概要
「少女辞典」とは、まりやす(安井万里絵)原作の漫画である。
読み切り版は2017年5月29日に掲載。
ストーリー
毎日のように続く両親の喧嘩に耐え切れず家出をした少女戸隠八千子(とがくしやちこ)。
自身が家に戻るまでの仮住まいとして、八千子は自身が通っている小町高等学校にある古びた女子寮(皐月寮)を訪れたところ、隙間おばけのギコと出会う。
寮の隙間に隠れてそこに来る少女たちを観察するギコ。
そのギコの目的は、少女たちを覗き、観察し謎多き少女たちを解明して、「少女辞典」に書き記すことだった。
「少女とは何か」を解き明かしたいギコといろいろな悩みを抱えた少女たちが織り成すホラーコメディ。
少女(がいっぱい登場する)漫画
登場人物
戸隠八千子(とがくし やちこ)
家出少女
小町高校2年生
両親の喧嘩が原因で家出をした。
お化けへの耐性はあまりなく、少し暴力的。
ギコから「4階建て校舎から飛び降りた方がマシ」と言われるほどえげつない威力のジャーマンスープレックスを飛高小鳥(ひだかことり)に食らわせたことがある。
16歳 2年B組12番 血液型はB型 剣道部所属 推定Aカップ など、現時点で個人情報が最も多く公開されている。
※3巻第16話の文字化けセリフ
『 菴輔さ繝ヤ縺溘☆縺代※豁サ縺ヤ縺薙o縺口゛繧ゅ>蜊礼「髦ソ蠑・髯口莉上口縺」縺上j縺吶k吶ゥ繝ヲ繝医ヴ繧「 』
解読すると
『 何コ??たすけて死??こ?oが??Jもい南?u阿弁E陌?仏??ぁvく?jす?k??ユトピめu 』
おそらく『 何コレたすけて○○(解読不能)南無阿弥陀仏びっくりするほどユートピア 』と言ってるものと思われる。
ギコ(ぎこ)
皐月寮に潜む隙間お化け。お化けなのに物理攻撃が効く。
少女たちを観察し、少女辞典に書き記してその生態や特徴、「女心」などについて調べている。
現在は八千子のスカートの隙間内に潜んでいる。
生前から無類の勉強好きであり、優に500ページはあるであろう問題集×3冊を驚くほど短時間で終わらせることもでき、過去に、皐月寮に住んでいた五十嵐學美に勉強を教えていたこともある。
文野四織(ふみの しおり)
文学少女
小町高校1年生
文豪である祖父に影響され、自身も小説家を目指している。腐女子。
ある日、祖父に自身の書いたBL小説を見せたところ酷評され、「お前が文章の道をあきらめなかったら、いつか私も認めよう」と言われるも、当の本人は死去してしまった。
神崎六花(かんざき りっか)
霊感少女
所属校不明
5年前の事故によって両目が失明し、右目に榊一美の角膜を移植したところ、霊が見えるようになってしまった。
生前の一美がこの目を持ちながら、どのように生きていたのか知るために、霊視の能力と共についてきた一美の記憶を頼りに皐月寮を訪れた。
縦長の箱を背負っており、塩・掃除機・ファ〇リーズなど、多種多様な除霊道具が詰まっている。
霊に過剰に反応し、反射で攻撃してしまうことが悩みの種。
飛高小鳥(ひだか ことり)
自殺少女
小町高校2年生。宇宙工学部部長。
空にあこがれを抱き、「宇宙に行く」という幼馴染との約束を果たすため、宇宙飛行士を目指している。
しかし、部費で作った格安のジェットシューズで空を飛ぼうとしたり、宇宙人を呼んで宇宙に連れて行ってもらおうとしたりと、どこか微妙に抜けている。
ギコのことを宇宙人だと思っている。
糸川隼人(いとかわ はやと)
飛高小鳥と赤星のぞみの幼馴染
小町高校2年生
宇宙工学部所属。
赤星のぞみ(あかぼし のぞみ)
飛高小鳥と糸川隼人の幼馴染
小鳥曰く「ある日突然引っ越してしまった」そう。
小鳥、隼人、のぞみの幼馴染3人組の中でリーダー的存在だった。
榊一美(さかき ひとみ)
病弱少女
強力な霊感を持っているが、少しの衝撃で血を吐き、支えがなければたつことすらままならないほど虚弱な体である。そのため普段は車いすを使い生活をしている。
ほんわかとした雰囲気とは裏腹に強い根性の持ち主で、ギコが大切にしている「少女辞典」を取り戻すため、何段もある石段を車いすで降りようとしたり、主治医のために、無茶をして病院から車いすで抜け出そうとした。
霊のお悩み相談をするほどのお人よしであり、その理由は「一人でも多く一秒でも長く、誰かに『とびきり愉快な人』として覚えてもらいたい」から。
薬袋(みない)
榊一美の主治医。一美とは10年以上の付き合い。現在は神崎六花の担当医。
言葉の端々に棘があり、口癖は「馬鹿ですか?」だが、患者のことを第一に考えている。
古屋千歳(ふるや ちとせ)
皐月寮寮母。
男でだが、皐月寮が男女共同のころから働いているため、女子寮になった今でも寮母という肩書である。
「隙間お化けがいる」という噂が広まったせいで、八千子と九音が入寮するまでの5年間、職を追われていた。そのためギコに対して敵意を抱いている。
九十九九音(つくも くおん)
薄幸少女
小町高校2年生。美術部所属。
自宅が火事になり、仮住まいから通学していたが通学に不便だったため入寮。
「不幸」を原動力に絵を描くが、その性質ゆえに、周りの人を巻き込んでまで「不幸」になろうとすることもある。
自他ともに認める「人でなし」だが『久しぶりに会った友人の顔を見て、幸せすぎて泣いてしまう』純情な面や、「作品を作ってる人を邪魔することはしない」というポリシーも持っている。
朝霧陽子(あさぎり ようこ)
美術部部長。
九音の「不幸」に巻き込まれた。
五十嵐學美(いがらし まなみ)
勉学少女
現・小町高等学校理事長
学生時代はは勉強が大の苦手だったが、皐月寮にいたギコに勉学の指導をしてもらい、高校を首席で卒業できるようになるまでに成長した。
歳をとり頭が固くなるにつれ、ギコのことが視えなくなっていった。
七座オリエ(ななくら おりえ)
女優少女
わずか17歳にしてアカデミー賞を取り、「成功を呼ぶ女優」とよばれる少女。
しかし、その輝かしい栄光の裏で周りからのプレッシャーで押しつぶされそうになり、飛び込み自殺を図った。
休養中に、自身の地元の学校である小町高校の映像部と映画を作っていた。
ストーカー男(すとーかーおとこ)
七座オリエのファン。
学校ではいじめられていたが、オリエのおかげで自殺を踏みとどまれていた。
しかし、ある日を境にストーカー行為をすることを決断。
たびたび殺害予告や脅迫文、ストーカー行為を行いオリエの女優活動を休止させていた。
十十万ねむ(しじま ねむ)
睡眠少女
昼夜問わずすぐ眠ってしまう。授業中でも所かまわず寝てしまうため、2年連続で留年している。
決して怠惰なわけではなく、本人もなぜ寝てしまうのか分かっていない。
本人が一番努力しているが、周りからの「起きる努力していないだけ」という評価に押しつぶされそうになっていた。
色三菊里(しきみ くくり)
友愛少女
九音の友人であり九音のファン。
九音の「不幸」に巻き込まれた。
百瀬雛(ももせ ひな)
機械少女
機械が大好きで機械を愛している少女。おびえて逃げ出すほど人間が苦手。
感情のある機械(人工知能)の作成にいそしんでおり、「カナちゃん」という名前の人型ロボットを作った。
百瀬ラボ」という大看板が掛かっている小屋(家?)でプログラミングや機械いじりをしている。
館花葵(たちばな あおい)
乙女少女
どこからどう見ても可憐な乙女だが、その実、体の性は男である。
裏山近くの坂の上にある 小町火葬場跡地でゴジアオイという花を育てていた。
零子(れいこ)
少女辞典の最初に記されていた少女。
正体不明。
榊一美は「戯言少女」と名付けていた。
八千子のクラスメイト
正式名称不明
いろいろな噂を知っており、そのどれもを信じている。
隙間お化けの噂や火葬場跡地の幽霊の噂について話した。