近頃、都の外れに「川猿屋」という店が建てられたと聞く。
いざ訪れてみると、それは一見普通の居酒屋に見えた。ぶら下がる灯籠が怪しい鬼火の光を湛え、「特別公演」と書かれた看板を照らしている。
噂によれば、川猿たちはその姿を意のままに変えることができる。その上悪知恵まで働く妖だそうだ。
たとえば、魚に姿を変え、無垢な子供を川に引きずり込んだり……
道端に倒れる病人を装い、人の同情心を利用して民家で盗みを働いたり……
変化した姿があまりにも真に迫るせいで、川猿は本当の自分がわからなくなり、仮の姿で人前に出ることが多いらしい。
ともかく、このような悪妖の巣窟を突き止めたのだ。源家の陰陽師として、見過ごすわけにはいかない!
私は短刀と呪符を握りしめた。悟られないよう殺意を隠し、「川猿屋」の門を開く。
(伝記一より)
概要
CV:藤田茜
中華人民共和国のソーシャルゲーム『陰陽師本格幻想RPG』の登場キャラクター。
化け狸千変、川猿万化。
川猿の本体を見た者は少ない、彼ら自身でさえ滅多に見ることはない。
川猿は見たものを全て花紙に記録し、風鈴のように「二重傘」の上に括り付ける。
花紙に向かって「しゅう」と唱えると、川猿はその姿に変化できる。
川猿の変身は完全無欠だ、いつもそのままの尻尾を除けば。
(陰陽師「式神図鑑」より)