暴民政治
ぼうみんせいじ
暴民政治とは、「愚民による政治」の意味で、民主主義を揶揄するのに用いられる。『衆愚政治』とも呼ばれる。
詳細
民主政治の良し悪しは、選挙権を持つ有権者によって左右されるが、その有権者が愛国心の欠如などにより、自国の政治に関して無関心であったり知識が乏しく正確な判断ができず、扇動者の詭弁に誘導されて、国益ではなく各々の身勝手なエゴの実現や、自分たち利益ばかりを追求するなど、いい加減だったり歪んでいたりする誤った意思決定で政治を判断してしまっている状況など指す。
これらは民主主義の欠点・弊害とされ、有権者が愚民・暴民である場合、民主主義は悪い方向に進んでしまうとされ、現にドイツにおいてアドルフ・ヒトラーが率いたナチス党による独裁政権が誕生したのは、実はドイツ国民が民主主義によりナチス党を支持したためである。
韓国においては、国民が民主主義に基づき選んだ政治家たちにより、日本に対して友好的であるという『親日派』と認定された人物が弾圧を受ける『反日法(日本では俗に親日罪と呼ばれる)』という人権侵害とも言える法律がまかり通っている。
更には、もしも国民の間で国家にとって重要な政策を決める際に、意見が真っ二つに分かれてしまった場合、多数決で決めようにも双方に殆ど差が無ければ、選ばれなかった半分側は不満を抱くため、国家分裂にもなりかねない。昨今起こったスコットランドのイギリスからの独立騒動や、古くはフランス王国を崩壊させたフランス革命、アメリカで起こった南北戦争も、その一例とされる。
民主主義は、決して理想の制度というわけではないのである。