「絵本は黒人差別商品の一つに過ぎず、
文学性や一般的認知を理由にしても
黒人を深く傷つけている事実への贖罪符にはならない」
概要
1988年、小学四年生の発案により発足。初期には零細な組織であったが、市民運動家であった父母のサポートの元、数百人規模の団体に成長した。ワシントンポストやロサンゼルス市とも交流を持ち、多くの出版社に圧力をかけ、当時の黒人支援団体から賞賛を受けた。
会の活動は、日本から黒人キャラクターを排斥した。
黒人作品をなくす会が抗議した作品の一部
ちびくろサンボ:一時絶版
オバケのQ太郎(藤子F不二雄):一部回収、同作者のじゃんぐる黒べえ出版停止
こちら葛飾区亀有公園前派出所(秋本治):表現修正
ついでにとんちんかん(えんどこいち):表現修正
絵描き歌 かわいいコックさん:掲載誌回収
水と原生林のはざまで(アルベルト・シュバイツァー):出荷停止
疑問点
先述の通り絶版や表現修正を余儀なくされた作品があった。しかし、これを逆の考え方をするとあらゆる作品に黒人を描いてはならない・排除するというこれもまた一つの差別的な思想であるといえる。
果たしてこの活動は本当に黒人差別をなくすものになりうるのか、今一つ考えていただきたい。この運動自体が差別的な行為そのものになっていないかと。
時に運動とはいつの間にか暴挙になっている事だって可能性はゼロではないからである。
また、先述のロサンゼルス市と交流があったとあるが、実はこの当時のロサンゼルス市はあの黒人社会の怒りの噴出であるロサンゼルス暴動(ロス暴動)が起きる様々な潜在的要因をはらんでいた時代であった。暴動も会の発足から約三年後の出来事である。この時代背景もあって会の活動が黒人社会に受け入れられたとも考えられる。
この会が行っている活動を小林よしのりは自著「ゴーマニズム宣言」で表現の自由を混じえて批判している。