「抜け出したいのなら目を覚ませ、小娘」
『この世界に私のことを知る者など存在しない』
「今もまだ、愛してる」
プロフィール
概要
じん(自然の敵P)の楽曲、「シニガミレコード」にて初登場した女性。
ファンからの愛称は「アザにゃん」。由来はじん氏のツイート。
メデューサの女性であり、髪の毛の蛇1匹1匹が「目にまつわる能力」を持っている。
それら全ての蛇の能力によって「カゲロウデイズ」を創り出した張本人でもある。
外見は少女のように幼くて非常に小柄。完全な不老不死のため肉体が成長することもない。
長い黒髪に紛れて黒い蛇が混じり、顔には両頬の付近に蛇の鱗らしきものがある。
不老不死のため、人間に対して 「簡単に死んでしまう、つまらない生き物だ。」と思っていたが、ある時人間から恐れられていた自分に初めて好意を持った青年ツキヒコと恋に落ち、家族を作る。
人間よりも寿命が長く、一人きりになることを恐れた薊は力を使い 「終わらないセカイ」を創り、その中で家族と共に永遠に暮らそうとするが・・・・・。
ロスタイムメモリーの描写から、現在もカゲロウデイズ内で物語の行く末を見つめていると思われる。
ちなみに、薊の花言葉は、「独立」や「復讐」、「安心」や「満足」、「触れないで」などの意味。
人物
娘、孫と同じく相手を石に変える「目を合わせる」能力を蛇の能力とは別に最初から持っており、マリーの様に一時的にではなく相手を完全に石に変えることができ、シオンの様に能力による反動もない。
そして、全ての蛇を統括しカゲロウデイズを管理する「目を合体させる(あわせる)」蛇を持っていた。
最初にカゲロウプロジェクトにおける物語の根幹として関わる「終わらないセカイ」を生み出した人物とあって、登場したばかりの頃は物語における重要人物という認識はもちろん、メカクシ団のカゲロウデイズ攻略におけるラスボス候補という説も上がっており、悪役としての認識が強かった。
しかし、後に発売されたメカクシティレコーズのブックレットにて本当の黒幕が判明し、続く小説4巻にて明かされた凄惨な生き様から、彼女もまたカゲロウデイズにおける被害者の一人といえる存在として再認識されるようになった。
加えて小説での予想以上に見事なツンデレっぷりと泣き虫っぷりから色々な意味でも再認識されている。
他の生物や人間に対しては基本的に冷めた感情をしているが、驚いたり困ったりしてる時は普通にリアクションし性格自体もかなり人間じみている。
口癖は「馬鹿者が」。 単なる罵倒だけではなく、戯れや照れ隠しの際にも口にする言葉。
泣くことに関して言えば大半が涙するに十分な悲壮な理由があるのだが、それ抜きにしても
痛くても泣き、辛くても泣き、疲れても泣き、安心しても泣き、嬉しくても泣き、寂しくても泣き、
とにかくよく泣いている印象が強く、孫のマリーとはまた違った意味で守ってあげたくなる感が凄い。
というより孫の泣き虫っぷりも彼女からの遺伝ではないのだろうか。
数々の能力を持っているが、身体能力自体はかなり貧弱で本人も「物理だと幼子にも負ける」と自負するほど。その貧弱さと体力のなさも、孫に遺伝されたのかもしれない。
かつて世界中を旅していた際も自身の脆弱さには苦労しており、不死身の体と気合と根性だけで毎回なんとか乗り切っていたようだ。
生い立ち
元々からメデューサという存在だったわけではなく、人類が誕生する遥か以前、地球上に生命そのものが誕生した太古の時代から既に存在し、生物の進化と衰退、誕生と絶滅を幾度も見つめひたすらに観察し続ける意識のみの存在だった。
しかしある時、ふと自分が何者なのかという疑問を持ち、そこで初めて実体を得ることになる。
その後も自分の正体を探る為に積極的に人間に干渉していくが、出会う人間からは恐れられて迫害され、成果も得られなかった。
最終的に人間に失望し、自分自身の答えを見つける事は不可能と結論付け、今後一切人間に関わらず誰にも邪魔されず一人で暮らすことを決める。
世界で最も人目に付かない場所を探り当て、そこを自分の居場所にしようと決めたが、向かい最中を偶然目撃した人間の青年・ツキヒコが着いてきてしまう。
追い払うために材料も機材もない素人のツキヒコに「此処に家一軒を一から造れ」と無理難題を言うが、彼女に一目惚れをしていたツキヒコも一歩も引かずに快諾し、逃げ出さないよう監視も含めて二人の同棲に近い生活が始まった。
当初は自分に尽くすツキヒコの事を理解出来ずにいたが、無意識ながらも少しずつ気にかけていく。
その後ツキヒコが村で迫害を受けている事実を知り、出会った当初の「家が完成したら消えろ」という約束も忘れ、村に戻らずにずっと此処にいろと言ってしまう。
しかし、ツキヒコが約束は決して破らないと考えていた為に、自分でも自覚した彼への想いを隠し、再び一人になる孤独を決め撤回した。が・・・・・
「僕の嫁になってくれないか」
「・・・・・・はい」
「ごめん。約束、破ってしまったね」
「・・・馬鹿」
結果的に、家が完成するまでの関係という約束は双方で破り、晴れて夫婦として結ばれた。
その後、出会いから1072日(およそ3年)の時間をかけ無事家も完成した。
その際に家の軒下に咲いていた一輪の花から、彼女の名が決まったと思われる。
娘であるシオンも授かり、家族への愛情の心から「目をかける」蛇の力も生まれ、幸せな日々を過ごした。
カゲロウデイズ
家族との幸せな生活の中、徐々に年老いていくツキヒコを見ていくうちに、不死である自分と寿命のあるツキヒコとのいずれ必ず来る別れを考えるようになる。
掛け替えのない大切なものを得たが故に、それを失う恐怖をどれだけ頭で納得しようとしても出来ず、再び孤独となる不安に泣き疲れていたその時、『夢』の中に現れた「目が冴える」蛇に「終わらないセカイを作れば良い」と助言を受ける。
幸せな日々を手放したくない一心でその言葉に従い、全ての蛇の力を使いカゲロウデイズを創造した。
そこで永遠に家族と暮らそうとしたが、その直前に村人たちの襲撃を受けてしまう。
この事で自分の存在自体が家族を不幸にすると考えるようになってしまい、
カゲロウデイズには自分だけが入り、永遠に独りで生きる道を選んだ。
しかし彼女が作り出したカゲロウデイズは、永遠の苦しみが続くだけの世界であった。
そしてある年の8月15日。
孫のマリーが人間に襲われ、助けようとしたシオンが能力の反動で死んでしまい、マリーも一歩間に合わず撲殺される。
このあまりに悲惨な出来事に耐え切れなかった彼女は二人をカゲロウデイズに引き込み、能力の蛇を命の代わりに与えようとしたが、マリーもシオンも命として適合出来たのが、全ての蛇を統括しカゲロウデイズを管理する為の力でもある「目を合体させる」蛇だけだった。
マリーを救いたかったシオンが能力の継承を拒んだ為、それをマリーに与えたことでマリーは蘇生したが、カゲロウデイズの管理能力も失われた為、
「8月15日に死んだ魂を引き込む」というカゲロウデイズの特性を変更することも出来なくなる。
結果、メカクシ団のメンバーがカゲロウデイズに関わる原因となってしまった。
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