概要
室町幕府で寺社奉行職を務める武士(ただし、史実の室町幕政に寺社奉行は存在しない)。
主人である足利義満に呼び出されては無理難題を押し付けられ、困り果てた末に景徳山安国寺を訪ねて一休さんの知恵を借りるという物語の橋渡し役を担う。
人物
本来は義満から「後小松天皇の落胤であり、南朝とも縁を持つ伊予の局の実子でもある一休を監視せよ」、つまりは足利将軍家を脅かす危険因子になりかねない一休の動向を探る密命を帯びており、奉行という要職を務める高官の身にありながら配下に任せずに単独で行動している。しかし、気まぐれに任せた義満の戯れを痛快な頓智で返してみせる一休に何度も助けられているため、良好な交友を結ぶ仲に発展している。
若くして奉行職に就いた確かな実績と家臣随一の武芸を誇る知勇兼備の明朗快活な好青年ではあるが、時には将軍家の親類縁者や幕府関係者などからも頭を悩ませる難問奇題を投げかけられる一種の不幸体質であり、その度に馬を走らせて「一休さーん!一大事でござるー!」と安国寺に駆け込むのがお約束となっている。
また、西国屈指の守護大名として権勢を馳せる大内義弘の愛娘である末姫(すえひめ)に身分違いの恋心を寄せているものの、末姫もまた密かに好意を寄せているとはまるで気付いていないなど男女の機微には極めて疎い。
史実
蜷川新右衛門を参照
関連イラスト
「そこを何とかお願いしますよ一休さん。ねっ、この通り!」
「一休さんに頼ってばかりじゃ駄目だ。たまには、拙者のとんちで…。」