解説
西洋のドラゴンのひとつ。四肢を持たず、蛇に翼が生えたような姿をしている。
尋常じゃ無い再生能力を持っており、バラバラに切り刻んでも直ぐに肉片が融合して何事も無かったように活動を始める。
ワーム【worm】、ウィルム【wyrm】とも呼ばれる。
特徴
その歴史はかなり古く、古英文叙情詩『ベーオウルフ』や古くからのイングランド民話に登場し、ほぼドラゴンそのものを意味する言葉として扱われていた。そのため、ドラゴンの源流に当たるという説も存在するらしい。
また、ワイバーンのモデルと言われているイギリスの「ヴィーヴル」というドラゴンの分類もワイアームである。
原型は巨大化した蛇にドラゴンの頭をした地を這う怪物であり、毒のブレス(息攻撃)を得意とするものも多い。
どこまでが「ワイアーム」か?
ただ、ヒドラやバジリスクのように、蛇型をしてはいるが「ドラゴン」と呼ばれたりあるいは別個に大蛇と呼ばれるものも存在し、いわゆる竜のなかで”ワイアーム”はいまいち区別がはっきりしないところがある。
また、ウィルム【wyrm】(あるいはオルム【orm】、ヴルム【wurm】等)については、後世で足や翼があると考えられるようになり、やがてドラゴンと同一視されていく。
物語等ではドラゴンの中でも「古く上位の竜」の呼称を指す場合もあるようだ。
このため元の語は同じながらも、「ワイアーム」を手足なしの竜、「ウィルム」を手足ありの竜、と使い分けている場合もある。
関連タグ
同族、あるいは似て非なるもの →ワーム