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狐物語

きつねものがたり

「狐物語」とは、12世紀中期のフランスで生まれた複数の異なる作者によって書かれた物語群である。 先行作品として「イセングリムス」が挙げられ、現在30程の枝編が知られている。 登場人物は擬人化された動物や人間の農夫などが登場し、「イセングリムス」においては、狼の「イセングリムス」を主人公とし、狐の「レイナルドゥス」が第二の主人公として描かれているが、多くの枝話では「ルナール」を主人公とするものが殆どである。
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「狐物語」 とは 12世紀中期のフランスで生まれた複数の異なる作者によって書かれた物語群 である。


作品解説編集

「狐物語」とは、12世紀中期のフランスで生まれた複数の異なる作者によって書かれた物語群である。

先行作品として「イセングリムス」が挙げられ、現在30程の枝編が知られている。

登場人物は擬人化された動物や人間の農夫などが登場し、「イセングリムス」においては、狼の「イセングリムス」を主人公とし、狐の「レイナルドゥス」が第二の主人公として描かれているが、多くの枝話では「ルナール」を主人公とするものが殆どである。


登場人物編集

(ルナール)編集

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ルナールはフランス読みで、ラテン読みはレイナルドゥス、英語読みはレイナード、ドイツ読みはラインハルト、オランダ読みはレナルドとなる。

ゲーテの翻案本にいたっては、ライネケとなる。

種族:狐

相互関係▼

「エルムリーヌ」の夫である。

「枝編:ルナールの誕生」という話に置いて、「エルサン」と肉体関係を結んだことがあるが、その話の時系列がが「エルムリーヌ」と結婚してからなのかどうかは不明。

「イセングリムス」の「枝編:燻製肉の分配」では、イセングリムスに食べられそうになるも何とか乗り切り、協力して農夫から燻製肉を奪うのだが、約束の燻製肉の3分の1としてもらえたのは燻製肉を縛っていた紐であったため、イセングリムスに復讐を決意する。


(エルムリーヌ)編集

表記揺れ▼

……

種族:狐

相互関係▼

「ルナールの妻」である。

「枝編:ルナールが旅芸人になった話」では、ルナールが死んだと思いこみポンセと付き合うが、実は生きていたルナールにペテンにかけられてしまう。


(イセングリムス)編集

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イザングランはフランス読みで、ラテン読みはイセングリムス、オランダ読みはイセグリム、ドイツ読みはイーゼグリンとなる。

種族:狼

相互関係▼

「エルサンの夫」である。

「ルナール」が「エルサン」と肉体関係を結んだことから「ルナール」との闘争がはじまってしまうのだが、貧欲さをルナールに利用されよくペテンにかけられてしまい、「枝編:ルナールがイザングランに釣りをさせた話」では尻尾を失ってしまう。


(プリモー)編集

表記揺れ▼

……

種族:狼

相互関係▼

「イザングランの弟」として扱われる話もある。

イザングランの弟と言われるだけあり、貧欲な一面もあり、「枝編:ルナールとプリモーが若鳥と引き換えに僧服を売った話」では、それ故に取った行動でルナールに見放されペテンにかけられてしまう。


(エルサン)編集

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エルサンはフランス読みでオランダ読みはエルスウィンとなる。

種族:狼

相互関係▼

「イザングランの妻」も「エルサン」と書かれているが、「プリモーの妻」も「エルサン」と書かれており、誤植なのかは定かではない。

ルナールと肉体関係を結んだことがある。


(ティベール)編集

表記揺れ▼

ティベールはフランス読みでオランダ読みはティベルトとなる。

種族:山猫

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「枝編:ルナールがティベールの尻尾をちょん切った話」のように「ルナール」とは騙したり騙されたりしているが、物語の時系列が後半の作品、例えば、「枝編:ルナールがノーブル王の結婚の仲人役を買って出た話」では、ルナールに敵意を向けられないように注意を払っている姿が見られる。


(ブラン)編集

表記揺れ▼

ブランはフランス読みでオランダ読みはブルーンとなる。

種族:熊

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「枝編:ルナールが熊のブランに蜂蜜があるとペテンをかけた話」では、ノーブル王の命でルナールを宮廷に召喚しようとした際、ルナールに蜂蜜があると騙されて、2本の楔で止められた農夫の割りかけの樫の木にマズルを突っこんでしまい、ルナールに楔を外され、ぬけなくなったところを農夫に見つかり、逃げようとした際、顔面に怪我を負ってしまう。


(グランベール)編集

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グランベールをゴンベールと表す枝編もあるが、ゴンベールという別の登場人物も出てくるので注意

グランベールはフランス読みで、オランダ読みではグリムベルト、英語読みではグランバートとなる。

種族:穴熊

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「枝編:ルナールがノーブル王の結婚の仲人役を買って出た話」によるとルナールの家来で、「枝編:ルナールが熊のブランに蜂蜜があるとペテンをかけた話」のように、宮廷で論争が起きた際はルナールの弁護をすることが多い。


(シャントクレール)編集

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シャントクレールはフランス読みでオランダ読みではチャンテクレールとなる。

種族:鶏

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「枝編:ルナールと雄鶏のシャントクレール」では、「ルナール」に食べられそうになったところを、挑発し、口を開いて言い返している隙に飛び去り、ルナールを嘲笑する。


(パント夫人)編集

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……

種族:鶏

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シャントクレールの妻であり、クーペの妹。

「枝編:ルナールがノーブル王の結婚の仲人役を買って出た話」では、クーペのかたきを討とうと、ルナールの処分をきつくするよう求めた。


(クーペ)編集

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……

種族:鶏

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パント夫人の姉。

「枝編:ルナールがノーブル王の結婚の仲人役を買って出た話」によるとルナールに食べられてしまったことになっている。


(ティエスラン)編集

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……

種族:烏

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「枝編:ティエスランからチーズを騙し取った話」では、人間の媼から奪ったチーズを落とした際、ルナールに食べられそうになるが、チーズと四枚の羽根は失ったものの乗り切る。


(名前不明)編集

表記揺れ▼

……

種族:四十雀

相互関係▼

「枝編:四十雀とルナールの舌戦」では、ルナールに和平のキスを迫られるが、ルナールが食べようとしているのを見破り、舌戦に負けることはなかった。


(ノーブル王)編集

表記揺れ▼

……

種族:獅子

相互関係▼

「枝編:ルナールが医者になった話」ではルナールに病を治してもらうが、その際、ルナールのペテンに嵌まり、イザングランの毛皮を剥いてしまう。

「枝編:ルナールが熊のブランに蜂蜜があるとペテンをかけた話」から続く裁判の話や「枝編:皇帝ルナール」では、ノーブル王と散々敵対するが、結局はルナールを許してしまう。


(フィエール王妃)編集

表記揺れ▼

フィエールはフランス読みでオランダ読みはフィラペルとなる。

種族:獅子

相互関係▼

「枝編:ルナールが如何にして皇帝になったかという話」や「枝編:ルナールの死」では、ルナールを愛していると取れる描写があるが、ノーブル王の妃である。


狐物語を読むには?編集

お手頃価格で知りたいなら鈴木 覚, 福本 直之, 原野 昇による翻訳本が岩波文庫から、より多くの話を知りたいなら、同じ翻訳者によってシリーズ化された翻訳本が白水社から1巻目が溪水社から2巻目が出ている。

本記事の記事を書くにあたって情報を仕入れる際にもこれらを参照した。

また、ケモノ作品としてよりも風刺文学といて読みたいなら、イセングリムスの丑田弘忍による翻訳がCHOEISHAから出ているし、子供に読ませたいなら、レオポルド・ショヴォー,山脇 百合子による翻案が福音館から出ている。

目的によってどこのを読むか決めると良いだろう。

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