ファントム(遊戯王ARC-V)
ふぁんとむ
概要
MAIAMI市のレオ・コーポレーションのソリット・ヴィジョンをハッキングしている謎のエンタメデュエリストとして、指名手配されている。初期こそ正体を隠し逃げ回っていたが、一度沢渡との決闘で素顔を晒してからは堂々としている。
アニメと同じくエンタメデュエルを好むが、違うところはアニメ版に比べてノリが軽く、精神的に余裕があるような態度をしている。これに関して、ユートからは「身勝手」と言われている。
ただし、助けた柚子と修造に、勝手に勝利の決め台詞を修造塾の宣伝文句にされた時は、顔を真っ赤にして『恥ずかちぃ！』と叫んで逃亡したあたり、軽いノリは割と演技なのかもしれない。
エンタメの傾向としては『奇術師（マジシャン）』。ソリッド・ビジョンを自在に扱うことができ、移動の為の乗り物を始め、カードを取ったり、ペンデュラム効果をびっくり箱で再現するなど派出な演出を好む。ユートもそれは同様のようで、煙幕を張った隙に走って逃げただけの逃亡方法を『マジシャンとしていかがなものか』と言及している。
本人曰く『四重人格』。何時から一緒だったのかは把握できていないが、３つの人格（ユート・ユーゴ・ユーリ）も存在している事が遊矢の口から明かされる。既に一体化している身であるが、意思疎通は可能で、自在に外見ごと人格交代が可能（なお他の3人は現実世界にアストラル状態で描写されているときは表に出てきた時と同様に遊矢と同じマントとフードを着けているが、遊矢の精神世界の中にいるときはアニメ版と同様の姿となっている）。
そのせいか時々、自分が本当にこの世界で生きているのかわからなくなる時があると漏らしている。エンタメデュエルで人を喜ばすことは、彼にとって生きていることを実感できる瞬間らしい。
アニメ版とは違い、4人での活動が長かったのか、言い争いはするものの仲は良好な模様。
特にユーリは「どんな理由があろうと遊矢を傷つける者は許しません！」と言っており、遊矢もソリッド・ヴィジョンによるダメージが３倍になるよう設定を変えてユーリに絶大なダメージを負わせた素良に対して「ユーリを傷つけた責任を取ってもらう！」と言っており、ファントム達はお互い大切に思っていることが伺える。
遊矢が基本的に表舞台で活動する際は3人の中の1人がサポートするため、残りの2人は表立った活動はせずに、遊矢の精神世界で記憶に関する処理を行っている。なお、精神世界での移動手段は基本的にユーゴのDホイールを使用する。しかもノーヘルメット。
処理をしていたユーゴとユーリの台詞から察すると、遊矢の記憶の中から他３人に関する記憶だけを見つけて消去し回っている。遊矢には内密で行動しており、ユートも２人の行動が気づかれないように誤魔化している。なお、消去した記憶に関してはユーゴ曰く「思い出したって悲しいだけ」との事。
実は柚子と面識があるようだが、3人はそれに気付いてる中遊矢だけは記憶の混乱により気付いていない。
14話にて遊矢と赤馬零児は20年以上未来からやってきたことが判明しているため、現在の柚子とではなく未来との柚子と知り合いであった可能性もある。
ユーゴの回想によると、幼少時代は遊矢とユーゴ（恐らくユートとユーリも）はそれぞれ存在しており、多くの思い出があったようだが、上述の通り記憶を消す行動をとっており、アダムの因子によって呼び覚まされた“ある記憶”には「この思い出はお前を苦しめ、悲しませるだけ」と記憶の断片を泣く泣くクリアウィング・ファスト・ドラゴンに破壊させていた。
デュエルは基本的に１人が行い、もう３人の中の１人がアドバイスをするだけなのだが、時折に人格を切り替えて戦う事もできる。その場合ライフポイントやフィールドの状況は引き継ぐがデッキ構成が変わるという変則的なデュエルを可能とする。
遊矢のデュエルディスクは何か秘密がある様で、ユーゴが表に現れるとディスクの画面からDホイールが出てくる他、何者かによってアジトのコンピューターがハッキングされるとディスクと遊矢の記憶までハッキングされるのである。
使用カード
榊遊矢としてデュエルする際のデッキはオッドアイズとEM(エンタメイト)を複合したペンデュラム召喚デッキ。ペンデュラムモンスターは魔術師ではなくオッドアイズ中心に使っている等、アニメ版とは構成が異なっている模様。またEMはアニメ版と違い人型のようだ。
エースモンスターは「オッドアイズ・ファントム・ドラゴン」。アニメの遊矢シリーズが持つドラゴンの意匠を混ぜ合わせたような姿を持つのが特徴。
遊矢達が互いにデュエルを引き継ぐ際にはそれぞれの使用カードも使用している。
また(ユートは現在不明だが)使用カードを見る限り全員がペンデュラムモンスターを所有している模様。
遊矢以外のデュエルに関しては各々の項目を参照。→ユート(遊戯王ARC-V)、ユーリ(遊戯王ARC-V)、ユーゴ(遊戯王ARC-V)
また余談となるが、遊矢以外の人格のエースモンスターについて、ユートがアニメと同様にダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを使用したこと、ユーゴのクリアウィング・ファスト・ドラゴンが、クリアウィング・シンクロ・ドラゴンに酷似した名前や姿形を持った派生型のモンスターであること、などから、各人のエースモンスターは漫画版遊戯王のエースモンスターの体系が元ネタとなっているのではないか、とも考察されている。（十代はアニメと漫画でエースが違い、遊星はアニメの派生形デザインのエース、遊馬はアニメと漫画でエースの基本形態は同一で進化形態が異なる）
運命の因子とG・O・D
赤馬零児からは「世界の未来を決める『運命の因子』」、「唯一この世界に生きる私と二人だけのオリジナル」、「世界を滅ぼす運命の因子」と重要視されているが、真相は現状不明。漫画版オリジナルキャラクターの「連」からは『アダムの因子』とも呼ばれている（現状明かされている情報からすると両者は＝ではない様子）。
レオ・コーポレーションにハッキングを仕掛けた目的は未来を決めるカード「G・O・D（ジェネシス・オメガ・ドラゴン）」を探し出す為。そのために場所は不明だが、研究所のような巨大なコンピュータを有する施設をアジトにして活動を行っている。このカードを探す理由は「近い未来、G・O・Dを手に入れたものが世界を壊す」という予兆のような夢を見た為。なのだが、当の遊矢も鮮明に覚えていなかった。