なんだお前 まだいたのか
概要
web漫画「胎界主」の主人公。鮒界市の準地方公務員であり公園墓場の管理人をしている。
バンシーの血を引いている半妖精で、強大な運ぶ力の胎界主である。
あだ名は「亡くし屋」「サメ男」「クソニス」
人物
表面上は凡蔵夫妻の息子であるが、その実はもう一つの生成世界「ロックヘイム」で妖魔バンシーと人間から生まれた半妖精の出来損ない「ニス」である。生まれて間もない頃に凡蔵夫婦の実子である本物の凡蔵稀男ととりかえっこ(妖精が人間の子供と自分の子供を取り換えるというヨーロッパの伝承)が行われた為、以来凡蔵稀男として生活している。
養父母が自身のせいで破滅した際に自我が崩れ始め、自己を白紙の状態にし再構築、現在の主人格「無我」を生成したらしい。が……
多重人格者の為、複数の人格が存在している。
無我
凡蔵稀男の主人格。精神世界での容姿は凡蔵稀男そのものである。一部と二部で性格は大きく異なるがこれは殆どが無我による演技の為。
無我は仮の「自我の礎」を設定することで自己を保っている。一部前半では「助ける者」を演じており、助けを求められると断れないキャラクターになっている。この自我の礎は強力な反面、深い関係の人間を失うと地震(自我崩壊)が発生するためリスキーなものとなっていた。
夜沼聖子と東郷正義の仲を取り持つのに失敗した際、「助ける者」を破棄して下位互換の「親切なお兄さん」に移行した。しかしながら他人格に負けてしまう程に弱体化が激しかったため長くは続かなかった。
純子が力を持ち始めてからは彼女からの攻撃を避けるため意思決定基盤を持たない「ふざける者」に移行。故に二部の無我は無意味にギャグへと走る「愚者」を演じている。
本質は何も信じることが出来ずにいる人格。周りに人がいなくなると蝋人形のようになるらしい。
嫌いなものは魚と人間、純子を沈めるまで酷い女性恐怖症だった。
二部の終盤で彼の出生について明かされる。
井戸カルテット
凡蔵稀男の「心の闇」「本能の淀み」である4人の人格。容姿は凡蔵稀男の肉体以上に化け物じみているが白髪白目は共通している(眼がつぶれていたり隠れているものもいるが)基本的に無我を「外部からやってきたバケモノ」とみて敵対しており、隙あらば主人格を乗っ取ろうとしている。ただし勝ち目が無いとわかったとたん従順になる。痛覚の肩代わりをされたりと不憫な役割を担うことが多い。
無我や純子が弱まり、彼らが力をつけていくと人間に近い容姿に変化していく。
純子
凡蔵稀男の「いとおしさ」の人格。元は幼い凡蔵稀男が生成したキャラクターである。中学生程の凡蔵稀男を少女にしたような容姿。初登場時はセーラー服を身にまとい、無我に沈められている間はスク水を着用している。原理的に人を傷つけることを避けており、無我とは別の意味で人を助ける傾向にある。一見まともな人格に見えるが、一時的に主人格を乗っ取ってはサッキュバスにキスしたり旦那を亡くしたばかりの未亡人に手を出したりとやりたい放題。致命的な恋愛脳で二部ではリースにお熱。
容姿
ニス特有の人外じみた白髪と白目。左目の睫毛が若干伸びている。
服装は黒いオフネックの長袖に半袖黒のショートジャケット、黒ズボンを履いている。季節によっては腕をまくったりロングコートを羽織っているが基本的にこの服装。
タロット・アスに呪いをかけられてからは時折女体化するようになる。乳袋が生成されるほどの巨乳。ちなみに女体化時の偽名は「凡蔵巨乳」
能力
バンシー特有の「アカーシャ球体」「こころの緒」「いのちの緒」が見える左目を持っている。「いのちの緒」を切断すると対象を生成世界から追い出す(実質殺す)ことが出来る為、相手を触れずに亡くす「亡くし屋」という渾名がつけられていた。いのちの緒の収縮により生命の危機を確認でき、これを利用して致命傷にならない傷を負わせることが可能である。この能力はソロモンヘイム限定であるため、ロックヘイムが舞台である二部では全く使用されない。
運ぶ力の胎界主であり、膨大な量のマナを溜めこんでいる。マナは使用することで物事の流れを自分の思う方向に運ぶことが出来るものである。ただし蓋然的なものに対してのみ有効で絶対的な事象にはいくらマナを積んでも流れを変えることは不可能。また運ぶ先が正しいものとは限らない。
稀男(無我)は意図的にマナを使用しない限り自然に流れ出ることは無い。稀男の場合、マナを使用するときは決まって「運○%使用」というセリフがつく。この能力から悪魔達に「真の胎界主候補」として目をつけられていた。
普段は銃身が短いリボルバーを携帯しており、対悪魔や骸者用に銀の弾丸を特注している。
話によってはスナイパーライフルやアサルトライフル、バズーカを使用。
ニスは虚弱体質であるため身体能力はお世辞にも良いとは言えない。女子にも劣っている場面がちらほらみられる。