「さぁ、殲滅のメロディーを!!!」
概要
CV:森田順平
- 所属:大ガミラス帝星 親衛隊
- 階級:親衛隊長官
- 座乗艦:ハイゼラード級航宙戦艦『キルメナイム』
- 年齢:地球年齢に換算して39歳
ガミラス帝星、及び帝都バレラスを中心に内政面での抑止力を司る親衛隊の長官(元ネタはナチス親衛隊の指導者であるハインリヒ・ヒムラー)。
オールバックの前髪を一部垂らした髪型と細目が特徴。口調は慇懃無礼な敬語が主であるが、時々オネエ言葉が見える事もある。
親衛隊独自の航宙艦隊<航宙親衛艦隊>を編制して、親衛隊が正規軍の地位を奪う機会を狙っており、既に本土防衛艦隊に対しては実権を握っている。ヤマトによるバラン星崩壊に伴ってガミラス帝星ががら空きになった時も親衛隊が国軍に代わって防衛に当たると発言し、他の閣僚から白い目を向けられていた。
麾下に秘密警察を有し、デスラーからは国内の反乱分子の摘発において全権を任されている。しかしその方針は、「国家の秩序を守る為、疑わしきは罰せよ」という言葉通り、嫌疑がかかった者は誰彼かまわず拘束する強引なもの。そのため、ガル・ディッツやヴェルテ・タランからは露骨な反感を買っている。またガミラスに恭順を示した者には二等臣民としての権利を与えることが帝国の繁栄に繋がっている、というヴェルテ・タランの主張にディッツは深く頷いていたのに対し、彼は小バカにしたように笑っていた。
オルタリア殲滅作戦
惑星オルタリアで原住民が反乱を起こした際には、航宙親衛艦隊を率いて参戦。オルタリアを任されていた総督のリベル・ドロッペを捕らえた。
ドロッペはオルタリアから逃げ遅れた移民団の保護を要請したが、ギムレーは「帝国と総統に叛旗を翻す星は存在してはなりません」と断言。進言したドロッペも、「反乱を押さえ切れなかったことで総統への忠誠に欠いた」と言い放ってその場で射殺。オルタリアには無差別攻撃を加えて先住民を逃げ遅れた移民団ごと焼き尽くした。
この行動はバレラスにいた穏健派の高官達をも絶句させ、ガデル・タランに至っては「親衛隊はやり過ぎだ!」とあからさまな抗議をしている。但しセレステラは「帝国内の結束を保つためには恐怖は必要」と彼の行動を黙認するような言動を見せている。
ドメルとの関係
ヘルム・ゼーリックの画策によって、バランへ視察に向かっていたデスラーの座乗艦『デウスーラ』が爆破された時、ギムレーはヒスと共に容疑者としてドメル上級大将とディッツを拘束。また同時期に、反乱分子に加担していたとしてドメルの妻エリーサも捕らわれていた。
最終的にデスラーの死は見せ掛けで、真犯人であるゼーリックが粛清されてドメルの嫌疑は晴れたが、帰還したデスラーが直々にドメルに謝罪していたのに対してギムレーは何1つ言う事は無かった。そればかりか、バレラスに残った艦隊の大半が航宙親衛隊の傘下にあるため、再びヤマトへの攻撃を命じられたドメルには満足な戦力、兵員をも支給させなかった。
航宙親衛艦隊
ガミラス軍の中で、ギムレー直属の親衛隊によって運用される艦隊。
親衛隊は思想・能力ともに優れた人材から選び生成したクローン士官・兵士だけで構成されており、実質上彼等によって艦隊全体が運用されている。
構成はガミラス軍の艦艇を青に塗装したもので、主にバレラスの本土防衛を担っている。
構成
旗艦…ハイゼラード級航宙戦艦『キルメナイム』
本土防衛における活躍
ガミラスの主力(基幹)艦隊3000隻が2ヶ月あまりの距離にあって、本土防衛出来る戦力は親衛隊によって構成された航宙艦隊のみであった。意気揚々と、本土防衛は任せなさいと言わんばかりのギムレーであったが、実際にヤマトを迎撃した・・・・・・のは形だけであった。
航宙親衛艦隊は、ガミラス帝星の手前に待ち構えていたのではなく、機動都市第二バレラスの手前に展開して待ち構えており、この時点からしてギムレーが本土を護る気がないのが伺える。
手始めに、ポルメリア級3隻で編成された前衛部隊で航空機による攻撃を試みる。ヤマトは航空隊に迎撃を委ねて、単艦で本土へ直進していく。ポルメリア級3隻は、メランカによる攻撃を実施するも、コスモゼロやコスモファルコンら航空隊の前に、艦載機を落とされた挙句に母艦自体も被弾してしまう(この後に明確な撃沈の描写はない)。
だが、空母の損害に気を留める事もなく、ヤマトが本土へ直進していく様子を眺めるギムレーは、腕を組みながら平然と言い放った。
「守るべきは新しき都(第二バレラスのこと)・・・・・・しかし、ポーズは付けなくてはね」
ここで追撃部隊としてメルトリア級、デストリア級、ケルカピア級ら数隻を差し向けた。しかも、平然として都市内部で砲撃戦と展開した。が、至近距離における砲撃戦は数分も持たず、貫通して真っ二つになるメルトリア級や、副砲で操舵不能になりビルに突っ込むケルカピア級が続出。中には身を挺してヤマトに立ちはだかったデストリア級がいたが、ヤマトのアルカディア号並みの体当たりには敵わなかった。
その後、ヤマトが総統府に突入したのを入れ替わりに、離脱したデウスーラを収容した第二バレラス。ギムレーも、後はヤマトが旧帝都と共に消え去るのを待つばかり・・・・・・かと思われた。しかし、デウスーラに乗ったままだった2人(森雪と、ノラン)の活躍によって、状況は一遍した。デスラー砲がノランの身を捨てた行動によって暴走、第二バレラスは暴走した波動エネルギーの放射によって大爆発した。
その際、不幸にも第二バレラス周辺を護っていた航宙親衛艦隊は、膨大なエネルギー波と爆炎の嵐によって、全ての艦艇(断定はできないが)が呑み込まれてしまったのである。勿論、その中にはギムレー座乗のキルメナイムも含まれていた。
爆炎が迫る中で、彼は慌てる事もなく、怯える事もなく、いつもの様にただ平然としていた。そして、乗艦が爆炎に巻き込まれる直前に、彼は自嘲気味にこう言った。
「なるほど、これが死か」
多くの人間を粛清してきた人間としては、あっさりとした最期であった。だが、こういった死ぬ間際の動作が、逆に彼のキャラクターとしての印象を強めているとも言えるかもしれない。