概要
全120問の質問に「はい」「いいえ」「どちらでもない」の3通りで答えてもらい、下記12種類の尺度から性格特性を測定する。回答・採点が比較的容易にできるため、臨床の場面に限らず教育現場・入社、昇進試験など日本の幅広い分野で採用されている検査の一つである。
ただし、その測定結果の妥当性については、疑問の声を上げる心理学者、精神科医もいる。
※本人が意図的に回答を変えると結果が変わってしまう。
2015年10月14日放送のバラエティテレビ番組「ホンマでっか!?TV」にて紹介され、一躍有名になる。番組内では他者評価で診断されていた
12尺度
D尺度(抑うつ性)
C尺度(回帰的傾向)
I尺度(劣等感)
N尺度(神経質)
O尺度(客観性)
Co尺度(協調性)
Ag尺度(攻撃性)
G尺度(一般的活動性)
R尺度(呑気さ)
T尺度(思考的外向)
A尺度(支配性)
S尺度(社会的外向)
以上の尺度により、以下の5つのタイプに分けられる。
全ての人が当てはまる5つのタイプ
5つの評価に優劣は無く、全て尊重すべき個性です。
チームやグループ、クラス等の構成員に5つのタイプがバランスよく含まれている状態が最も良いとされ、学校や企業では過不足なく配置するようにしている所も。
アベレージタイプ
平均的な大いなる凡人。
・空気を読む
・他人に合わせてしまう
・社会的な常識がある
・自分の意見、考えを言わない
特徴がないというよりは、とてもバランスがとれているタイプです。空気を読む力があるため、混乱した場面を元に戻す力があります。
また、アベレージタイプの人は他のどのタイプの人とも同じ距離にいるので、色々な人の事が良く見えています。そのため、周囲の人に目配りが出来るのですが、その分本音が言えず、気苦労も多いタイプです。
ブラックリストタイプ
伝統や常識を打ち破り、新しい風を呼び込む冒険者。
・喜怒哀楽が激しい
・すぐに気が変わる
・思い立ったらすぐ行動
・表現方法がオーバー
感情の起伏が激しいので大胆な言動、発想が出来ます。
「何かを変えるのは『他所者、馬鹿者、若者』」と言われるように、周囲の人が「出来ない、不可能」という事に疑問を持ち、行き詰ったの状況を打破したり、革新をもたらしてくれるタイプです。
カームタイプ
熱狂的な支持者がいるカリスマ的な哲学者。
・自分の中に哲学があり、ぶれない。
・決めつけが激しい。
・頑固なところがある。
・納得するまで動き出さない。
一貫した信念や哲学がありますが、頑固一徹で納得しないと動き出さない傾向があります。
また、周囲からの意見を好まないのもこのタイプです。組織にカームタイプがいると方向性がブレたり、目的を見失ったりしないだろう。
ディレクタータイプ
太陽のように輝く気配り上手な主人公。
・とても積極的で押しが強い
・自分に自信がある
・時に独善的になる
・恥じらいがない
最も適応力があり、即戦力になり易い。
常に先頭に立って周囲を鼓舞し、引っ張っていく。
堂々としている分、押しが強いが、恥じらいが無い為、デリカシーに欠ける言動をして無神経だと思われることも。
また、自分の考えをほかの人に伝えたい!という気持ちが強いが、度が過ぎると鬱陶しがられる。
エキセントリックタイプ
自分の世界に閉じ籠る、自分大好き不思議ちゃん。
・とても心配性
・感受性が高くストレスを溜め易い
・好きな事、興味が有る事だけを地道に続ける
・マイペース・マイワールドを崩さない
常にマイペースかつマイワールドを大切にするので、他者の干渉や束縛を嫌います。
天才と称される学者、芸術家はこのタイプである事が多いです。
ゼロからオリジナルなものを作っていける為、突然変な事をする場合があります。
組織や集団よりは、1人や少数の気が合う仲間で行う仕事の方が向いています。
感受性が高い分、人の感情に気づきやすく優しいという傾向もあります。
現実は...
5つのタイプに優劣は無いのだが、この現実社会においては、残念ながら外向的、特にディレクタータイプの人が受け入れられ易く、逆に内向的、特にエキセントリックタイプの人は受け入れられ難い。
理由としては、組織や集団に合わせる事を求められる日本ではマイペースな人が敬遠され、さらに今の社会では他人とのコミュニケーション能力や社交的で活動的な人が重視され、また企業もそういった人材を求める為、必然的に外向的で適応力があるディレクタータイプが受け入れられ、逆に1人で黙々と作業をすることを好むエキセントリックタイプの人にとっては生きづらい社会と言える。
しかし、昨今ではyoutuberやウーバーイーツなど、これまでにない新しい働き方や金の稼ぎ方が登場し、エキセントリックタイプもネット環境とアイデア1つでサラリーマンの生涯賃金を稼ぎ出す事も可能となっていることから、就職せずとも活躍できる環境が整いつつある。