概要
片腕上げてもう片方を下げたポーズの埴輪。輪投げのマトみたいな格好をしたアレ。
その表情やポーズが何を表すのかは不明だが、踊っている様に見える事からこう呼ばれ、国立博物館の正式名称が「埴輪 踊る人々」である。
しかし近年このポーズは「馬の手綱を引く姿」で、埴輪の装備品から農夫をかたどったものと考えられるようになった。
ちなみにこの埴輪は大小2体あるので「人々」(それぞれ約57センチ/62センチ)。大きい方が男性、小さい方が女性を模しているとされ、小さい方の頭にある角みたいなものは当時の女性が結っていたマゲ、耳らしきものはそのまま耳飾りだと言われている。
出土地は旧埼玉県江南町(現熊谷市)の野原遺跡であり、とりわけ旧江南町のマスコットにもなっていた。なお、この非常に有名な造形は国の文化財指定は受けていない(埴輪の中には国宝もある)。
関連
挂甲武人・埴輪馬:これらも有名な埴輪。どちらも写実的なフォルムをしている