概要
『魔法少女まどか☆マギカ』の外伝漫画としては、魔法少女おりこ☆マギカ・魔法少女かずみ☆マギカに続く3作目。
ちょうど本編で映画『叛逆の物語』が上映された直後に1巻発売となる(2013年11月中旬)
しかし魔女が普通に存在するため円環の理が作られる以前の時間軸と思われる。
しかし、おそらく新規の外伝としては映画での物語展開が多分に反映される初の作品になると思われる。
単行本1巻を描きおろしで掘り下げ、連載は同年11月下旬より「かずみ☆マギカ」がかつて連載されていたまんがタイムキララフォワードで行われる。
テーマは「魔法少女そのものの善悪を問う」。
それは、これまでの原作・スピンオフの多種多様な数々のエピソードあってのものであると同時に、魔法少女を一般人が軍事利用するスピンオフ(魔法少女たると☆マギカ)同様に人間の核心へとより迫るものでもある。
すでにこれまでの作品で「ほのぼのと見せかけてダーク」という展開を何回も見ているであろう読者に、「ほのぼのという準備期間を最初から抜いた展開」を見せる。
そして「まどかマギカ」本編を初めとして、「おりこマギカ」「かずみマギカ」でも献身的・利他的な願いを肯定する傾向があったが本作は「大抵の子は二つ返事で契約してくれる」というキュゥべえの台詞のように軽い気持ちで契約した魔法少女をクローズアップしており、「何らかの問題を抱えた願い」という観点から、魔法少女の是非を問う。
連続で発生している女子中学生殺人事件、その被害者は魔法少女たち。
それを引き起こしている天乃鈴音と、相対する4人の魔法少女たちの戦いが中心。
登場人物
- 天乃鈴音(あまの スズネ)
- 成見亜里紗(なるみ アリサ)
- 気が強く喧嘩っ早い魔法少女。元々いじめに遭っていた過去を持つ。キュゥべえと「強くなって皆を見返す」という契約で魔法少女になり、今のような雰囲気となってケンカに明け暮れていたが、チサトとの勝負を経て4人組の仲間になる。そういう経緯もあってか現在でも喧嘩早いが、チサトには懐いていた。故にチサトを殺害したスズネに対して憎悪を抱いて仇を討とうとしている。バトルスタイルは大鎌での近接戦闘。
- 詩音千里(しおん チサト)
- 二丁拳銃を武器にした青い魔法少女。某時間軸における某見滝原市の黄色い先輩を彷彿させるかのように第2話という非常に短期で死亡した。また葬式が執り行われた魔法少女としてはスピンオフとしては初である(本編では美樹さやかが居る)。
- 奏遥香(かなで ハルカ)
- 4人のリーダー。生徒会長で中学3年生。魅了の魔法でスズネの動きを一時的に止め、アリサ・マツリが離脱できるように取り計らった。仲間達からは信頼されているが、チサトの死の衝撃に押しつぶされる。更に魔女との戦闘で精神攻撃を受け、カナタという完璧だった姉に劣等感を抱いていた過去を抉られる。
- 彼女が魔法少女になった願いはハルカの当該記事参照。確かな事はマギカシリーズの中でも随一の「ブラックな願い」と断言していいものである。
- 日向茉莉(ひなた マツリ)
- 自らを「マツリ」と呼び、掴みどころがない魔法少女。だがクラスメイトのスズネを止めようとする所から察するに心優しい性格をしていると思われる。グローブを武器としているが本人曰く戦闘中のサポートがメイン。スズネとの緒戦では閃光弾でめくらましを行った。
- カナミ
- 天乃鈴音という人物像を印象付けた魔法少女。使い魔との戦いでスズネに救われたと安心した直後に惨殺される。なんと第1話だった。
- 美琴椿(みこと ツバキ)
- かつてスズネと共に暮らしていた魔法少女。スズネが魔法少女狩りを行うきっかけとなった人物。かつては日向家に住み込みで働いており、カガリ・マツリ姉妹にとっては母親代わりだった。
- 奏カナタ
- ハルカの歳の離れた姉。妹には優しかったらしいが、ハルカからは超えられない存在として認識されてた事からハルカのトラウマと関係がある。
- 現在は存在そのものが存在していない。
- 日向カガリ(ひなた カガリ)
- マツリの双子の姉。ツバキを母親代わりとして慕っていたが、失踪した彼女を探していた時にツバキのお守りを持つスズネを目撃し……。
本編からのゲストキャラクター
- キュゥべえ
- こんな回りくどい事をした理由はスズネに同調する魔法少女の出現を未然に防ぐ為であり、アリサやカガリはその目論み通り動いていると言っても過言ではないだろう(現にカナミやチサトが魔女化する前に死亡するという異常事態が起こっている為)。
- マツリからは「キュゥちゃん」と呼ばれている。