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ヴィジランテ-僕のヒーローアカデミアILLEGALS-

ゔぃじらんてぼくのひーろーあかでみあいりーがるず

直訳で『自警団』。もしくはかつて少年ジャンプ+で連載していたウェブ漫画。漫画『僕のヒーローアカデミア』の公式スピンオフ漫画。
目次 [非表示]

概要編集

脚本:古橋秀之 作画:別天荒人


週刊少年ジャンプで連載中の僕のヒーローアカデミアの外伝作品。全15巻。


タイトルが非常に長いため、タグ登録は『ILLEGALS』や『ヴィジランテ』と略される事が多い。

ただしヴィジランテ(Vigilante)には「自警団」という言葉のほか、映画のジャンル(ヴィジランテ映画)やアメコミ系ヒーローの一ジャンルとしての意味も含まれるため、他との混同に注意。

たとえばバットマンスパイダーマンデアデビルなどは地域密着型のヴィジランテであるし、DCにはそのものズバリ「ヴィジランテ」という名前のヒーローも存在する。


『少年ジャンプGIGA』VOL.2にEP.0が掲載、Vol.3より連載を開始。

ジャンプGIGAの終了に伴い一時休載となるが、2017年12月より『ジャンプ+』にて月刊連載として再スタートし、2022年5月に完結した。


解説編集

ヒーローが公認制となった社会では、許可を持たない者が公共の場で「個性」を使用した場合、それは違法行為となる。だが、世の中には治安を守るために許可を受けていないにもかかわらず、個性を使って犯罪者に制裁を与える者や、人助けをする者がいる。そんな非合法(イリーガル)ヒーローと呼ばれる人々を描いた物語。

悪ではないが、合法でもない。そんなグレーゾーンの中でヒーロー活動を行うどこか庶民的な主人公達の活躍とともに、「ヒーローとは?」あるいは「自分らしさとは?」といった素朴な問いが、本作の大きなテーマとなっている。


本編と同じくアメコミをリスペクトした要素が所々に見られ、本編がMARVELコミックス系列の作品に多い明るい作風であるのに対し、こちらはDCコミック系列の様などこかリアリティのある世界観をイメージした作風となっている。明るい絵柄の本編とは異なり、こちらは基本的に夜間の活動が中心であることも特徴。


当然世界観は本編ヒロアカと共有しており、時間軸は本編よりも若干過去に遡る。

単行本4巻の幕間にて「実際の設定時間軸では、Mt.レディやシンリンカムイはデビュー前で、デクたちはまだ小学生」と記載されていることと、オールマイトとナイトアイが既にコンビを解消していることから、おそらく物語開始時点での時系列は、緑谷達の雄英入学より4年程前と思われる。


主人公は本編の緑谷出久と同じくコアなオールマイトファン。彼はヒーロー科の生徒ではないが、非公式のヒーロー活動を行う中で、本編と同じく『学生』と『ヒーロー』という二重生活を軸に物語が展開されていく。

「ヴィジランテ」単体で読んでも問題無いよう世界観の解説がされているが、主人公が大学生ということもあって、作品におけるヒーローがより学問的・職業的な視点から描かれており、イレイザーヘッド塚内直正といった本編でお馴染みのキャラクターも多数登場するなど、本編ヒロアカと合わせて読めばより楽しめる作品となっている。


ストーリー編集

主人公である灰廻航一は、平凡で冴えない日々を送るごく普通の大学生。

そんな彼のひそかな楽しみは、夜中にコスプレ姿で街を徘徊し、『親切マン』を名乗って街の人々に「ボランティア」という形で、彼なりのヒーロー活動をすることだった。


そんなある日、いつものように人助けに勤しんでいた彼は、街頭で歌と踊りを披露する自称フリーアイドルの少女『ポップ☆ステップ』と出会う。

空を飛ぶ個性を持つ彼女にどことなく羨ましさを感じた航一は、チンピラに絡まれた彼女を颯爽と救け出そうとするが、彼もまた返り討ちにあってチンピラ達に追いつめられることに。

そこに突如として乱入してきた謎の覆面男『ナックルダスター』によって窮地を救われた航一とホップ☆ステップは、なし崩し的に彼の『自警活動』に巻き込まれいくことになる。


時代は世界人口の8割が超常能力を持つ超人社会。

大きな事故や大暴れする敵がいればプロヒーローがすぐに駆け付けるが、ヒーローだって暇じゃない。ただのゴロツキだって時には人を殺す。

そんな日常に潜む身近な脅威に対して、航一、ナックルダスター、そしてポップ☆ステップの3人は『非合法(イリーガル)のヒーロー』ヴィジランテとして立ち向かっていく。


関連用語編集

鳴羽田(なるはた)

10年くらい前に高速道路が開通して以来、寂れた下町。

古いビルや廃墟が多いわりに街灯が少なく、また道も中途半端に入り組んでいるため、治安もあまり良くない。

元ネタは他『ヒーローアカデミア』本編地名同様『スターウォーズ』シリーズに登場する惑星「ナル・ハッタ」から。


トリガー

使用者の理性を弱め"個性"を極端化(ブースト)する効能を持っており、ナックルダスター曰く『一般人をヴィランにする薬物』。正式名称は『"個性"因子誘発物質(イディオ・トリガー)』。

常用者は舌が黒く変色するため、ナックルダスターはそれを判断材料にしている。


本編でも同様の効果を持つ薬が登場している。日本では流通が禁止されている。ファットガムによればアジア製は効果が短く、アメリカ製なら効果が1〜2時間続くらしい。


敵製造工場(ヴィラン・ファクトリー)

トリガーを使って、意図的に一般人をヴィラン化にする組織。


突発性ヴィラン

"個性"因子誘発物質を含む国内未認可の弱個性改善薬「トリガー」を摂取することで“個性”を暴走させ、ヴィラン化した者の総称。

本来はヒーローにもヴィランにもなれない程度の"個性"しか持たない一般人で、トリガーは「知らない人にもらった」という。このため、ヴィランとの区別が難しく、プロヒーローの対応が遅れることが多い。


登場人物編集

主要人物編集

親切マン→ザ・クロウラー

ザ・クロウラー

名前:灰廻 航一(はいまわり こういち)

個性:『滑走』

『ヴィジランテ』における主人公。

冴えない個性を持ち、冴えない大学生活を送る、19才のアルバイト青年。


ポップ☆ステップ

センシティブな作品

名前:羽根山 和歩(はねやま かずほ)

個性:『跳躍』

非合法にゲリラライブを行い、アイドルとして活動する女子中学生。


ナックルダスター

ヴィジランテ!!

名前:雄黒 巌(おぐろ いわお)

掃除屋を自称する筋肉質な中年の男性。航一に押しかけて「師匠」と呼ばせる。


協力者編集

佐間津一目(さまづ いちもく)

センシティブな作品

個性:『眼からビーム』

私立卍塾学園中等部。リーゼントにバイザー状のサングラスをつけた不良のような格好をしている。


浪丸十兵衛(なみまる じゅうべえ)

センシティブな作品

個性:『手から木刀』

私立卍塾学園中等部。髭の生えた厳つい小男で、学帽をぺたんこにして被った不良のような格好をする。


塚内真(つかうち まこと)

個性:『嘘発見器(ポリグラフ)』

航一の先輩にあたる女子大生で、塚内直正の実妹。


警察編集

田沼栄三

個性:『健脚』

塚内直正の先輩もしくは上司。

よれよれのシャツに無精ひげを蓄えた細身の男性で、だらしない様だが刑事としての勘は鋭い。

塚内とオールマイトを引き合わせた張本人で、単に面倒ごとを押し付けただけ。

オールマイトの秘密を知る人物の一人でもある。


塚内直正(つかうち なおまさ)

後にオールマイトの手伝いを行う事になる刑事で、塚内真の兄。

当初はオールマイトとは無関係だったが、刑事仲間の田沼の手引きでこれまで田沼が抱えていたオールマイトのヒーロー活動報告書作成などの仕事を受け持つ。

本編ではやや得体の知れない印象だったが、本作では彼の内面や実情、苦労や兄妹仲などについて深く掘り下げられており、どの様にオールマイトと出会い友人関係を築いたのかも語られている。


蟹屋敷モニカ(かにやしき もにか)

個性:『ハサミ』

大阪の潜入捜査官。自称『美少女捜査官』で、愛称はカニ子。


プロヒーロー編集

ビッグショット

ヒロアカコンテストNEWヒーロー

ヒロアカコンテストNEWヒーローより選ばれた読者考案のヒーロー。

インゲニウムの『チームIDATEN』の一人として登場した。


深夜おねむ

深夜おねむ‐シンヤオネム‐

ヒロアカコンテストNEWヒーローより選ばれた読者考案のヒーロー。

インゲニウムの『チームIDATEN』の一人として登場した。


エニグマ

このこどこのこ

ヒロアカコンテストNEWヒーローより選ばれた読者考案のヒーロー。

インゲニウムの事務所に向かっていたが、地方から出てきたため道に迷い"個性"を発動し、その外見からナックルダスターが勝手に敵と決めつけ、気絶させられてしまう。

その後は誤解も解け、航一の背中に乗せてもらい目的地へ無事に到着する。

後に暴走バス事件の際にインゲニウムと共に再登場し、乗客の救助を行った。


キャプテン・セレブリティ

本名:クリストファー・スカイライン

個性:『飛行』

ヒーローの本場であるアメリカで活動する、メジャー級ヒーロー。


本編から編集

インゲニウム

東京を拠点に活動しているターボヒーロー。本編に登場する飯田天哉の兄。

ジョギング中に滑走の練習をしていた航一と出会い、彼の個性へのアドバイスを行うと共に交友関係を築く。


イレイザーヘッド

元々は鳴羽田が地元兼担当エリアだったようで、印象こそ良くないが航一たちにも知られていた。相変わらずの飾らない態度で、数々の事件に対処している。


オールマイト

ご存知No.1ヒーローで、この頃から既に二つの姿を使い分ける様になっている。

当時は六本木タワーの頂上にヒーロー事務所を構えており、トゥルーフォームの方はお付きの補佐という形で通していた。


プレゼント・マイク

ファンキーでハイテンションなDJヒーロー。


ミッドナイト

ギリギリなコスチュームで知られる18禁ヒーロー。本作ではカジュアルな私服姿も見られる。


ファットガム

『難波のやわらか重戦車』の異名を持つ大阪の有名ヒーロー。

本編で語った「昔はゴリゴリにそういうんブッ潰しとりました!」の頃で、装備や言動が少々攻撃的になっている。流通する危険性の高いトリガーの販路と証拠品回収のため、塚内と共に捜査を行っていた。



敵(ヴィラン)編集

本編から編集

スタンダール

仮面を付け日本刀を振るい、信念無く力を振るうことを「罪」とし、罪が容貌成した者を「ヴィラン」と定め、暴れまわった者を断罪すべきとし、一刀の下で粛清するが、一般人が違法薬物でヴィラン化した「突発性ヴィラン」も粛清するなど、苛烈な正義感を持つ。

粛清対象者を助けようとする航一を襲い、乱入したナックルダスターに敗北するが、この出来事がステインを形成するキッカケとなる。その後、覚悟として自分の鼻を削ぎ落とし、以後ヒーローも狙う。


敵製造工場(ヴィラン・ファクトリー)編集

蜂須賀九印(はちすか くいん)

Queen

本名:雄黒 珠緒(おぐろ たまお)

個性:『女王蜂』

左目に眼帯を付けている高校2年生の女子高生。


No.6

個性:『オーバークロック』

蜂使いの蜂を回収した長髪の男。蜂須賀が倒れた直後、彼女に変わって突発性ヴィランや改造ヴィランを操っていく。飄々としているが非常にプライドが高く、そして沸点は低く、自身の意に反した者は無辜の市民であろうが徹底的に攻撃する。

オクロックに憧れを持っており、彼と同じ顔に斜めの傷痕が入っている。オクロックの"個性"を何者から与えられからは、彼の戦闘方法や"個性"の使い方を模倣している。

個性『オーバークロック』は、周囲が気付かない程加速する。元は超速ヒーロー・オクロックの"個性"。

脳機能の賦活によるもので、体感時間を加速させる事により可能にする。これにより相手が知らぬ間に何発ものパンチを喰らわせたり、意識を集中すると周囲が完全に停止した状態で自身だけ動く事が可能になる。

しかしこの"個性"は脳に多大なる負荷を与えるため、短時間にしか使用出来ず、また再び使用するのにインターバルが必要となる。


突発性ヴィラン編集

久々津真里夫(くくつ まりお)

個性:『ブンドド』

トリガーの影響で巨大化し、背中から新たに2本の腕が生える。

拡散の犯人かと思われたが、実際は知らない人間からトリガーの入った鞄を押し付けられていた。


釘崎爪牙(くぎざき そうが)

個性:『スパイク』

佐間津たちの先輩。

男らしくて曲がったことを嫌い、地元では喧嘩が強くて有名な「伝説の先輩」として慕われている。一方で出会った時の印象が最悪だったため和歩からは「犯して殺すマン」と嫌われる。

その"個性"から偏見の目で見られ、結果的に不良への道を歩んだ。トリガーに手を出したのもそのため。しかし航一らに倒されて以降はトリガーから手を引き、ラプトと燃という友人たちを守るために蜂須賀とスタンダールへ立ち向かおうとする。

個性『スパイク』は、拳や足先から金属性と思われる大きなスパイクを発生させる。

トリガーの影響で背中や肘からもハリネズミのようにトゲが発生する。


十日夏ラプト(とおかげ ラプト)

個性:『トカゲ』

トカゲ姿をした青年。

トリガーの影響で腕が翼の様に変化し、飛翔能力を得る。


灯地燃(とうち もゆる)

個性:『火炎』

皮膚が赤く、頭頂部から蝋燭の様に炎が揺らいでいる。

トリガーの影響で皮膚が岩の様に硬質化するようになる。


岩甲晶(いわこう あきら)

個性:『硬化』

トリガーによって体が岩石の様になり、怪力と僅かに巨大化の"個性"が発現。

トリガーに対してそれなりの常習性があったのか、副作用で口腔が黒く変色する。

ナックルダスターらによって倒された後も懲りずに"個性"犯罪を繰り返していたが、スタンダールによって路地裏に追い詰められ、殺害された。


トラ猫

茶虎柄の猫。トリガーの影響かどうかは不明だが『化け猫』の"個性"を発動する。

"個性"を発動すると尻尾が二本に分かれ、物に憑りつき(入り込み)自身の体の様に操れる。


改造ヴィラン編集

鰻沢照生(うなぎさわ てるお)

個性:『ウナギ』→『電気ウナギ』

気が弱く引っ込み思案な青年で、ポップ☆ステップのファン。

蜂須賀によって拉致され様々な改造を施された結果、巨大な人型ウナギのモンスターと化し、イレイザー・ヘッドによって捕縛。その際、イレイザー・ヘッドの抹消を受けても人の姿に戻らなかった。

現在は佐間津、浪丸と共に、ポップ☆ステップの追っかけをしながら平穏に過ごしている。


鎌池桐仁(かまち きりひと)

個性:『カマキリ』

通称「カマやん」と呼ばれている堀田兄弟の友人。改造され大型のカマキリの様な姿に変身した。

ヴィジランテ達に鎮圧されてから釈放され民間人として生活していくが、半永久的にカマキリのままのため生活に苦悩している。


田古部烏賊次郎(たこべ いかじろう)

個性:『タコ(イカ)』

六本腕の改造ヴィラン。航一とイレイザー・ヘッドと共闘するキッカケを作ったヴィラン。緊急事態の時隠してた2本の腕を出して攻撃をする。

街中で暴れていた所を、航一らによって鎮圧されるも、カマやんを利用して逃亡。そこに出くわした謎の男に殺されそうになるも、航一らが駆け付け事なきを得た。

鎮圧されてから釈放され民間人として生活していくが、カマやん同様住む所が無いため倉庫の跡地でテント暮らしをしていた。調理師免許を持っており、堀田兄弟の提案でカマやんと共に喫茶店をやり社会復帰しようとしている。


その他編集

疾風怒濤三兄弟

個性:『滑走』

女性のパンツを盗むヴィラントリオ。

スカートをめくる→パンツを剥ぎ取る→それを履く、という三人の流れる様なコンビネーションで複数の女性に被害を与えた。

航一が会話による説得を試みるが、最終的にはナックルダスターに殴られ御用となった。

その後性懲りもなく女性のパンツを盗んだが、今度は男性のパンツも盗み始めた、しかし最後は再びナックルダスターに殴られ御用になった。



その他編集

灰廻掌子(はいまわり しょうこ)

誕生日:8月20日、身長:164cm、好きなもの:餃子

個性:『ハエ叩き』

航一の母。同窓会で上京し、ついでに航一の家に泊まると突然やって来た。少々厳しい性格である為、航一は母親に頭が上がらない。

個性『ハエ叩き』は、離れた場所を平手で叩く事ができる。


白雲朧(しらくも おぼろ)

泣いた。

個性:『雲(クラウド)』

かつて相澤のクラスメイトだった男子生徒。明朗快活な性格の世話焼きムードメーカー。


テレビアニメ編集

ジャンプフェスタ2025にてアニメ化が発表。制作会社は本伝を手掛けるボンズが新設したボンズフィルムが担当。

2025年春アニメとして放送予定。


制作スタッフ編集

原作古橋秀之別天荒人堀越耕平
監督鈴木健一
シリーズ構成・脚本黒田洋介(スタジオオルフェ)
キャラクターデザイン吉田隆彦
美術監督渡辺幸浩
色彩設計のぼりはるこ
撮影監督張盈穎
3DCG監督佐々木瑞生
編集廣瀬清志
音響監督三間雅文
音楽林ゆうき山城ショウゴ古橋秀紀
アニメーション制作ボンズフィルム
製作集英社・ヴィジランテ製作委員会

関連動画編集

予告PV編集

PV第2弾編集


関連タグ編集

僕のヒーローアカデミア

スピンオフ クライムファイター ヴィジランテ

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