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白芷

びゃくし

『鳴潮』に登場する華胥研究院の反響声態学者。凝縮属性で、増幅器と共に反響生物・優曇を召喚する。

CV. 瀬戸麻沙美


瑝瓏華胥研究院の今州分院に所属する反響声態の研究員。合理的かつ万事に直球で、他者への心遣いや繊細な機微は不得手とする。といっても周囲の気分を害する事は望んでおらず、相手の不安や不満を感じ取れば議論によって問題の改善や解決を目指すタイプ。お世辞にも社交的とはいえない性格ながら、温厚な秧秧、明朗な熾霞とはよく連れ立っており、本編冒頭でも共に雲陵谷まで調査に出向いていた。

秧秧と熾霞が発見した漂泊者の検査を請け負い、反響学者としての知見と洞察でその特異な性質を分析。そのまま今州における実質的な漂泊者の検査担当者のような立ち位置となっており、漂泊者の身に起こる様々な事象を一貫して冷静な視点から考察・解説してくれる。


幼い頃から才気に溢れ、しかし人付き合いには目もくれず、書斎で難解な学術書を読み耽っては理論の再現を試みるばかりの生活で両親を心配させていたという。華胥のとある研究拠点に足を運んだことがきっかけで、同じ課題を探究する人々のいる世界に興味を抱き、やがて超現実空間・音場(ソノラ)を調査する科学考察チームの一員となった。

しかし数年後、とある氷原の音場を探索中に残像の襲撃を受けて観測隊は全滅。白芷はチームの仲間たちを目の前で喪い、ただ一人生き残るという経験をする事になる。危険は承知の上で、全員が最善を尽くし、それでも運命は覆せなかったという事実を受け止め、残された者の使命としてなおも研究に邁進する彼女は、やがて音場や反響生物の人為的な生成を視野に入れた仮説を打ち出し、これらは本編序盤で漂泊者の検査に使用された疑似音場として結実している。

事件の後に瑝瓏から観測隊の全員に授与された栄誉勲章は、代表者として受け取った白芷によって大切に保管されている。


研究者として透徹したスタンスを持ち、眼前の課題に黙々と向き合うために周囲との交流は最低限。スケジュールは臨機応変に組み替え、想定される事態には十分に備え、とにかく地道に問題を解決していく姿勢は、何事にも動じない独特の余裕を生んでおり、表情や声色からも機嫌を読み取りにくいせいで、意図せず相手にプレッシャーを与えてしまう事もままある様子。

ただし鈍感なわけでもないため、相手の様子がおかしいと不器用なりに気遣いを見せる一面もあり、研究院での人物評は概ね「冷たいのは見た目だけ」という見解で統一されている。

劇中に登場する植物の中では清芬草にたとえられがち。


優曇回生編集

共鳴歴は4年。科学考察チーム時代に探索した音場で確保した強力な反響エナジーが、氷原での事件で白芷が抱いた「仲間を蘇らせたい」という激しい感情に呼応する形で反響生物へと変化した。能力が発現した際の状況によるものか、低温環境を作り出しながら傷を癒す力を持つ。

共鳴周波数スペクトルに類似する記録は見られず、その波形は反響生物の元になったエナジーと同じもの。以上の経緯から潜伏期間を経た突然変異型と認定されている。


出場中に重撃や共鳴スキル、共鳴解放でチームメンバーを回復する他、終奏スキルによって交代したメンバーに一定時間の継続回復を付与するなど、ヒーラーとして豊富な回復手段を持つ。

恒常集音(ガチャ)の1枠目で必ず引ける実質的な配布キャラ。共鳴チェーンのノード解放を5つ目まで進める(いわゆる5凸)と、自身が行動可能でなおかつ他のチームメンバーが戦闘不能になった際、即時の蘇生とHPの全回復が可能となる。クールタイムは10分と相応に重いが、プレイアブルな共鳴者の中では蘇生を扱える稀少な存在。


反響生物・優曇編集

白芷の共鳴能力によって出現する、白い花弁を束ねた竜のような反響生物。白芷とは精神を通じて意思疎通できるものの、現在の姿で現れるようになった経緯や生物としての分類、構成要素に至るまで、前例もなく不明瞭な点が多い存在。命名は伝説の植物・優曇華に由来するもので、求める真理が3000年の先に一瞬で過ぎ去る開花であろうと歩みを止める事はないという決意の表れ。

氷原で散った仲間たちへの“手向け”として反響学に人生を捧げる白芷にとっては、音場との接触に起因する自身の共鳴能力も研究の対象であり、その過程で提示された数々の見解は、モルトフィーの言葉を借りるなら「独特だが、精緻で論理的」。また、構造研究の一環として優曇の模型を制作しており、今では200個以上のパーツを目を閉じていても正確に組み上げられる。


優曇の召喚には、かつて所属していたチームで開発したという指輪を模した特殊なデバイスを利用しており、白芷の腕の動きに合わせて優曇が頭突きや体当たりといった攻撃を仕掛ける。

重撃では渦を巻くように回転しながらスタミナ消費でダメージを与え続けるため、攻撃性能を盛りに盛って周囲の敵を一掃するような(やや特殊な)遊び方も見出されている。

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