実在した人物については⇒フローレンス・ナイチンゲール
概要
漫画「黒博物館ゴーストアンドレディ」の主人公の一人。愛称は「フロー」。
本作では金髪碧眼の顔立ちの整った女性。だが後述の経験もあって目下には大きな隈がある。
裕福な家庭に生まれ育ったお嬢様で、生れつき人々の生霊が見える能力を持つ。
かつて神の啓示を受けたものの、具体的に何をせよとは示されず、豪勢な暮らしを望むことを嫌悪し、自ら人を救う看護師になることを強く望んでいる。
しかし当の両親たちには猛反対を受け、自分を偽って生きていくことへの苦しみと無力感に押しつぶされる。その絶望から救いを求め、ドルーリーレーン劇場に住み着いている灰色の服の男グレイの元へと足を運び「自分を取り殺して欲しい」とグレイに依頼する。だがただ殺すだけは勿体ないと思ったグレイから「フローが一番絶望した時に殺す」という条件に契約を結ぶ。契約後は彼との交流を経て理想へ向けて力強く歩き始めていく。絶望を深く望んでいるが、それと同時に看護師としての夢を持ち続けており、当初馬鹿にしていたグレイも彼女の夢を馬鹿にしなくなった。数々の凄惨で衛生環境が整っていない戦地へと足を運び、自ら環境を変え、負傷者たちから「戦場の天使」と呼ばれるようになっていく。だがその彼女の功績に対し不満を持つ、「ジョン・ホール」に目の敵にされ様々な妨害を受けるようになる。
ネタバレ
そしてホールからの直接襲撃を受け彼から恨みと憎悪の暴言と共に彼に憑りつく生霊が襲い掛かるが、フロー自身今までの長い年月にかけた彼女の感情の権化の「フローの感情」である生霊は遥かにホールの生霊より上回るほど巨大だった。そして彼女の怒りがホールと生霊に轟かせた。
だが、ホールに仕えていたデオンとグレイが相打ちになり消滅を目にし、絶望する最中、気力で起き上がったホールが「フローは殺せなくても一番大切なグレイを殺すことが真の復讐だ」と嘲ったことから激高。「貴方だけは絶対に許さない」と銃を握りホールを撃ち殺そうとするが、かすかに灰として残っていたグレイがボブの身体に乗り移り阻止。そして「穢れるんじゃねぇ」と説得され、グレイが消滅した直後哀しみの慟哭を上げた。
そして月日は流れ老齢となったフロー。だが長年の業務に無理がたたりもはや寝たきりで意識も曖昧であった。だがそんな直後グレイが現れ、天国へと導かれる。若い女性の姿に戻り、グレイからサムシングフォーを送られると同時に彼から未来を継いでくれたと激励を受ける。そして天からの光が差し込まれグレイと共に一緒に行こうと誘うがグレイは「ある約束を果たすまで行けない。」と断られる。「一緒にいてほしい」と涙を流すがグレイから「約束が果たせたら来る」と告げられ、彼女はグレイに見送られ静かに天へと旅立った。まさにその姿は「天使」のようだった。
