マリア・マルタ・クウネル・グロソ
まりあまるたくうねるぐろそ
文京区にある築70年のアパート「笑明館」の2階にある風呂なし家賃3万円の部屋に住むポルトガル人女性。
フルネームは、ポルトガル人の基本的な名前のフォーマットにより以下の様になっている。
洗礼名 | 名前 | 母方の姓 | 父方の姓 |
---|---|---|---|
マリア | マルタ | クウネル | グロソ |
この為、友人達からは「マルタ」と呼ばれており、母方の姓をもじって「食う寝るマルタ」と言われることも。
ちなみに父方の姓のグロソは「食いしん坊」と言う意味がある。
リスボンの大学で建築学を学んだ後、東京の大学院で都市工学を研究する為に来日した。すでに修士論文は提出済みな為、いつでも帰国可能な状況なのだが、日本に残り、奨学金を貯めたお金と友人達が紹介する日雇い仕事の収入で、貧乏ながらものんびりとしていて、お金をかけずに作れるおいしい料理を作ってほおばる生活を楽しんでいる。本人曰く「他人から見れば無為な生活」との事。
外食をしたり、外で買ったものを食べたり、友人達の御馳走になることもあるが、基本的には毎日の少ない生活費から安い食材を購入し、手間暇をちょっとかけて美味しい手料理を作る。そしてそれをたいへんおいしそうに食べる。時には日本とポルトガルの良いとこどりな料理をつくる事も。
なお非常に食いしん坊で餃子の大食いにチャレンジして成功させたりしているが、スタイルは抜群である。作者がおまけ用に描いた交換留学生で来たと言う設定の高校の制服を着たマルタは、FSSと言わざるをえない。
料理への造詣の深さから、同じアパートに住む友人達から食材を差し入れられる事も多く、おかえしにおいしく調理した料理を友人達に食べさせている。またアパートの大家さんが嫁入りの際に京都からもってきた糠床をかりて糠漬けを作ったり、アンチョビを作る手伝いをする為に知人の大学教授の家に遠出する事もある。
料理の他に児童文学や日本文学への造詣も深く、同じアパートの隣の部屋に住んでいる友人で児童文学に詳しい司書の美緒子から紹介された本を良く読んでいる。
電気代節約の為、エアコンもテレビも無い部屋で暮らしており、青山にある「こどもの城」のビデオライブラリーで日本の子供向けの古いアニメや特撮番組を見ている。
非常に感受性が高く、ごんぎつねの朗読会に参加して子供達よりも先に号泣したり、ポルトガルで生活していた時には解らなかった虫の声を楽しむ事を覚えたり、知らない人が奏でるピアノの音を楽しむ為に公園で時間を過ごしたりしている。