概要
人間の眼には見ることのできない電磁波。その名の通り紫の光よりも波長が短く(400nm以下)、X線よりは長い(10nm以上)。人体に悪影響を及ぼす電磁波は基本的に紫外線よりも波長が短い。
一般的に紫外線と言えば太陽光線に含まれている印象が強い。人間の肌を日焼けさせるのは紫外線の中でも波長の短い「近紫外線(波長380nm-200nm)」の中でも特に長い波長のUV-A及びUV-Bである。
UV-Aは最も透過性が強く、半分以上はオゾン層で弾き返されるものの地上に到達した日差しもたっぷりUV-Aを含んでおり、皮膚の老化を促進する。また曇り空や冬でもUV-Aはしっかり地上に届いており、冬や曇りでも紫外線対策は必要である。UV-BはUV-Aより毒性が強い一方、透過性が弱くほとんどはオゾン層で遮断されるが、ごく一部は地上にも届いてしまい、特に夏の強烈な日差しには多く含まれるため注意が必要。毒性の強いUV-Bを浴びすぎると皮膚がんになる。そして最も毒性の強いUV-Cは透過性も弱いので全て大気で遮断され、地表には届かない。
紫外線を見る
このように人間の眼には紫外線は決して視認できないものの、一部の蝶などは紫外線を視認し人間の目では判別しがたい雄雌を見分けることが出来ることが分かっている。
また、特殊なフィルターを使えばカメラで「紫外線色」を見ることもできる。紫外線による写真撮影は天文学にも大きく貢献している。