「筋道なき戦略に勝利などない！」
概要
ヒロイン・柚子に似た顔つきをした謎の少女。融合次元の出身。
監視役兼護衛として、ガタイの良い大柄なデュエリスト・バレットを連れてスタンダードへ乗り込んできた。この事からデュエルアカデミア内でも特別な存在である模様。苛烈な性格をしており、中性的な口調で話す。
柚子に比べてかなり身勝手な行動や振る舞いが多く、デュエリストとしての自らの力を思う存分使う事しか考えず、エクシーズ使いのデュエリストを見境なく襲撃する等、自らの行いに対する後ろめたさや罪悪感は一切持っていない。敗者をカード化する行いの非道さに関しても、誇り高きデュエリスト同士の戦いの結果として考えていなかった。
一見すると、自分本位にしか見えない部分の目立つセレナだが、これらの振る舞いはアカデミアの一方的侵略を「崇高な目的」と教えられ、隔絶された環境で生きてきた事が要因である。そのため、黒咲隼からアカデミアがエクシーズ次元で無差別な人間狩りを行ったと聞いた際は、大きなショックを受けた。
上述の通り、隔絶された環境で生きてきた為か「家族とはデュエリストではないのか！？」という女性もデュエルを行うのが当たり前であるような台詞や、柚子に衣装交換を提案され了承した際に男性の前でも全く躊躇せず服を脱ごうとし、それを止められた理由を理解していないことなどズレた感性を発揮することもある。
小野監督曰く「根は真面目」。
来歴
物語開始より3年前、融合次元に迷い込んできた赤馬零児と出会っており、その時の事が原因でアカデミアのトップである赤馬零王からより厳重な監視下に置かれる事になっている。
デュエリストとしての高い実力の持ち主となっていたセレナは、エクシーズ次元での戦争に参加して戦う事を望んでいたのだが、零王からは重要な存在とされている為、戦争に参加する事は禁止されており、その力を持て余している事に不満を感じていた。その為、自らの実力を証明する為にバレットを連れてスタンダードへとやってきた。
尚、回想シーンのバレットとの会話で「私を止めなかった監視役はお前が初めてだ」と言っていた事から、過去に何度もアカデミアからの出奔を試みたことがあったようである。
スタンダードに来てからはエクシーズ使いに狙いを定め、LDSの志島北斗らが犠牲となった。エクシーズ使いを狙おうとする中、零児と再会したセレナは、零児から協力を求められているが、エクシーズ次元の残党を討つことを目的としていたため拒否した。
ジュニアユース選手権のバトルロイヤルが開始されてからは、再びエクシーズ使いを狩るべく乱入しようとするが、そこで自身と瓜二つである柚子と出会う事になる。
「黒咲隼に会えばエクシーズ次元での真相を聞き出す事が出来る」と柚子から聞かされたセレナは、彼女と服を交換して隼を探し回る。紫雲院素良の苛烈な攻撃で負傷した彼を発見、素良の「僕の仕留めた獲物」という誇りなき言葉を聞いたためか、黒咲を連れてその場から逃走する。黒咲から真相を聞きだす前に、今度はオベリスク・フォースの襲撃を受ける事になったが、犠牲者を出しながらも権現坂昇達の協力を得る形で撃退した。
そして黒咲からエクシーズ次元で人々は虫けらのように狩られていったと聞いた彼女は、自分の信じるアカデミアの理想と現実との差に愕然する。
その後はショックを受けながらも、自分の身代わりになってくれた柚子を救うためにアカデミアと決別。ランサーズの一員として闘うことを決意する。
シンクロ次元へは榊遊矢、沢渡シンゴ、零羅と共に降り立つが、丁度その時運悪く柚子(とユーゴ)が指名手配されていたせいで、顔が似ている事から手配犯と勘違いされ、セキュリティに包囲される。この状況を何とか穏便に切り抜けようとする遊矢に対し、セレナはとりあえず倒して黙らせればいいという相変わらずの脳筋思考でセキュリティに積極的に喧嘩を吹っかけ、余計に騒ぎをややこしくする。
幸い、クロウ・ホーガンの助太刀で何とかセキュリティの包囲を抜け出し、彼のアジトに匿われることになるが、やはりじっとしていられず、クロウの制止も無視して沢渡と共にランサーズの協力者となるようなデュエリストを探しに出て行ってしまう。
結局、セキュリティの警備の厳重さからアジトに戻らざるを得なくなるが、セキュリティに後を付けられていたため、アジトに戻ったところでセキュリティが強襲。遊矢たち共々収容所へと送られてしまった。
セキュリティの長官であるロジェはセレナがアカデミアの人間の中でも特別に養成された者である事を感じ取り、彼の指示によってセレナは遊矢たちとは別室に囚えられた。その後も柚子と共に彼に目を付けられている。
脱獄に参加した際には、他のメンバー共々捕まりまたしても別室で隔離されかけたが、行政評議会の介入でフレンドシップカップに参加が決定した。
一回戦ではトニー・シモンズが展開した3体のシンクロモンスターを1ターンで全滅させ、更にとどめを刺した。
二回戦目はユーゴとのデュエルであったが、リンと勘違いされ続けてしまった。
外見
青髪のポニーテールを黄色いリボンでまとめており、アカデミアの制服を改造したような服を着ている。前述の通り顔立ちが柚子によく似ており(遊矢はおろか権現坂や父親の柊修造も彼女を柚子と見間違えた)、彼女が付けているものと似たブレスレットを身に着けている。
ただ、GX準拠で言うならアカデミアの赤色制服は一番ランクの低いモノである(精鋭部隊がオベリスクフォースということから、オシリス＜ラー＜オベリスクの順番はGXと同じ可能性が高い)。
第46話においてアカデミアからの追手を攪乱すべく囮を買って出た柚子と服を交換し、当面そのままで行動する。
オベリスク・フォース撃退後は赤いジャケットや白いスカートを着込んでおり、柚子の服は遊矢を通して修造に返却した。
フレンドシップカップでは大会に出場するために支給されたライダースーツを着用している。
漫才フェイズ
初登場時こそ「（食事に）興味はない」と語って取り付く島もない有様だったが、回を増すごとに徐々に角が取れていっている。
- 緊張してないと言いつつ、出口を間違えたことを指摘されて赤面する。
- 鳥獣族モンスターに乗って空を飛ぶことに憧れるロマンチストっぷりを発揮。
- 甘いものをよく食べていると言った素良に「自分は食べたことないぞ」と怒り出し、キャンディを貰った途端「ふんっ、今回は見逃してやる」（何、食事に興味はなかったのではないのか！？）。
など、基本的にはボケ役。
ただし、ユーゴや黒咲相手ではツッコミに回ることも。
遊矢と沢渡のトリオで漫才することが多く、本編より仲が良いかもしれない。
「遊矢なら必ず出来る。私は信じている」と発言するなど、明らかに信頼関係やセレナ自身の心境が進展した様子も見受けられる（ただし、直後にヘラヘラするなと叱るが）。
一方、沢渡に対する扱いはかなり辛辣。
「少なくともランサーズは仲間」と言ったり、自身の融合召喚以外の召喚法も「素晴らしい」と評する意外な一面も。やはり素は真っ直ぐなのだろうか。
使用カード
「月光（ムーンライト）」と名の付いた獣戦士族デッキを使用。エースモンスターは融合モンスター「月光舞猫姫（ムーンライト・キャット・ダンサー）」。
「月光蒼猫（ムーンライト・ブルー・キャット）」を愛用し、殆どのデュエルで召喚している。
ただ、洗脳された状態ではムーンライトを一切使わず、「パラサイト・フュージョナー」主体のパラサイトデッキを使用しデュエルに臨んだ。
洗脳
セレナも他の柚子シリーズ同様、ドクトルによって洗脳された。
洗脳時は普段の狂犬ぶりとはうって変わって、ドクトルに忠実なしもべと化し彼の命令ならば卑怯な手段もいとわず、パラサイトクイーンというパラサイトデッキのエースモンスターを所持していた。
余談
- 攻撃的だが根は純真で優しく、本人は誇り高く大真面目なのに明後日の方向にズレた言動を繰り返す姿からネット上では「ポンコツ可愛い」と評され人気が高い。
- 柚子が使う幻奏モンスターの中には「幻奏の音女セレナ」というカードが存在するが、カードの名称の由来は「セレナーデ（小夜曲）」と思われる為、恐らく偶然であろう。名前と使用カード群の由来は、ジャズのスタンダード曲「ムーンライト・セレナーデ」、もしくはギリシャ神話に出てくる月の女神セレネだろうか？
- 彼女の「家族とはデュエリストではないのか！？」という迷言は、勝鬨勇雄の迷言の放送回とも近かったため、関連したかのような台詞に聞こえると話題になった。
- ランサーズのメンバーが登場するED3「Arc of Smile!」で楽しそうにする彼女を見てネットでつけられたあだ名が「槍サーの姫」。
- 髪の色や言動が黒咲隼と似ているためか、一部の視聴者から黒咲系女子と呼ばれているとかいないとか…。
- 4番目のEDでコーヒーを手に持っているが、青い眼の中に山のあるデザイン・・・これはもしや・・・？
- 柚子と同じく装着しているブレスレットもまた謎の存在であるが、スタンダードでのバトルロイヤルからシンクロ次元編のフレンドシップカップ準決勝まで特に何も起きない・・・。そう視聴者達が忘れていたころに遊矢が覚醒・暴走した事でユーゴとユーリにまで暴走の影響が飛び、ブレスレットまで柚子のと同じように発光し始めた。タイミング的な事を考えると「ユーリ、もしくは遊矢シリーズ全員の暴走」が原因と思われる。
関連イラスト
関連タグ
柚子シリーズ 柊柚子(そっくりさんその1) 黒咲瑠璃(そっくりさんその2) リン(遊戯王ARC-V)(そっくりさんその3)
