概要
三日月・オーガスが撃破したオーリス・ステンジャ、クランク・ゼント両名のグレイズを鉄華団が鹵獲回収し、それぞれ使用可能なパーツを一機に集約した上で独自の改修を加えた機体。
エイハブ・リアクターはクランク機のものが転用されている。
パイロットは昭弘・アルトランド。
鹵獲に際して大きく損傷した頭部・胸部・肩部パーツは独自品に換装されており、また改修部に塗布されているナノラミネートも安価な白色が用いられている。
改修された装甲は正規の物ではない為に強度は低下しており、防御力に関して不安を残しているが、装甲の変更は結果として機体の軽量化に繋がっており、またバックパックに増設された大型スラスターの恩恵もあって宇宙空間に於ける機動性・旋回性は通常のグレイズよりも高い。
本来は鉄華団の運営資金の足しにするべく別勢力への転売を予定していたが、火星軌低軌道上での戦闘に於いて急遽実戦に投入され、以降は一行の戦力として運用された。
懐事情の厳しい鉄華団としては、グレイズ本来の高い整備性はメカニック達の歓迎する所ではあるが、一方で転売目的に改修した事もあって阿頼耶識システムは搭載されておらず、機体の反応速度はガンダム・バルバトスに劣る。
昭弘がグシオンリベイクに乗り換えてからは、テイワズの技術による改修とブルワーズから入手した阿頼耶識システムの搭載を行い「流星号」へと改修され、ノルバ・シノの乗機として運用された。
機体データ
形式番号 | EB-06tc→EB-06tc2 |
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全高 | 17.9m→18.0m |
本体重量 | 28.2t→31.2t |
動力源 | エイハブ・リアクター |
使用フレーム | グレイズ・フレーム |
武装 |
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パイロット | 昭弘・アルトランド→ノルバ・シノ |
流星号(グレイズ改弐)
テイワズの技術を投入し、グレイズ改に再度の改修を加えた機体。
パイロットはノルバ・シノ。
「流星号」の名称はシノの命名だが、鉄華団であまり浸透している様子はない。
テイワズの主力モビルスーツである百錬の装備を転用した肩部装甲やリアスカート、それに付随するスラスターが追加され、宇宙空間に於ける機動性と対弾性が向上している。
また、マン・ロディから阿頼耶識システムを移植する事で機体の反応速度を向上させている。
既に完成されたグレイズの操縦系統に無理やり阿頼耶識システムを移植した事もあって交感能力はガンダム・バルバトスやガンダム・グシオンリベイクには及ばないものの、これによって鉄華団では改修前よりも扱いやすい機体となった。
一方でパイロットであるシノの趣味によりピンク色のカラーリングや頭部アンテナ、ノーズアートなど、派手なアレンジもされている(これらの改修は、機体の元のパイロットであったクランクを知るアイン・ダルトンからも不評を買った)。
カラーリングについては当初は低コストの白色のナノラミネートでリペイントする予定であったが、ブルワーズからの戦利品に赤系のナノラミネートが見つかった為、これを利用して塗り直された。
なお、改修に際してヤマギ・ギルマトンが機体のメンテナンスを担当しており、頭部のノーズアートはライド・マッスの手による。
武装に関してはグレイズ改と共通だが、リアスカートに増設されたマウントラッチにエウロ・エレクトロニクス製の武装を携行する事が可能な他、クタン参型を武装ユニットとして用いる事も出来る。
武装
ライフル
グレイズ本体と同じく鹵獲された120ミリ口径砲。
大幅な改修は行われておらず、基本的な運用方もそのまま。
バレルを取り外してショートバレルライフルとしても運用可能。
バトルアックス
全長9.8ミリの対モビルスーツ用打撃斧。
こちらも大幅な改修は行われていない為、運用用途は変わらない。
バズーカ
火星低軌道ステーションでの戦闘に於いて鹵獲した320ミリ口径ロケットランチャー。
専用のマウントラッチを有する肩部装甲とセットで運用され、マニピュレータが使用不能な状態であってもマウントラッチを介した操作によって砲撃する事が出来る。