概要
『アイドルマスターシンデレラガールズ』に登場する渋谷凛は基本的にクールな性格だが、そこは思春期の少女。時として激しく感情をあらわにする場面もある。普段がそっけなく感情表現控えめであるがゆえに、その態度はユーザーに強い印象を残す。
ゲームでは芸能活動に一途であり、LIVEに臨む、自分を高めるといったときに、普段のクールな態度を崩して「荒ぶる」ことがある。
一方、二次創作ではこれらがプロデューサーへの愛情に読みかえられることがあり、とりわけ「クールな態度を保ちながら尋常でないことをする」というのが二次創作の凛に見られる一つの傾向になっている。
タグとしては2015年にアニメの放送が始まり、プロデューサーとのカップリング「武凛」が人気になってから爆発的に増大した。
ゲーム
「ふーん、アンタが私のプロデューサー?」というスカウト時の台詞に象徴されるように、当初は愛想のない態度を取っているが、内心は素直でいい子というのがわかる仕様になっている。
親愛度をMAXにすると芸能活動にも意欲を見せ、「○○プロデューサー、休んでる暇はないよ?」という頼もしい台詞も言うようになる。
ゲーム稼動3周年を祝した「アイドルプロデュース the 3rd Anniversary」では、凛と親しい城ヶ崎美嘉が凛について言及する一幕があったのだが、
- 「○○プロデューサー、何よそ見してるの。今はアタシが隣にいるのに、もー」
- 「あはは、冗談♪でも、今のちょっと凛っぽくなかった? よそ見すら許さない女、凛っ★」
と、同僚から「よそ見すら許さない女」と思われていることが明らかになった。
実際にそうなのかは定かではないが、この「アイドルプロデュース」では今回限りのプロデュースゲージというシステムがあり、他のアイドルとのコミュを成功させるとゲージが貯まって、MAXになると凛とのコミュが発生する仕様になっていた。
このシステムのせいで「プロデューサーが他のアイドルと話していると、凛が横から割り込んでくる」という事態が多発し、面食らうプレイヤーが後を絶たなかった。凛の態度自体はいたって平常運転だったのだが、先述の「よそ見すら許さない女」の称号と相まって大変誤解を招く結果となった。
アニメ
2015年から放送が始まったテレビアニメでは、主人公の一人として仲間と一緒に切磋琢磨したり悩んだりする物語が描かれている。
特に凛は、当初は芸能界に興味がなかったため、アイドルになったきっかけも仲間やプロデューサー(武内P)がいたからという部分が大きく、それゆえ仲間との絆やプロデューサーへの信頼をなくしかけると、感情を高ぶらせて怒ったり悩んだりする場面が見受けられる。
二次創作
アニメの放送開始と同時に、アニメ仕様にデザインされたプロデューサー(武内P)が大人気になり、1話でスカウトされた凛との絡みを描く二次創作が急増した。
凛がPに恋愛感情を抱いているという前提で、恋する乙女になっているものから、佐久間まゆ並みのストーカーと化しているものまで、大小の差はあれど原作から乖離した独自のキャラ付けがされるようになっていった。「武凛」に限らず、Pと他のアイドルがくっついている二次創作でも、凛がライバル格として現れて荒ぶったりする始末である。
どうしてこうなったのか。
まず、本編に「そうだと受け取ろうと思えば受け取れなくもない描写」というのが散見されるためである。オタクというのは邪推が好きなので、凛がPと会話をするだけ、隣に立っているだけでモリモリと妄想が掻き立てられるのである。
また、「変態ほむらさん」や「安定のミカサ」のように、普段クールなヒロインが荒ぶった行動に出るというのはギャップが面白く、いつの世も安定して受けるネタでもある。
こうした受け取り方が広がった結果、ニコニコ動画などでも凛が何か言いたそうにしている様子を「ふーん」という一言で表した書き込みが目立つようになっている。
ただし、これらは視聴者側の一つの受け取り方が前提となっているため、別のユーザーには通じない、受け入れられない可能性があることは常に留意すべきであろう。