概要
第4部「ダイヤモンドは砕けない」に登場する広瀬康一の操るスタンド。
ACT1、ACT2、ACT3の三つの形態をもち、それぞれが違った能力を持つという珍しいタイプ。
ACT1は音を物体に染み込ませ、2は擬音の効果を実体化させ、3は重さを操る。
虹村形兆のスタンドの矢に貫かれた際に発現。
しかし他の人物と違って、康一は「スタンドの才能がない人物」だったようで、そんなに深くはないはずの矢によって受けた傷で命を落としかけていたが、クレイジー・ダイヤモンドで治療されたことで死だけを回避し、「矢に刺されて生き残った人間」としてスタンドを発現した。
能力に覚醒したばかりの頃は卵の状態だったが、初めてのスタンドバトルとなる小林玉美戦でその実力が発揮される。ただし、形兆も未覚醒の卵の時点でエコーズの底知れぬパワーを感じ取っていた節がある。
その後、山岸由花子戦でACT2, シアーハートアタック戦でACT3に進化。康一自身の成長性が窺える。
実際、これらの能力で仲間たちの危機を何度も救い,最後の吉良吉影討伐にも大きく貢献した。
スタンド名の由来はイギリスのバンドピンク・フロイドの楽曲「エコーズ」。
能力
ACT1
【破壊力 - E / スピード - E / 射程距離 - B / 持続力 - B / 精密動作性 - C / 成長性 - A】
相手の身体に音を染み込ませる能力。
同じ音がコダマのように反響し続け精神的なダメージを与える。また、玉美によって錠前をつけられた母親に対して「信じて」と信頼の言葉を投げかけたり、電話のプッシュ音を響かせ電話をかけるなど応用の仕方も見られた。
射程距離はおよそ50メートル。
ACT2
【破壊力 - C / スピード - C / 射程距離 - B / 持続力 - B / 精密動作性 - C / 成長性 - A】
貼り付けた擬音に触れるとその擬音の効果が実体化して現れる。
例を挙げると、「ドジュウウ」という焼けるような擬音に触れれば火傷を負う程の熱さを感じる。
尻尾の先端を擬音文字に変換しているため、擬音攻撃が使えるのは一度に一回まで。
また当然のように、尻尾文字そのものを破壊されてしまうと使えなくなる。
ACT2の際はスタンドを通じて微細な音を聞き分ける事が出来るようになっており、倒れて気絶した由花子の心音を確認すると同時に、崖に僅かにヒビが入る音も聞いている。
この能力によって崩れた崖から落ちた由花子を救助、後にその岬は「ボヨヨン岬」と名づけられた。
ACT3
4部
【破壊力 - B / スピード - B / 射程距離 - C / 持続力 - B / 精密動作性 - C / 成長性 - A】
5部
【破壊力 - A / スピード - C / 射程距離 - D / 持続力 - C / 精密動作性 - C / 成長性 - B】
音を操る能力を持ったACT1とACT2から一変、相手を『重く』する能力。
パワーが強くなった分、射程距離が短くなった(5m程度)。
セックスピストルズやスパイスガール同様に自我を持っているのが特徴。自身の事を「私達」と言っており、口調は正しいが「S・H・I・T」と汚い言葉を平気で言う。
『重く』する能力はある程度加減ができるようで、シアーハート戦の様に地面へめり込ませたり、病院受付の棚の上を高価な薬ビンを崩すなど応用が利く。
なお、この三つの形態は康一本人の意思で自由に切り替える事が可能(ただしACT3発動以降使われたのはACT1のみでACT2は発動していない)。
その他
スタンド能力を身につけるにはスタンドの素質がなければならない。
しかし、康一はスタンドの素質がない(虹村形兆に矢で射抜かれた際、矢に選ばれなかった)にもかかわらず能力を発現させている。これが傷を治したクレイジー・ダイヤモンドの影響なのか、それとも康一自身に少ないながら素質があったのかは不明。
のちに第5部において、「矢」には殺人ウイルスが仕込まれていること、そしてそのウイルスは感染しても生き残った生命に対してご褒美を与えるかのように新しい能力(スタンド能力)を授ける、といった事実が明かされた。
これと併せて考えると、康一はウイルスに打ち勝つだけの生命力・精神力(スタンド使いとしての素質)を備えていないにもかかわらずスタンド能力を身に付けている珍しい例であると考えられる。