概要
半吸血鬼とも生ける吸血鬼とも呼ばれるルーマニアの伝承に伝わる吸血鬼の一種。
モロイイと書かれる事があるが、これはルーマニア語で複数形の定冠詞がついた形である。
女性のモロイは「モロアイカ」と呼ばれる。
幽体離脱などが出来るほか、男女の違いにより割と明確に異なる性質を持ち、男性は基本的に頭に毛がなく、女性は顔が赤いとされ、幽体離脱能力は男女ともに共通で、無作為に適当な誰かに憑依しては様々な悪事を働くが、女性は更に動物を操り、それらに変身できる力を持つという。
なお一説には墓から出てくる吸血鬼、もしくは生まれてすぐ殺された子供が吸血鬼として転生した存在ともされ、雹を降らす力を持つとされる。
さらに厄介なことにモロイが死ぬと高確率でより凶悪なストリゴイになるといわれている。
また敢えて直接的な呼び名ではなく、“不死者”の意味でこの名を呼ぶ事が多いといわれている。
なおこれを退治するには心臓に杭を打ち込むか、死体そのものを焼いてしまう方法が取られるほか、熱い釘を撃ち込むという方法も有るが、血の弱い者がその行為を行うと逆に精神崩壊を起こしてしまう為、注意が必要と言われている。