戦闘で辛い思いをしないように…と。


そして、サタナキアの施術によりアナキスはサラから引き離された。しかし、施術中に事故が発生した。引き離されたアナキスが暴走を始め、サラにまた寄生しようとし始めたのだ。それもそのはず、サラの空虚な心に根を張っていたアナキスの本能は、それを良しとしない。例えアナキス本人がそれを望んでいたとしても…

しかし、暴走した理由は、本能が暴れただけでは無かった。アナキスは「サラが呼んでいる」と言ったのだ。既にサラから引き離されたはずのアナキスが…


引き離さたサラが、目を開けないままうわ言を呟き始めた。


自分の事はあまり好きじゃなかったけど

この髪だけはみんなが褒めてくれた

長くて、真っ赤で、綺麗だねって

だから、切られるのだけは嫌だった

泣いてわめいて大暴れした

お父様とお母様が諦めるまで

初めて、お父様とお母様に反抗した時

私だけの、小さな世界を、守れた気がした

だから、お願い

勝手に髪を切らないで

私の世界をこれ以上、勝手に削らないで


涙を流して呟く言葉は、切り離されたアナキスを想う言葉だった。

彼女はアナキスを認識出来ていなかったはず。何故今にして、アナキスの事が分かったのか?

…サラもアナキスも、誰か無しでは生きられなかった。宿主と寄生虫という関係は、何時しか、「友達」のような…離れ難い存在となっていたのだ。


故に、アナキスは真のメギドとなれた。

リジェネレイトを果たしたサラは、アナキスと上手く適合し、侵食をしないままにアナキスと共存出来る事となった。





そして、サラはアナキスと友達になれた。サラ自身がそれを認識出来ずとも。

「離れても、心は繋がって」いるのだから。





後日、アスモデウスとまたお茶会を開いたサラ。

ふと、アスモデウスはサラに問いかける。「貴様にとって、私はどんな存在だ?」と。やや返答に詰まってしまったものの、おずおずと、「大事な、お友達です」と答えるサラ。

「アジトで私をそんな風に言うのは貴様くらいだろうな」

満足気に微笑むアスモデウス。

そうして再び、サラの日常は戻ってきた。彼女が望んで作った、たくさんの「お友達」と共に。


…お茶会の際、しれっとアナキスはアスモデウスに気に入られるように働いていた。

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