概要と経過
2015年7月上旬、唐突に140文字世界を席巻したある種の服装のこと。
発端は同月6日に呟かれた、
「飲み会とかで何回か童貞を殺す服を見てきたけどやっぱりダントツはNO.S PROJECTのブラウスとかスカートとかそのへん」
という一言だった模様(当該呟き)。
独特の語感と漂う嗜好暴露感がキャッチーだったのか、一気に拡散した。
「殺す」といってももちろん生命を脅かすものではなく、女性への免疫が弱い、もっと言うと女性経験が無い男子(婉曲な表現)のハートを撃ち抜く的な意味……に思われがちだが、これは誤った解釈で広まった流れである。
正しくは「女性との交遊や、性交の際に服を脱がすなどの経験が無いと、その服の構造や着方、脱がし方がわからない難しい服」の事である。いざそういう場面になって、女性経験の乏しい者がいきなり相対するにはハードルが高い服を前に、勝手がわからずアタフタしようものなら恥ずかしさで死ねるだろう。
ひいては、その服を(特に経験の浅い)男性がイラストや何かで扱おうとすると、過去に異性との交遊経験があったかどうか丸わかりになり、社会的に辱めを受けるというニュアンスである。女性用ファッションをよく知らないまま雰囲気で扱った結果、「なんかそれっぽく描いてるけどこれは……描いたヤツ、こういう服を直に見たことがないのだな!」とバレてしまうのだ。
ただし、ツイッターで広まっていくにつれてこの事が違った方向で受け取られ別解釈で広まっていった(「壁ドン」と同じような誤用の浸透)。
というわけでこの内容は、誤った解釈で広まった解釈を元に記述した記事である。
例として挙がったのは、腰部がコルセット状になっているハイウエストの暗色のスカートに、白いブラウスという出で立ち。腰のくびれを際立たせる、いわゆるボンキュッボンをより強調し、かつブラウスで清純な雰囲気を醸し出すスタイルと言えよう。
「いやいや今は品川駅前にしかないあのファミレスの制服じゃ」
……などという声も上がっていた。
なお、この言葉がアウトブレイクした時期にノーブラの日(7月9日)がぶつかってしまったため、両者を掛け合わせたイラスト等もアップされ、さらに多数の童貞がなぎ倒されてしまった…
ネットで話題になったことで議論も発生。
「胸があってこそ威力を発揮する」「服だけかわいけりゃいいってもんじゃない」「着る人を選ぶ服装だよね」などの辛口意見も挙がり、多くの人にとって自分が殺される要件について考える機会になったようだ。
一方では「つまり自分は殺されるのか」「そもそも矛先が童貞に向いていないのでは」「そんな格好の女性と会う機会がない」といった冷静な反応も。
なお
あくまで童貞や俺らが勝手に殺されてしまっているだけであり、現実世界のお嬢さん方がそういった服を着ているからといって、そういうあざとい目的を持っているとは限らない(逆の場合もある)ことには留意しておくべきだろう。
原義的に見ても、そういう場面で殺されそうな諸兄は、カッコつけずにそういう難しい作りの服をコミュニケーションのきっかけにすればよいのだ。
また、経験する予定はないがこういう服を扱いたい、でも墓穴を掘りたくない!というのであれば、女性用ファッションの知識を究めるのもひとつの手である。なお、探究の過程でうっかりその道に嵌まり込んでしまっても当記事では責任を負わない。
「童貞」という言葉自体は蔑称ではないものの、あまり良い意味で使われる言葉ではないため、この言葉を使う際はTPOを考慮しなければならない。
実例
別の物を殺してしまう事例。もう服は関係ない。