概要
フランスの詩人シャルル・ペロー(Charles Perrault)によって編纂された童話。
グリム童話集やマザー・グースなどより前に民間伝承をまとめたものとして知られている。
ペローの童話集は、民衆の間で語り継がれている口承の昔話が、乳母や召使いなどの口から、上流階級のお嬢様などに伝わっていったものを、宮廷を中心とするサロンの女性たちのために集大成したという側面がある。ペローの手によって、民間伝承に 当時の王朝時代の風俗が取り入れられ、また、下品なシーンや残酷なシーンに変更を加えたり、一部を削除したりと脚色されたことで、サロンの女性たちにとって読みやすい物語となった。
民間伝承としては余分なものが入る結果となってしまったともいえるが、物語の研究をする者には今でも、無視できない作品となっている。
また、グリム童話集とは収録された物語が重なることもあり(赤ずきん、眠りの森の美女など)、その比較研究が進められている。