「悪党を殴るとスカッとするぞ!!」
ナックルダスターとは
- メリケンサックの正式名称。
- 漫画『ヴィジランテ-僕のヒーローアカデミアILLEGALS-』の登場人物。本頁で記述。
プロフィール
概要
掃除屋を自称する筋肉質な男性。航一に押しかけて『師匠』と呼ばせる。
人物
どこからともなく現れ、犯罪者に制裁を与える鉄拳掃除人。
目から上をマスクで覆ったその顔には、マスクでも隠し切れない程の大きな傷跡がある。両手にはその名の通りナックルダスターを装着しており、移動は主にフックロープを用いる。
「悪党を殴るとスカッとする」という極めて暴力的な人物だが、航一のためにプロテクターを調達したり受け身を教えたり、格闘訓練でも航一からは「ちょっとやり過ぎ」、ポップからは「結局やり過ぎ」と評されたが、手加減していたりと親身に面倒を見ている。
またスタンダールとの戦いの際に、自身の正義論を語っており、強い正義感の持ち主である。
航一がチンピラに襲われていたところ、空から落ちてきてチンピラに鉄拳制裁を加えた後、人手がいるらしく航一を丸め込み無理矢理弟子にする。初対面の航一には「ヤバい奴が来た」と思われた。
その後ポップも加わり3人でヴィジランテ活動をしていく。
昼間は仕事をしており、それが終わると航一のペントハウスに入り込んでビールを飲みながら夜のヴィジランテ活動まで待機する。
航一の母が訪れた際に渡した名刺には『NPO法人シビルアシスト 鳴羽田エリア代表 黒岩武司』と記されており、自治体や町内会などのサポートが行き届かない地域の夜回りや清掃などを行うボランティア組織らしい。
しかし、普段の言動があれなので、航一とポップには「なんかモットモらしいこと言ってる」「ていうかウソでしょ。ナントカ法人とか」と、信用されてはいなかった。
ちなみに出先から直接やって来たため素顔の状態だったが、航一の母と真には「あら、いい男」と評されていた。
序盤は、強引に結成した鳴羽田ヴィジランテのリーダー兼アタッカーとして活躍していたが、女王蜂に寄生されている娘・珠緒を救うため、突発性ヴィランを鎮圧しては手がかりを探していた。
珠緒を見つけ彼女と交戦し、一回心停止させて女王蜂の寄生を剥がし救出すると、彼女と共に過ごす時間を設けるため航一達と離れていく。
ただし航一達と離れた現状でも香港でトリガーを扱っている薬局に向かう等、一人でヴィジランテ活動をしている。
現在の人格構成には現役ヒーロー時代に出会った乱波肩動が影響している。
戦闘能力
筋骨隆々としており卓越した戦闘力を持ち、突発性敵程度なら簡単に殴り倒し、パワータイプのヴィランに対して真正面から殴り合いを挑み、攻撃を紙一重で回避して的確にカウンターを打ち込むなど格闘能力は高く、捕縛目的だったとは言えプロヒーローのイレイザー・ヘッドとも互角に渡り合うほどの実力を持つ。
加えて無個性のため「個性の不正使用」には該当せず、プロヒーローから個性による取り押さえはされない。とはいえ私刑行為は立派な犯罪であるので警察に捕まると困るし、緊急事態と判断されればヒーローたちも警察代理として動く権限はある。
また特異な能力を持つ相手も機転で封じ込み、突発性ヴィランの大量発生の鎮圧に現れたプロヒーローたちさえ気づかなかった敵の正体に一人気づくなど、洞察力も極めて高い。
過去
かつては超速ヒーローオクロックとして活動していたプロヒーローであり、思考スピードを超加速させる"個性"『オーバークロック』により、海外にもその名が知られる程の実力者で、犯罪対応専門家として活動していた。
しかしその名声に驕ってか私生活は疎かで、家庭内においては一方的な亭主関白を繰り返していた。エンデヴァーが可愛く見える位の悪い父、悪い夫だった。
結果、娘の珠緒は自分を拒絶の目で睨みながら家を出て行き、次に見つけた時には謎の寄生"個性"によって心身共にねじ曲げられたヴィラン蜂須賀九印となっていた。
後を追うように妻も重い病気に倒れ、心身共に手の施しようがない状態に陥ってしまう。
更に追い討ちとして、自身の個性も何者かに盗まれてしまい、全てを失った彼は深い後悔と共に精神を病んだ狂人と化し、それ以降無名の私刑人として贖罪の道を走り回っていたのだ。
そんな中で会った航一はかつてヒーローだった自分以上にヒーローらしく眩しい存在だったという。
「ヒーローにしてやる」と言ったが、その実航一は彼が理想とするヒーロー像そのものであり、彼が教えなくても理想のヒーローとして生きていた「憧れ」とも言うべき存在だった。
余談
- コンセプトは「オールマイト=スーパーマンに対する、バットマン的な人」「社会正義に対する"俺正義"」「付き合ってみると意外といい人、それでいて基本的にオカシイ人」とのこと。
- コスチュームのデザインモデルについて明言はされていないが、『マン・ウィズアウト・フィアー』で描かれたデアデビルの初期コスチュームに酷似している。また悪党を容赦なく殴り倒す常人という点では、その体格や顎の描き方などと合わせて『ダークナイト・リターンズ』版バットマンとも印象が重なる。両作ともフランク・ミラーが関わっているという共通点があり、影響を受けているものと思われる。