概要
酔八仙拳の八仙とは、中国の有名な八人の仙人であり、酔八仙拳は八仙の酒に酔う姿を模した象形拳でもある。
酔拳のルーツは16世紀ごろに描かれた小説、水滸伝の魯智深と武松が酒を飲んで暴れまわる描写からだとされる。
酔八仙拳は、伝説によれば蘇化子と范大杯という人物が各地に伝わる酔拳を研究し、少林拳、地功拳、八仙拳などの拳法と複合させ、いま伝わる酔八仙拳を作ったそうだ(要出典)。
酔八仙拳の表舞台への登場は、「上海精武体育会」の教師であった陳維賢が酔八仙拳を伝え、以後、民間に広く伝播されるようになったことが始まりであったと言う。尊称としては酔酒八仙神拳である。
⋯⋯とウィキペディアには書かれているが、出典不明であり、
陳維賢が何者なのか調べても不明。秘伝中の秘伝と紹介しているサイトもあり、謎が多い拳法なのは間違いない。
酔拳との関係
よく酔拳とは別に表記されているが、実は中国武術に「酔拳」という名称の門派(流派)は無く、「酔八仙拳」や「東海酔拳」「武松酔拳」「酔酒魯智深拳」「魯智深酔拳」「酔羅漢拳」「酔酒拳」「酔盃拳」など、中国の南北に多数の酔拳と称される拳法があるだけである。
酔八仙拳は地功拳(アクロバティックな動きをする)に分類される。
ドランクモンキー酔拳
酔八仙拳が有名になったキッカケの作品。ジャッキー・チェンのコミカルなキャラクターが出来上がったのもこの作品から。
史実では蘇化子と黄飛鴻の関連性は不明であり、そもそも蘇化子は伝説上の人物である。
型(套路)
呂洞賓(ろどうひん)
ひょうたんを持った仙人で、ひょうたんをヌンチャクのように振り回すというのが特徴、猿拳の歩法が含まれる。
鉄拐李(てっかいり)
片足一本の仙人で、足技と杖による攻撃が特徴。
権鐘離(けんしょうり)
酒ガメを抱えた格好をしており、胸部は含胸抜背の格好となり、両腕は胸の前で円を作るようにしているのが特徴。
藍采和(らんさいわ)
女性で、腰をくねらすなどの身体の巧みな移動が特徴。
張果老(ちょうかろう)
両足での足技が得意で、旋風脚や、空中でのひるがえしもできるのが特徴。
曹国舅(そうこくきゅう)
特に手技である月牙叉手(杯を持った形)を生かした技や、指による擒拿技が特徴。ドランクモンキーでジャッキーが指でクルミを破壊していたのはこの技。
韓湘子(かんしょうし)
笛を吹くときの指の格好で戦い、猿拳の歩法と左右の交叉法も使うのが特徴。
何仙姑(かせんこ)
女性で腰をくねらせたりして相手を惑わし、目潰しを食らわせたり肘鉄砲を使うのが特徴。ドランクモンキーではジャッキーが劇中習得に苦労しているのがこの技。
関連動画
酔八仙拳の達人・徐其成老師の演武
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外部リンク
参考
- ウィキペディア:酔拳