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dele

でぃーりー

『dele』(ディーリー)は、本多孝好による日本の小説、およびテレビドラマのメディアミックスプロジェクトである。 意味は校正用語で「削除」のことで、パソコンやスマホに残された不都合なデジタル記録を依頼により抹消する仕事屋・坂上圭司と真柴祐太郎を通して「デジタル遺品」に光を当てる。
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概要編集

『dele』(ディーリー)は、本多孝好による日本の小説、およびテレビドラマのメディアミックスプロジェクトである。


意味は校正用語で「削除」のことで、パソコンやスマホに残された不都合なデジタル記録を依頼により抹消する仕事屋・坂上圭司と真柴祐太郎を通して「デジタル遺品」に光を当てる。


小説とドラマではキャラクターは同一ながらそれぞれ違った内容となる。作家の金城一紀とKADOKAWAによるプロジェクト「PAGE-TURNER」によるもので、本多に映像作品の企画を依頼し、本多がかねてストックしてあった構想の中から本作が選ばれた。


小説執筆前に企画が立ち上がり、その時から山田孝之と菅田将暉に出演をオファーし、主人公コンビはこの二人を想定して当て書きされている[5]。


小説とドラマでは、圭司、祐太郎、舞の3人は共通だが、他のキャラクターは異なっており、小説版は祐太郎視点で祐太郎の生活が描かれているが、ドラマ版は圭司の事務所で圭司中心に終始物語が進み、祐太郎の日常は一切出てこない。


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キャラクター・人名

坂上圭司(さかがみ けいし)〈33〉

演 - 山田孝之

「dele.LIFE」を経営しているプログラマーで、deleのアプリ開発者。原因不明の難病により下半身の麻痺が進行し、車いす生活を送っている。

常に冷静沈着、偏屈でプライドが高いが、洞察力・観察力は優れている。依頼人には干渉しようとせず淡々と接するが、祐太郎に絆されて依頼人への優しさを見せることもある。

事務所に併設されている部屋で生活していて、難しい依頼のときは祐太郎に車を運転させて自ら現場に出向く。車椅子の扱いには長けていてそれを利用した格闘もこなす。親しい人からは「ケイ」と呼ばれている。

非常に知識欲旺盛で、ドラマ版では音楽などの趣味を持ち博識。事務所にあるボールで日々上半身を鍛えている。またドラマ版ではかつて沢渡明奈(演:柴咲コウ)という恋人がおり現在は別れて年に一度会う関係となっているが、小説版では登場していない。

Dele log

真柴祐太郎(ましば ゆうたろう)〈25〉編集

演 - 菅田将暉

「dele.LIFE」に雇われている何でも屋で、依頼人の死亡確認や、所在がわからない依頼人のパソコン、スマホの在り処を探す足を使った業務を担当。

ふらふらしているようでいて、情報収集時には臨機応変に対応するなど仕事の能力は高い。非常に身軽で緊急の場合は高いところから飛び降りて逃げたりするのがうまい。人懐こく人から好かれやすいが、自分の深いところまで他人に立ち入って来られるのは苦手。過去には「フリーランスのガキの使い」と称してグレーゾーンの仕事ばかりしてきたが、黒には染まらない素直さや純粋さも持ち合わせている。

小説版では、祖母が遺した木造一軒家に祖母の飼い猫であったタマサブロウ(タマさん)と共に暮らしていて、料理や家事はすべて自分でこなしている。また小説版では藤倉遥那(ふじくら はるな)という親しい幼馴染みがいるが、ドラマ版には登場していない。ドラマ版でそばかすのある設定だがこれはメイクである。

坂上舞(さかがみ まい)〈37〉編集

演 - 麻生久美子

圭司の姉で、亡父から受け継いだ「坂上法律事務所」の所長。正義感が強く敏腕な弁護士。

父の時代は企業法務中心の事務所だったが、舞に代替わりしてからは主に富裕層をターゲットにあらゆる相談に応じる個人向け事務所となり、現在7人の弁護士と20人以上のスタッフを抱えている。「dele.LIFE」はこの事務所の地下にあり、業務提携もしていて、坂上法律事務所の存在が会社の信用保証となっている。

ドラマ版では舞の比重がかなり大きくなっていて、彼女が圭司と祐太郎を引き合わせる役割を担う。

小説

2016年12月号から翌年4月号まで『小説 野性時代』に本多孝好による連作短編「dele」が連載され、2017年6月29日に単行本が刊行された。その際に映像化の予定であると告知され、イメージ映像もつくられた。

同誌に2017年12月号から2018年3月号まで「dele2」が連載された。

2018年5月25日、ドラマ制作発表日に「dele」の文庫本が刊行された。

2018年9月14日に、本多孝好の小説『dele3(仮題)』の連載が、「野性時代」11月12日発売12月号より連載開始と発表された。内容は、圭司と祐太郎のその後の物語だと伝えられている。


書誌情報編集

dele編集

単行本:2017年6月29日、KADOKAWA、ISBN 978-4041049037

文庫本:2018年5月25日、角川文庫、ISBN 978-4041068052

dele2編集

文庫本:2018年6月15日、角川文庫、ISBN 978-4041068069


テレビドラマ

2018年7月から9月14日までテレビ朝日系金曜ナイトドラマ枠で放送されていた。山田孝之と菅田将暉のダブル主演。


ドラマ制作発表前から「山田菅田」「菅田山田」の名義でTwitterとInstagramを開設し、どのようなプロジェクトなのかSNS上で話題となっていた。


脚本は、本多孝好の原案を元に複数の脚本家による競作で、小説とは違ったエピソードを描く。 本多が脚本にも初挑戦している他、『相棒シリーズ』の徳永富彦、『追憶』原案・脚本などの青島武らが参加、『グラスホッパー』などの映画監督・瀧本智行が監督・脚本、撮影は映画『帝一の國』や米津玄師のMV等の今村圭佑が初のテレビドラマ撮影を手がけるなど、異色の座組が実現した。


キャスト編集

主要登場人物編集

坂上圭司 - 山田孝之

真柴祐太郎 - 菅田将暉

坂上舞 - 麻生久美子[8]

ゲスト編集

第1話編集

牧野仁志 - 般若

片山薫 - 江口のりこ

安岡春雄- 本多章一

安岡俊 - 川口和空

安岡由季 ‐ 赤間麻里子

小池勲 - 湯江タケユキ

第2話編集

宮内詩織 - コムアイ(水曜日のカンパネラ)

春田沙也加 - 石橋静河

宮内正路 - 中村育二

宮内康子 - 辻沢杏子

第3話

江角幸子 - 余貴美子

浦田文雄 - 高橋源一郎

五藤卓- 小橋賢児

第4話編集

日暮裕司 - 野田洋次郎(RADWIMPS)(幼少期;蒲田優惟人)

日暮恵子 ‐ 円城寺あや

鎌田直樹 ‐ 佐藤貢三

松井美香 - 松本若菜(幼少期;菊地麻衣)

松井重治 - 矢島健一

第5話編集

沢渡明奈 - 柴咲コウ

楠瀬百合子 - 橋本愛

天利聡史 - 朝比奈秀樹

宮田翔 - 渡辺大知(黒猫チェルシー)

聡史の母 ‐ 佐藤直子

第6話編集

石森純子 ‐ 山田愛奈

石森美穂 ‐ 霧島れいか

石森俊一 ‐ 横田栄司

小川優菜 ‐ 中田青渚

第7話編集

笹本清一 ‐ 塚本晋也

上野成美 ‐ 原田佳奈

上野兼人 ‐ Mummy-D

和田保 ‐ 岡部たかし

宮川新次郎 ‐ 千葉哲也

宮川茜 ‐ 仁村紗和

上野美奈子 ‐ 吉村実子

最終話編集

真柴和人 ‐ 長谷川公彦

真柴美紗子 ‐ クノ真季子

真柴鈴 - 田畑志真

辰巳仁志 ‐ 大塚明夫

原田刑事 ‐ 野添義弘

赤城裕也 ‐ 大西武志

仲村毅 ‐ 麿赤児

スタッフ編集

原案・パイロット版脚本 - 本多孝好

脚本 - 本多孝好、金城一紀、瀧本智行、青島武 、徳永富彦、渡辺雄介

監督 - 常廣丈太、瀧本智行

撮影 - 今村圭佑、榊原直記

音楽 - 岩崎太整、DJ MITSU THE BEATS

サイバーセキュリティ監修 - 草場英仁

法律監修 - 平岡敦

車椅子協力 - 松永製作所

技術協力 - アップサイド、サウンドライズ

照明協力 - 光影舎

美術協力 - テレビ朝日クリエイト、東京美工

ゼネラルプロデューサー - 黒田徹也

プロデューサー- 山田兼司(テレビ朝日)、太田雅晴(5年D組)

制作著作 - テレビ朝日

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