冷堂紅葉
れいどうもみじ
「私を殺した犯人を見つけて下さいね――探偵さん」
『不死探偵・冷堂紅葉』のヒロイン。不死探偵。私立青崎高校2年A組に転入してきた女子生徒。天内晴麻の紹介で文学研究会に所属する。誕生日は12月24日。
一見クールで現実離れした印象を与えており、同級生にも敬語を使う。
長い黒髪に赤い瞳、そして抜群のスタイルの持ち主。バストは本人によるとHカップ。チョーカーの上にネックレスをかけている。
成績は優秀で、スポーツもできる優等生。
天内をして「容姿端麗、文武両道。才色兼備という言葉は彼女のために文豪が考えたのではないだろうか」と思わしめている。
一方で、お腹や足、二の腕など、太さを気にしてか見られることを恥ずかしがる面や(でも胸はいいらしい)、泣き虫な面、大食いなどの面もあり、実態はクールでもなんでもない。
カルバン・クレインからは「ドーレー」、宮川愛からは「ひやどうさん」などと呼ばれる。
肩書の通り、不老不死。父・冷堂青紫から引き継いだ異能力(後述)。
冷堂の実年齢は24歳で、天内よりも年上。冷堂はそのことを気にしており、永遠の16歳を自称している。
常に健康で病気にもかからず、怪我をしてもすぐに元通りになる。
ただし精神面はそうもいかず、作中では事件で自分や親しい者に危害を加えられるたびに心を痛めることになる。
後述する青紫の死からして、不老不死を死に至らしめる何らかの方法が存在しているようだが、現状明らかになっていない。
副次的な能力として、冷堂は異能力を匂いで嗅ぎ分けることができる。相手の異能力の使用頻度が低いと匂いは薄くなる。
作中では、この副次的能力を根拠にすることで「犯人は異能力を使っていない」と読者に宣誓し、フェアに推理できるようにしている。
母親は出産してすぐにいなくなったらしく、大学教授の父・青紫と2人で暮らしていた。
15歳の時、青紫が偶然近くに引っ越してきた古い知り合いと再会するが、知り合いは全く外見の変わらない青紫を異常だと騒ぎ立てた。
それが大学にも広まり、心ない解釈を受けて青紫は精神的に追い詰められることになった。
そうして青紫の誕生日が近くなった頃、青紫を元気づけるために外で美味しいものを食べようと約束するが、青紫は「少し出てくる」と言ったきり帰ってこなかった。
その1週間後の朝、異常に身体の調子が良くなったことに驚く一方で、青紫の知人だという老人・外海雪雄と、当時小学生だったエレイン・ティリーの訪問を受ける。
その時に、青紫がどこにいるのかなぜか瞬時に理解し、外海の車で廃墟まで送ってもらった。エレインの透視の異能力によって地下の密室に青紫がいることがわかり、通報で駆けつけた警察により、不老不死であるはずの青紫の死亡が確認され、異能力が娘である自分に移ったことを知った。
青紫の死後は外海の経営する孤児院で生活し、エレインとメアリンの姉妹と仲良くなる一方で、異能力の発覚を恐れて外に出られない日々を過ごしていた。その中で青紫の死に改めて疑問を抱き、真相を明らかにする探偵の存在を望むようになった。
8年後、100歳を迎えた外海が息を引き取る前、資産の1つであるマンションを譲渡する代わりに、知り合いのやっている高校に通って青春を過ごし、人並みの幸福を得てほしいと頼まれた。
そうして、外海の望みに応えるために、探偵を見つけて父の死の真相を知るために、青崎高校に編入して天内晴麻と出会うに至った。