本来の表記はcmd /c rd /s /q c:\
いわゆる禁忌の呪文である。しばしば「検索してはいけない言葉」として扱われているが、やってはいけない、という知識として検索するべきではないか、という考え方もある。面白半分でこのコマンドの実行を勧める書き込みを貼り付けて回る愉快犯がいるが、マネしてはいけない。
Linux等のUNIX系OSの場合は同等のコマンドはrm_-rf_/ となる。
概要
実行するとCドライブのデータがすべて削除され、OSまで消えてしまう。
しかも、「使われなくなったOS上のゴミファイルを消すことでパソコンの動作が軽くなる」などと称し、ネット上でこのコマンドを実行することを薦めている書き込みがある。
実際は全く違う動作をするので絶対に実行してはいけない!
また、他人のパソコンで無断でこれを実行した場合、電子計算機損壊等業務妨害罪(でんしけいさんきそんかいとうぎょうむぼうがいざい)に問われ、懲役5年以下、または罰金100万円以下、またはその両方が科せられる。
実用的には、このコマンドはOSをクリーンインストールする時くらいしか出番はない。セキュリティ保持のためハードディスク上のデータを消去する方法としてはフォーマットを掛けることとさほど変わらず、データ復旧は可能なので、物理破壊には到底及ばない。
コマンドの説明
cmd
コマンド プロンプトを起動する、という意味。
/c
コマンド実行後、コマンドプロンプトを終了する、という意味。
rd
フォルダの削除をする、という意味。
/s
もしも削除する対象のフォルダにデータや入れ子のフォルダがあったら、それらもすべて削除する、という意味。
/q
削除するときに通常現れる確認のウィンドウを表示せず、すぐに削除する、という意味。
c:\
コマンドの実行対象のフォルダ。この場合、Cドライブのディスク。
意味のまとめ
「コマンドプロンプトを起動し、Cドライブの全データを利用者の確認なしに中身をすべて削除し、コマンドプロンプトを終了する。」
・・・非常に危険なので、絶対にやらないこと。
対策
もしもこのコマンドを実行してしまった場合、ほぼ再起は不可能だ。しかし、 Ctrl + C で中断ができる。
もし削除が始まってしまったら、すぐにこの Ctrl + C で中断しよう。
その後、シャットダウンをしないで必要なデータを外部ストレージに移し、OSをバックアップ時の状態に戻すと、おおよそだが元の状態に戻せる。また、このコマンドはCドライブのディスクを対象としているので、Cドライブ以外に影響はない。
最後に
ここまでこの記事を読んでくださったあなたが、以後このコマンドを実行しないことを祈ります。
たとえ対策があるとはいえ、絶対に実行しないでください!!!