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概要編集

焼物とは基本的に飲食関連の使用に用いられる利器の内、特に陶磁器のような、土の焼成を成作手段に用いる器の全般を指す言葉である。或いは芸術手段としての「器そのものを作成する行為」を指す場合もあるが、よって上記の理由より金属器は焼物に入らないのがポイントである。


焼き物の種類編集

日本の焼き物は慣例的に寸尺にて表現される事が多く、同時に成作も寸尺の単位で造り分けられる事が多い。焼き物の形状の前に大きさを入れて呼称する。


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丸皿編集

円形の所謂、「皿」はこの分類に入る。一般的に日本食の主菜を盛りつける三寸程度の丸皿から古伊万里といった尺の単位を持つ長大な美術品まで多数、作例がある。因みに円周ではなく直系で長さを測る。


角皿編集

正方形の皿。基本的に四角形で多角形の品は「八角皿」など角数を頭に付ける。円を好む影響からか美術品として評価が高い品は丸皿ほど存在しない。


長角皿編集

長方形の皿。魚などを盛りつける時に便利である。三寸一寸といった呼び方をする。角皿以上に実用品である。


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丸鉢編集

近年では丸鉢というと園芸品の植木鉢を指す事が多い。かといってが文化として衰退した訳ではなく、寧ろ古来より小鉢(一寸程度)と大鉢という大分類に分かれるので、「鉢」を単体として使用する例は余り無い。副菜の盛り付けに大活躍である。沓型碗型といった多様な形状を持つ。擂り粉木鉢もこの分類。


角鉢編集

丸鉢とは異なって正方形で角がせり上がった形の鉢を指す。丸鉢よりは実用主体。最近では高台が三方など、珍しい形の角鉢が見られるようになってきている。


深鉢編集

口径と胴、腰、高台の直上までが同じ広さの寸胴型をした鉢を指す。茶碗蒸しに用いられる碗もある意味ではこの分類になろうか。どんぶりでも深鉢を代用する事は多く、そういう意味では深鉢=「大きい品」という印象がある。


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土瓶編集

急須に似ているが急須とは異なり、火に掛けられるのが特徴。煎じ薬の煮出しや土瓶蒸し等に用いられる。


急須編集

煎茶など茶葉に湯を注いで入れる類の茶を入れる際に用いられる。実用一辺倒の無骨な土瓶とは異なり、様々な染付や焼き方があって優美であるのは火に掛ける必要がない故の利点である。


千代香編集

九州に於いて焼酎を暖める為に用いられる。コチラも火に掛ける事が前提ではあるが、土瓶の質実剛健な造りとは異なって平なりの皿を二枚、上下でくっつけたような、優美な形をしている事が多く、芸術品としても名高い。


特定用途に用いられる碗の名詞。編集

茶碗編集

碾茶を用いて抹茶を点てる事に用いられる碗。因みに「碗」(石偏)は陶磁器で作られた器を指し、「椀」(木偏)は木で作られた器を指す。茶碗では圧倒的に碗の方を重視する。


飯碗編集

日本の食卓事情として第二次高度経済成長期までは基本的に米しか食卓に並ばなかった為、飯碗一つで済む食事を続けていた結果、何時しか発音のしやすい茶碗と混同されてしまっているが、今でもキチンと単体で単語が存在する。文字通り穀物を盛りつける専用の器である。


汁椀(例外)編集

「椀」の字が用いられている通り、日本の通例として汁物を入れる椀は木碗である。箸で底を攫う際、突く音がうるさくならなず、程よく椀自体が温まるので手にとって掌が温まる。反面、麺モノは碗を用いる事が多い。


とんすい呑水編集

碗型の丸鉢に持ち手が付いた碗。鍋などに愛用される。


関連タグ編集

 粘土

伝統的工芸品 土器 土偶 埴輪

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