-4つの次元に分かれた世界-
そこには 4人の同じ顔を持つ少年たちが存在し、 彼らの持つドラゴンは呼び合う
まるで、互いを求め合うかのように……。
概要
アニメ『遊戯王ARC-V』にて、世界は4つの次元に分かれており、それぞれの次元には主人公榊遊矢と瓜二つの顔(登場人物視点で)を持つデュエリスト達が存在していることが明らかとなった。
現在、4人の遊矢にそっくりなデュエリストが登場しており、顔つきや使用するエースモンスターなどそれぞれ共通点を持っている。
作中の登場人物は皆が皆「そっくり」と口をそろえて言うのだが、奇抜な髪形や表情に違いがあり、視聴者たちからは「似てない」とも言われている(但し顔のパーツは似ている)。
ただし、これは視聴者から見たメタ的な話であり、作中の登場人物には(髪型等も含め)本当に瓜二つに見えていると思われる。
なお、漫画版は見分けがついている。
歴代主人公が視聴者から海産物に例えられるのと対比して、遊矢シリーズは髪型からそれぞれが農作物に例えられているのも特徴。
ちなみに『遊矢シリーズ』とは視聴者が命名したもので、あくまで公式ではない(他の呼び名としては、『ゆユユユ』、『ゆゆゆゆ』など)
遊戯王ARC-Vの公式Twitterでは『ゆゆゆゆ』と書かれていたため、公式では「ゆゆゆゆ」で通っているのかもしれない。
https://twitter.com/yugioh_anime/status/741105186823774209
(アニメディア2016年7月号での遊戯王ARC-Vの特集を紹介するツイートタグ)
4つの次元における遊矢
榊遊矢(CV:小野賢章)
- 出身次元:【スタンダード次元:舞網市】
- 所属:【遊勝塾】⇒【ランサーズ】
- 召喚法:【ペンデュラム召喚、融合召喚、エクシーズ召喚、シンクロ召喚】
- ローマ字表記:【YUYA】
- 一人称:【俺】、二人称:【お前、あんた】
- 使用デッキ:『EM(エンタメイト)』、『ペンデュラムモンスターの魔法使い族(魔術師・魔導剣士)』
- エースドラゴン:『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』
「現れろ!雄々しくも美しく輝く二色の眼(まなこ)!《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》!」
愛称:『トマト』
本作主人公で遊勝塾に通う中学2年生。中性的な顔立ちで、ハネ毛気味の赤髪に緑色の前髪、片方のみ星のついたゴーグルと首にはお守りのペンデュラムを身につけているおしゃれな現代っ子。小柄だが強靭な体のバネを武器に、将来は父親のようにデュエルでみんなを笑顔にするとされているエンターテインメント・デュエリストを目指している。ペンデュラム召喚の創始者。幼馴染の柊柚子を助けること、次元戦争を止めることを誓い、ランサーズに入る。
困難に悩まされることも多いが、様々な決闘を通じて、言葉では分かりあえなくても、デュエルなら分かりあえるという信念を持っているらしい。
ユート(CV:高木万平)
- 出身次元:【エクシーズ次元:ハートランド】
- 所属:【レジスタンス】
- 召喚法:【エクシーズ召喚】
- ローマ字表記:【UTE】
- 一人称:【俺】、二人称:【キミ、お前】
- 使用デッキ:『幻影騎士団(ファントム・ナイツ)』
- エースドラゴン:『ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン』
「漆黒の闇より愚鈍なる力に抗う反逆の牙!今、降臨せよ!エクシーズ召喚!現れろ!ランク4!《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》!」
愛称:『ナス』
アカデミアに対抗するため、エクシーズ次元からスタンダードへやって来たレジスタンスの少年。遊矢そっくりの顔立ちをしており、暖色系を基調としている遊矢とは対照に黒やグレーなどの暗めの服装が特徴。親友の黒咲隼の妹である瑠璃を救おうとしている。隼に諸事情があったとはいえ腹パンをかまし、黙らせたことから腹パンの人で有名だが、デュエル中に発生した衝撃から柚子を守ったり、遊矢からの質問にしっかり答えて説明してくれるあたり遊戯王シリーズでも希少な紳士。また、基本的に無益な争いを好まない根は優しい性格。現在は遊矢の中に魂が統合されている(ナストラル)
ユーゴ(CV:高木心平)
- 出身次元:【シンクロ次元:シティ】
- 所属:【コモンズ】
- 召喚法:【シンクロ召喚】
- ローマ字表記:【HUGO】
- 一人称:【俺】、二人称:【オメエ、テメエ】
- 使用デッキ:『SR(スピードロイド)]]』
- エースドラゴン:『クリアウィング・シンクロ・ドラゴン』
「その美しくも雄々しき翼翻し、光の速さで敵を討て!シンクロ召喚!現れろ、レベル7!《クリアウィング・シンクロ・ドラゴン》!」
愛称:『バナナ』
シンクロ次元からやって来たDホイールを操るデュエリスト。遊矢と瓜二つの顔で、三日月型の前髪が特徴。 全身白ずくめのライダースーツを身に着けている。名前から融合の手先だと勘違いされているようで、間違われると「ユーゴー(融合)じゃねえ!ユーゴだ!」と返すのはもはやお約束。安定のデュエル脳かつヤンキー口調で行動も荒々しいが、デュエルは意外にも冷静なプレイングスタイル。柚子そっくりのリンという幼馴染の少女をアカデミアにさらわれている。
ユーリ(CV:小野賢章)
- 出身次元:【融合次元】
- 所属:【アカデミア】
- 召喚法:【融合召喚】
- ローマ字表記:【JOERI】
- 一人称:【僕】、二人称:【キミ】
- 使用デッキ:『捕食植物(プレデター・プランツ)』
- エースドラゴン:『スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン』
「現れろ!飢えた牙持つ毒龍!レベル8!《スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン》!」
愛称:『紫キャベツ』
融合次元に存在するアカデミア所属の遊矢によく似たデュエリスト。桜の花びらのような麻呂眉が特徴。長い触角が生えたような紫の髪で、装飾の多い軍服を着ている。不遜な表情で一見すると悪役、性格もアカデミアのデュエル戦士に違わぬ残虐性を秘めている。任務を邪魔される事を嫌い、自分が楽しめるなら相手が苦しむ事に何ら躊躇いが無い。赤馬零王から柚子を連れてくるよう任務を受けており、過去には柚子とそっくりな瑠璃やリンも攫っている。
遊矢シリーズにおける共通点
次元ごとの遊矢たちには、様々な共通点が見られている。
【遊矢シリーズの共通点】
- 登場人物からは顔が見間違えられるほど似ている(というよりも眉毛以外の顔のパーツが同じである)。
- エースモンスターがドラゴン。
- ドラゴンの名前が「○○・召喚法・ドラゴン」になっている。
- 遊矢シリーズが2人そろうと、片方が柚子のブレスレットでワープさせられる(法則性は未だ不明。他の柚子シリーズであるセレナのブレスレットでは、光が点滅するだけだった)。
- 遊矢以外は「遊」の字ではなく、カタカナで「ユー○」といった名前が付く(全て「ゆう(ユー)」が名前に付いているにもかかわらず、ローマ字綴りは「YU」ではなく全て異なる。現時点でその理由は不明だが、頭文字を並べるとYUYA、UTE、JOERI、HUGO、つまり「YUJOH(友情)」となるためではないかと思われる)。
etc.
柚子のブレスレットにおける法則
基本的に遊矢シリーズ同士での接触は可能だが、以下の場合は不可能。
- 遊矢シリーズの一人と柚子が接触している。
- 遊矢シリーズ同士が接触している時に柚子が近づく。
以上の状況では柚子が身に付けているブレスレットが光ると、遊矢シリーズの誰かと入れ替わるようにランダムにワープしてしまうようである。遊矢が優先されるのかワープするのは専ら他の3人。4人が同時に相対した場合、遊矢も弾き飛ばされるように距離を取らされる。
現状の法則では、柚子と接触中の遊矢シリーズがワープさせられている。結果として、敵であるユーリの強制排除と事態の救済に繋がる事もあれば、初期の様に遊矢とユートが別人か同一人物なのか疑問が生じる事となった。
遊矢シリーズで起きる超現象
遊戯王シリーズでは数多くのドラゴン族モンスターが存在し、エースがドラゴン族=ライバルキャラというイメージが強いが、今作では、遊矢シリーズの4人が共通してエースがドラゴン族となっている。
この遊矢シリーズが持つエースモンスター同士がバトルをした際に、普通のバトルでは考えられない現象が起きているため、ドラゴン達にも何かしら秘密があるのだろう。
遊矢シリーズのエース対決で起きる現象
共通の現象
- 互いのドラゴンが共鳴し、光り出す。
- しまいにはデュエリストの目も光り出す。
(ちなみに目が光る現象については、ブースターパック『ネクスト・チャレンジャーズ』のCMでユートの目が光っており、既に伏線が張られていた)
- 胸(身体)が熱くなる。あるいは汗をかく等でも演出される。
- 暴走状態時の記憶はない。
ユート対ユーゴ
- ドラゴンが自己主張し、所有者と意思疎通しているような描写がある。
- 強い破壊衝動に駆られ、全てを消滅させようとする。
- 負けたプレイヤーの体は消滅し、魂は遊矢に統合される?
しかし、遊矢がジャン・ミシェル・ロジェの策略でヘルメットに仕込まれたチップにより、クロウ・ホーガンとのデュエル中に、強制暴走状態に陥ると、ユーゴとユーリ、さらにはユートまでもが共鳴するかの様に暴走を始めてしまう。
また、遊矢が暴走する前に、謎の眼が開眼し、街が崩壊するヴィジョンがフラッシュバックしている。
ドラゴン同士の共鳴で光る色は
- ダーク・リベリオン:青
- クリアウィング:緑
- オッドアイズ:赤
- スターヴ・ヴェノム:紫
となっている。
ちなみに遊矢シリーズにおける目の発光とドラゴンの共鳴における発光のパターンが同じである。
また目の発光についてだが、上述の通りユート、ユーゴ、ユーリは、それぞれのエースモンスターであるドラゴン達が共鳴した時の光りと同じパターンの色で眼孔全体が発光する。
しかし、遊矢は虹彩が赤い放射線状に発光するという特殊な光り方をしており、遊矢が遊矢シリーズでも特殊な存在であることが窺える。融合次元編ではユートの眼が遊矢と同じ光り方をしている事、内に秘める者の存在を加味するとこの特殊な発光は内に秘める者の虹彩へ上書きされているとも取れる。
遊矢シリーズの共鳴
遊矢シリーズはドラゴン同士になんらかの絆を持っているようで、相手がエースモンスターを召喚した場合や、互いに近くにいる際にはドラゴンのカードが光り輝く現象が見られている。
クリアウィング・シンクロ・ドラゴンに至っては、他のドラゴンが召喚されると召喚した遊矢シリーズの元へユーゴを転移させている。
また、遊矢がユートの記憶をフラッシュバックしたり、ユーゴと同調し、二人が他の人からは重なって見えるなど徐々に互いの共鳴が強くなっている現象が起き始めている。
魂の統合
ユートがユーゴとの決闘で敗れてしまった後、ユートの魂は遊矢に統合され、肉体は消滅してしまったとされている。エクシーズ次元編に突入後、このユートの魂に変化が見られた。
- スタンダード、シンクロ次元編では、会話のできなかったユートが精神体でも遊矢と会話が可能になった(ユート曰く、遊矢シリーズが4人集まった際に起きたドラゴン同士の共鳴が原因ではないかとのこと)。
- 武藤遊戯のように、ユート自身は今のところ遊矢以外に姿も声も見えていない(遊矢と意識が重なると、同じ顔という設定のはずだが第三者には遊矢がユートに見えている)
- エド・フェニックスと遊矢の決闘では、「気を付けろ」、「来るぞ、遊矢」など素晴らしいナストラルっぷりを発揮。しかし、エクシーズ次元の現状からアカデミアへの自身が持つ憎しみと、遊矢の『アカデミアでも笑顔にしてみせる』信念との間でジレンマを起こし、アカデミアは倒さねばならないと強制的に遊矢の体を乗っ取った。
- ユートが遊矢の体を使用すると目の色が黒く変わり、また声も遊矢とユートの二音声になる。
エクシーズ次元編に入り、両者の統合がさらに加速する可能性も危惧される。
遊矢シリーズは謎が多く、今後ともに彼らは物語のキーパーソンになっていくだろう。
漫画版ARC-V
既に4人が一体化しており、意思疎通や人格交代を繰り返す変則的なデュエルが出来る。
また、アニメ版とは打って変わって4人の仲は非常に良好な模様。
余談
- ユートとユーゴの声優は双子で、今作ではお互いにアニメの初出演で初共演となった。
- 当初、遊矢シリーズの声優は全て同じ人の予定だったが、遊矢と性格が正反対なユーリを小野賢章氏に兼ね役してもらい、彼と声質が似ている、かつ双子で声が互いにそっくりな高木兄弟をユート、ユーゴ役に採用したとのこと。ちなみに海外版では予定通り遊矢シリーズと柚子シリーズをそれぞれ1人で起用している。
- 遊矢シリーズの身長は全員同じ。 柚子より若干小さいが、蛯名秀和氏が作画監督を務める際は、見栄え重視でユートやユーゴを柚子よりわざと少し高めに描くことが多い。
- 柚子シリーズが「花鳥風月」を表していると推測されているのに対し、こちらは「喜怒哀楽」を表しているのではないかと言われている(遊矢が喜、ユーゴが怒、ユートが哀、ユーリが楽といったもの)。
- 原因は不明だが、遊矢以外のローマ字表記に謎のズレが生じている。ユートとユーゴの作中と公式webにおける差異(現在は修正済み)、ユーリの公式web内における変更等、妙な事が起きている。
- 小野勝巳監督によれば、遊矢シリーズはそれぞれが使用する召喚法をイメージした色合いにしてある模様。遊矢はペンデュラムの赤と緑、ユートはエクシーズの黒、ユーリは融合の紫となっている。ユーゴに関しては白髪ではなく、彼の服やDホイールがシンクロの白になった。
- 小野賢章氏が10月5日生まれ、高木兄弟が10月22日生まれなので、2015年の10月某日には、3人の誕生祝いでバースデーケーキが作られた。
- タッグフォースの柚子のシナリオでは何とコナミ君もまた遊矢シリーズの1人となっている。しかし遊矢が彼の前へ登場した際、一度目はブレスレッドが発動したがユートと共に再び登場した際には何故かブレスレットは発動しなかった。