概要
のちにアニメ『おそ松くん』モノクロ第1作の第63話「ほんとのことをいうな」にも登場。
アニメ『おそ松さん』第5話Bパートのエピソードのタイトルにもなり登場した。
おそ松さんでのCVは大川透。
おそ松くんでのエスパーニャンコ
竹書房文庫版7巻収録「エスパーニャンコをねらえ」というエピソードに登場する。
『十年はもつ』という文句に新しく買ったパンツは即ダメになり、「おかねひろい機」を注文した客にはタダで発明品を持っていかれてしまうデカパン博士。「人間はうそつきだス」と嘆き、可愛いネコの『ぼうや』は悲しげにデカパンを慰める。もう騙されたくないデカパンは、ネコと自分に機械を取り付け電流のようなものを流す。そうして『ぼうや』は思っていることと違うことを言うとそれを見抜き話す能力を手にいれた。
そしたらなんと刑務所から出てきたという聖澤庄之助らしき人がゴムヒモのセールスにやってきて「刑務所」からやって来たという。しかし実際はただ家から来た人で『ぼうや』の力でやさしい人だと知った
ので買うことにしたデカパン。
街へ出ると六つ子がご機嫌で歌を歌っている。そこへ先生が現れて「そんな歌は嫌い」と言うも、実は正反対のことを思っていることを物陰に隠れていたデカパンとぼうやに見抜かれ、六つ子に宿題の事で説教しようにも調子を狂わされ、デカパンは『ぼうや』は人間の本当の心がわかると紹介する。まずいと思った先生は早々に退散した。
今度はイヤミが現れ、やっぱりぼうやはイヤミの心を見抜く。皆には『バカが揃っている』と思いネコに「可愛い」と言うも本心は『おいしそう』でぼうやで儲けようとしたことも見抜かれ、イヤミはぼうやの頭を叩き、ぼうやは逃げてしまった。
その後いく先々で会う人たちの本心を喋り、対人関係のイザコザ起こす中でチビ太に会う。チビ太だけは本当に思っている事を喋り、おでんをあげると言われてついていった。そこへイヤミが諦めきれずに現れるも本心を知られチビ太に追い返される。チビ太はぼうやと一緒に嘘を探しに街へ出掛けた。
病院で患者を見る先生の本心を知ると「こんな病院もういかない」と思ったところでデカパンと六つ子に合流し、デカパンはぼうやにチビ太がおでんをあげたことを知るとお礼にお駄賃をやり帰す。
そして六つ子は両親の気持ちが知りたいとデカパンからぼうやを借り、とうちゃんに六つ子の誰が好き?と聞き「みんな嫌い」と返すも本心は逆である。かあちゃんに誰が好き?と聞くと口では実在の俳優の
名前を言うがぼうやは「ほんとうはとうさんよ」と喋った。
アニメ版『おそ松くん』でも、上記を元にしたモノクロ第一期の第63話「ほんとのこというな」に登場。
能力を得た経緯は原作漫画と同じだがコメディギャグ要素が強調されており、エスパーニャンコに目をつけたイヤミがニャンコをさらおうとするドタバタ劇がメインになっている。
このため原作漫画にあった六つ子の両親の本心を知るパートは省かれており、イヤミを追いかけ回すことになる。
また、原作漫画や後述の『おそ松さん』ではエスパーニャンコが眼鏡を最初から掛けていたが、
こちらでは超能力を得てからデカパン博士に貰った眼鏡をかけるようになっていたり、
他にも聖澤庄之助の出番がカット、ダヨーンが警官役になっているなどの違いがある。
おそ松さんでのエスパーニャンコ
第5話Bパート「エスパーニャンコ」に登場。
一松に猫しか友達がいないことを心配した十四松。十四松は、一松が猫と意思疎通ができるようにしてもらうためにデカパン博士の研究所を訪れる。
そこでデカパンは人の気持ちが分かる様になる「気持ち薬」を用意し、一松に投与しようとした。
尻から、巨大な注射器で。
恐怖のあまり大絶叫する一松。イチマツニイサンノコンナオオゴエキイタノハジメテー
それを見ていた猫は、一松をかばおうと、注射器が刺さる瞬間に彼の尻に飛び乗る。
結果、猫に気持ち薬が注入され、猫は人の本音を読み取り言葉にして喋る能力を身に着け、エスパーニャンコとなった。
猫は松野家につれて行かれ、おそ松やトド松が普段おもにチョロ松をどう思っているかなどの本音や、トド松のがめつさなどを露わにしてゆく。
そして、いつもマイペースで孤独を気取る一松がエスパーニャンコの前で友達について語ると……
「」:一松の発言
【】:エスパーニャンコの示す本心
「友達?仲間?俺にはそんなの一生いらない」
【本当はそんなこと思ってないけど】
「なんでそんな面倒なものわざわざつくらなきゃいけないの」
【なんで僕には友達が出来ないの】
「まぁ、そんな価値あるやつはいないけど」
【まぁ、そんな価値自分にあるとは思えないけど】
「無駄なんだよな、人と距離を縮めるのが」
【怖いんだよな、人と距離を縮めるのが】
「労力が勿体ない」
【自分に自信がない】
「平気で裏切ったりするし、アイツら」
【期待を裏切っちゃうかも、自分が】
「つーか猫が友達とかあり得ないでしょ」
【つーか猫が友達だと楽でしょ】
「言葉通じないし」
【だから傷付かないし】
「あーバカらしい」
【あー寂しい】
「友達なんかマジいらねえ」
【友達なんかマジいらねえ】
【だって僕にはみんながいるから】
ここまで本心を晒されたことで一松は怒ってエスパーニャンコを追い出してしまう。
追い出されたエスパーニャンコは街のいたるところでイヤミなど人々の本音を暴露してしまい、暴露されて怒ったみんなに追い回されてしまう。
一方、一松は内心はエスパーニャンコを心配して探し、日も暮れてきた頃に一人公園のベンチに座っているとおそ松、チョロ松、トド松がやってくる。
三人の提案にもぶっきらぼうな応対をする一松。しかしそんな彼の心情を察してか、おそ松は静かに立ち去ろうとするのだが……
ボロボロの姿の十四松がそこに現れる。彼の両手にはエスパーニャンコが抱きかかえられていた。
何も言わずに、普段の笑顔でエスパーニャンコを渡そうとする十四松。意地を張る一松に、エスパーニャンコが口を開いた。一言、「ごめんね」と。
それは自分が良かれと思ってとった行動で、結果的に兄を追い込んでしまった十四松の本音であった。
その言葉に心を動かされてか、一松もぽつりと呟く。
「俺も、ごめん」
【俺も、ごめん】
こうして一件落着し、和気藹々と家路につく五人。
なお、次男は……。
ちなみに第9話Bパート「恋する十四松」によると、エスパーニャンコは薬の効き目が切れて「ただのニャンコ」に戻っているらしい。
余談だが、12話副音声パートで福山潤と小野大輔曰く、「エスパーニャンコはいい話とみせかけて、実はカラ松事変のオチに持って行く壮大なフリだった」とのこと。