デ・トマソ・パンテーラ
でとまそぱんてーら
フォード社の「イタリアン・デザインの車体にフォード製エンジンを積んだアメリカ市場向けの安価なスーパーカー」という企画にデ・トマソ社が参画して生み出された。
アメリカではフォードのディーラー網を使って販売され、1972年、この手の車としては異例の年間生産台数2,700台に達したが、翌年のオイル・ショックで激減することになる。
フォード社が1975年でパンテーラの販売をやめたためデ・トマソ社が権利を買い戻し、以後は独自に生産・販売を続けた。
パンテーラ(1971~72年)
トム・ジャーダのデザインによる車体にフォード製の5,763cc V8エンジン(通称「クリーブランド」)をミッドシップに搭載。シャシー設計はジャン・パオロ・ダラーラ。最高出力310馬力。
パンテーラL(1972~84年)
エンジンをデチューンして出力を下げ、大型の5マイルバンパーを付けている。安全面の充実で車重は100kgほど増。最高出力266馬力。
パンテーラGTS(1973~90年)
エンジンの圧縮比を上げ、出力を向上させたモデル。最高出力350馬力(北米仕様は266馬力)。
パンテーラGT4(1974年)
グループ4カテゴリーのホモロゲーションを得るため400台が生産された。最高出力500馬力以上。
パンテーラGT5(1980~84年)
大型のリアウィングやフロントスポイラー、オーバーフェンダーなどが追加された。最高出力330馬力。
パンテーラGT5S(1984~90年)
オーバーフェンダーがボディと滑らかに一体化し、ブリスター・フェンダー風になる。リヤフェンダーにブレーキ冷却用のエアインテークがある。エンジン・チューンは最高出力300馬力と350馬力から選択。
ヌォーバ・パンテーラ(1991~94年)
マルチェロ・ガンディーニのデザインで、 フェラーリ・F40風の車体となった。クリーブランド・ユニットが払底したため、1987年式マスタング用の5,000cc V8エンジンに変更。最高出力305馬力(北米仕様は247馬力)。