また旅が始まる。そこに新たな物語と「音」があるといいな。
プロフィール
概要
『鳴潮』の主人公。英訳は「Rover」。
ゲーム開始時に性別を選択できるが、初期は以降の変更は(今のところ)不可能だったが、Ver2.0のアップデートより主人公の性別はいつでも変更可能になった。テキスト形式の選択肢では設定したプレイヤーネーム(最大12文字)で名乗る事もできる他、テキスト限定ではあるものの名前で呼んでもらえたりする。
ある謎の存在によって『ソラリス』に遣わされ、気づけば瑝瓏という国の領地・今州の僻地で行き倒れていた漂泊者。しかし何故か、ここまでの経緯を憶えておらず、それどころか自分の事すら全く思い出せなくなっていた。
原因不明の記憶喪失に見舞われた漂泊者は、自身の過去と正体を求め、様々な者達と出会いながら「悲鳴」や「残像」に立ち向かう旅に赴く。
人物
自分の名前も憶えていないため、さすらう旅人や帰国人を意味する「漂泊者」と呼ばれている。一応テキストではプレイヤーが設定した名前が表記されるが、ボイスは都合上「漂泊者」で一貫している。
黒髪に金色の瞳が特徴的な若者で、黒を基調とした装束を身に纏っている。右手の甲に音痕がある。
共鳴者の必需品であるデバイスは、どの国にも当てはまらない独特のデザイン。デバイスで吸収しきれない強力な音骸をその身に直接吸収できてしまう異質な能力の持ち主で、体内に残響や周波数エナジーを喰らうアブという謎の生物を有している。
今州の令尹(最高執政官)を務める今汐の導きもあって、己の出自を確かめるべく各地を巡る事になるが、時に推理めいた察しの良さを発揮してプレイヤーを置き去りにしたまま話を進めてしまう一面も。
会話中の選択肢はキャラ付けが薄めのシンプルな日本語訳が目立つため、口調としてはややぶっきらぼうに見えるものの、やり取りの内容次第では拗ねたりはしゃいだりするなど、それなりに情緒豊か。端正な顔立ちで時おり人懐っこい笑みも浮かべるため、アバターというよりも一人のキャラクターとして愛好しているプレイヤーは少なくない。
ボイスは戦闘や探索で聞ける他、この手の主人公にしては珍しくストーリーの要所で結構喋る。
今州が設置された当時の記録には、近しい特徴を持つ共鳴者に関する記述が複数存在しているようだが……?
能力
序盤の属性は回折だが、ストーリーを進めていくと消滅の共鳴属性が解放され、以降は自由に切り替えて戦えるようになる。
全体的に万能型のキャラクターで、始めたばかりのプレイヤーでも扱いやすい性能となっている。
回折
シンプルかつ小回りが効く、癖のないスタンダードな戦い方。共鳴チェーン(凸効果)を解放していくと、回復や回折デバフも付与できるように。また、潮汐任務・第二章序幕をクリアすると共鳴解放と共鳴回路に強化と追加効果が入る。
敵に与える攻撃は全て回折ダメージとなる。
基本攻撃手段:音の形
通常攻撃 | 最大4段まで連続攻撃可能。 |
重撃 | 通常攻撃長押しで、スタミナを消費して発動する。 |
重撃・鳴り響く | 通常攻撃の3段目、または重撃が敵に命中した後、適切なタイミングで通常攻撃を行うと発動する。 |
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重撃・鳴り渡る | 「重撃・鳴り響く」発動後、または回避反撃が敵に命中した後で通常攻撃を行うと発動する。 |
空中攻撃 | ジャンプした後に通常攻撃を行うと発動。スタミナを消費して落下攻撃を行う。 |
回避反撃 | ジャスト回避に成功した後、一定時間内に通常攻撃を行うと発動する。 |
共鳴スキル:音の刃
自身の周囲を旋回する刃を放つ。
1凸するとクリティカル率が15%アップし、持続時間が7秒に伸びる。6凸は、20秒間敵の回折ダメージ耐性を10%ダウンさせる。
共鳴解放:奏鳴
目標となるエリアに、高い回折ダメージを与える爆発を発生させる。近くに敵がいれば自動でそちらを向いて発動し、かつ周囲を巻き込むので非常に使いやすい。ただし、判定はそこまで広くない。
4凸の状態で使用した場合、5秒間チーム内全員を持続的に回復させる。1秒ごとの回復量は攻撃力の20%。
強化後は、6スタックの【騒光効果】を敵に付与する。
- 【騒光効果】
回折属性の異常状態。付与された敵は回折ダメージを継続的に受ける。スタック数が多いほど継続ダメージの回数も増え、さらにダメージ自体も大きくなる。最大10までスタック可能。
共鳴回路:万物の音
音の刃・旋 | 【微塵の声】が50Ptを超えていた状態で発動する共鳴スキル。前方の敵に回折ダメージを与える。強化後は、2スタックの【騒光効果】と【微光効果】を付与する。 |
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音の刃・響 | 音の刃・旋の終了後に通常攻撃を行う事で発動できる。前方の敵に回折ダメージを与える。 |
※【微塵の声】は「基本攻撃手段・音の形」と「重撃・鳴り渡る」が敵に命中、または変奏スキルを発動すると獲得できる。最大100Ptまで溜まる。
※【微光効果】は、敵が継続ダメージを受けるたびに減少していく【騒光効果】のスタック数を止める事ができ、この効果は9秒間持続する。
変奏スキル:轟音
協奏エネルギーが溜まった状態で、他キャラクターと交代して登場した際、敵に回折ダメージを与える攻撃を行う。
終奏スキル:刹那
協奏エネルギーが溜まった状態で、他キャラクターと交代して退場する際、そのキャラ(または近くのチーム内で終奏スキルを発動するキャラクター)を中心に、3秒間敵の動きを止める停滞フィールドを生成する。この効果は現在、回折属性の漂泊者唯一のもの。
固有スキル
息を凝らす | 「音の刃・響」のダメージ60%アップ。 |
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傾聴 | 「重撃・鳴り響く」発動後、漂泊者の攻撃力が5秒間15%アップ。 |
消滅
高い瞬間火力を叩き出せ、ステータスもちゃんと強い。ストーリーを進めれば誰でも獲得できる最高レアのアタッカー。
敵に与える攻撃は全て消滅ダメージとなる。
基本攻撃手段:音の末路
通常攻撃 | 最大5段まで連続攻撃可能。 |
重撃 | 通常攻撃長押しで、スタミナを消費して発動する。使用直後に通常攻撃を行うと、通常攻撃の4段目が発動される。 |
空中攻撃 | ジャンプした後に通常攻撃を行うと発動。スタミナを消費して落下攻撃を行う。 |
回避反撃 | ジャスト回避に成功した後、一定時間内に通常攻撃を行うと発動する。 |
共鳴スキル:音の翼
黒い片翼を出現させ、敵に消滅ダメージを2回与える。
共鳴解放:淵の静寂
前方に向けて、一定範囲内のエリアにいる敵に高い消滅ダメージを与える。回折属性の共鳴解放と同じく近くの敵を巻き込み、かつ高いダメージを与えるため非常に使いやすい。
4凸の状態で使用した場合、20秒間敵の消滅ダメージ耐性を10%ダウンさせる。
共鳴回路:明るき永夜
滅びの音 | 【暗流】が最大100Pt溜まっている状態で、重撃を行うと発動する。「共鳴解放・淵の静寂」と同じく4凸で使用した場合、20秒間敵の消滅ダメージ耐性を10%ダウンさせる。 |
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暗湧 | 滅びの音が発動後に解放される特殊な状態。暗湧状態では、以下の効果が発揮される。
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※【暗流】は「基本攻撃手段・音の末路」が敵に命中する、または「共鳴スキル・音の翼(命刈り)」や変奏スキルを発動すると獲得できる。最大100Ptまで溜まる。
変奏スキル:抑止
協奏エネルギーが溜まった状態で、他キャラクターと交代して登場した際、敵に消滅ダメージを与える攻撃を行う。
終奏スキル:慟哭
協奏エネルギーが溜まった状態で、他キャラクターと交代して退場する際、消滅フィールドを展開して効果範囲内の敵に消滅ダメージを与える。その後6秒間、敵に2秒毎の継続ダメージが発生する。
固有スキル
変格 | 暗湧状態中、敵に与える消滅ダメージが20%アップする。 |
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集約 | 暗湧状態中、通常攻撃が敵に命中すると、共鳴解放に必要な共鳴エネルギーを1Pt獲得できる。この効果は、1秒に1回発動する。 |
余談
キャラクターデザインは開発期間中に何度か調整されており、pixiv内の投稿作品の中にも初期のデザインで描かれたものもある。
また、話が進んでいくほど「ストーカーや過去の女が増えていく」と話題にもなったりする。特に序盤は、漂泊者を影から観察する残星組織の幹部、その二人を監視しつつ密かに漂泊者を警護する散華、全くの別口で漂泊者を見守るツバキなど、早くも三つの陣営それぞれの強者から目をつけられたりしていた。
呼び名
どうやら過去の漂泊者はとても大きな事をいくつも成したようで、様々な呼び名がある。
- 御者 / Arbiter
Ver1.1「春雷明かす乗霄の暗雲」より。
今州の歳主・角との対面に際して使われた呼び名。今州の万事万物を司る導き手である角をして“かつての主”と称する存在であり、角に様々な知識を授け、共に設置した今州における文明の守護者としての役割を命じたという。
角の能力を研究するために乗霄山へ滞在していた稷廷のスタッフが山中に残した当時の研究資料には、外界よりも遅く流れる時間の影響を受けない「異人 / peculiar visitor」と呼ばれる人物の記録があり、残像潮との戦いで角が負傷した経緯や、その後遺症とも言える「時の秘法」の欠落を補うために、研究者との交流を経て人造共鳴物・遡流器の開発を手助けした旨も記されている。
また、歳主の降臨後に乗霄山へ平然と出入りしていた人物については瑝覧類書にも記載があるという。
角の言では、御者は自分自身を「文明に介入し、選択と結末を見届ける」存在として位置付けていたらしく、ある稷廷スタッフの記録では「まるで傍観者のよう」「異人の謙虚さと善意は、あらかじめ用意されていた道に我々を適応させるためのもの」とまで考察されていた。
- 群星の調律者 / Astral Modulator
Ver1.3「岸の最果てまで」より。
ブラックショア諸島に悲鳴の観測機関を立ち上げた張本人。指導者として組織運営に携わる傍ら、悲鳴や海蝕現象の現場で対処行動を先導したり、関連する事象の調査・技術の研究開発などに奔走していたようで、面識を持つ職員はごく一部だったという。黒海岸での活動時期に関連するエピソードでは「20年前に消息を絶った」と語られており、元より謎めいた人物像もあって、職員の間では伝説のように語り継がれている。
悲鳴の解析のために無数の犠牲者が残響として囚われ続ける現行のテティスシステムの在り方を変えようと、補佐役を務めていたショアキーパーにさえ口止めをして全てを捨て去り、“漂泊者”として流浪しながら、新たな視点を携えて黒海岸へ至る道を選んだ。
現在の黒海岸には“新入りの花持ち”として加わっているが、ショアキーパーの信頼の証とも言える最高権限や、重度のシステム異常を修正へ導いた実績から一目置かれ、込み入った案件への助力を請われる事も。