概要
漫画版『遊戯王ARC-V』における榊遊矢、ユート、ユーゴ、ユーリ達の姿。
MAIAMI市において大企業レオ・コーポレーションのソリット・ヴィジョンをハッキングしている謎のエンタメデュエリストとして指名手配されている。初期こそ正体を隠し逃げ回っていたが、沢渡慎吾との決闘で素顔を晒して以来堂々としている。
アニメと同じくエンタメデュエルを好むが、違うところはアニメ版に比べてノリが軽く、精神的に余裕があるような態度をしている。これに関して、ユートからは「身勝手」と言われている。
ただし、助けた柚子と修造に、勝手に勝利の決め台詞を修造塾の宣伝文句にされた時は、顔を真っ赤にして『恥ずかちぃ!』と叫んで逃亡したあたり、軽いノリは割と演技なのかもしれない。
エンタメの傾向としては『奇術師(マジシャン)』。ソリッド・ビジョンを自在に扱うことができ、移動の為の乗り物を始め、カードを取ったり、ペンデュラム効果をびっくり箱で再現するなど派出な演出を好む。ユートもそれは同様のようで、煙幕を張った隙に走って逃げただけの逃亡方法を『マジシャンとしていかがなものか』と言及している。
彼がレオ・コーポレーションをかき乱す理由は『GOD』と呼ばれるカードを探し求めているためらしい。
四重人格
アニメと違い、最初から遊矢の体に本人を含め4つの人格(ユート・ユーゴ・ユーリ)が存在している。単なる多重人格と違い、自由な意思疎通のみならず、自在に外見ごと人格交代が可能という謎の体質。(なお他の3人は現実世界にアストラル状態で描写されているときは遊矢と同じマントとフードを着けているが、精神世界の中にいるときはアニメ版と同様の姿となっている)。
またユーゴに交代した際には、デュエルディスク自体がDホイールに変化する。彼らのデュエルディスクはアジトのコンピュータや遊矢の意識そのものとシンクロしており、更に堅牢な筈のレオ・コーポレーションのシステムにハッキングしてリアルソリッドビジョンを生み出すことができるなど謎が多い。
なぜそんな体質なのか遊矢本人は知らないが、他の三人は知っていて黙っている。
関係性
基本的に遊矢が主人格として、残りのうち一人がアドバイザーとなる事が多い。遊矢曰くユーゴのアドバイスはうるさいらしく、基本は冷静なユートかユーリがつくことが多い。
喧嘩早く猪突猛進なユーゴが先走ったり、毒舌家のユーリが周囲とぶつかる事も多いが、基本的に四人の仲はいい。特にユート、ユーゴ、ユーリの三人からの遊矢への信頼は深く、三人の基本理念が『遊矢を守る』『傷付けさせない』というものであり、そのためにあえて『遊矢の中にある不必要な記憶を消去する』事もしている。その記憶の多くは三人にまつわるものらしく、遊矢が彼等の正体を知らないのもそれに起因する。
だがそれでも遊矢から三人への信頼も強く、自分の代わりに傷ついたり、自分のために力を貸してくれる彼等の思いに報いたいと思っている。
また実は遊矢を含め全員が柊柚子と面識があるらしい。
運命の因子
作中にて赤馬零児が称した言葉。他にも自分と遊矢を『オリジナル』とも評している。また、謎の敵『蓮』からは『アダムの因子』を持つとも言われている。
詳細は不明だが、『GOD』と深く関わりがあるものらしい。
使用カード
榊遊矢としてデュエルする際のデッキはオッドアイズとEM(エンタメイト)を複合したペンデュラム召喚デッキ。ペンデュラムモンスターは魔術師ではなくオッドアイズ中心に使っている等、アニメ版とは構成が異なっている模様。またEMはアニメ版と違い人型のようだ。
エースモンスターは「オッドアイズ・ファントム・ドラゴン」。アニメの遊矢シリーズが持つドラゴンの意匠を混ぜ合わせたような姿を持つのが特徴。
遊矢達が互いにデュエルを引き継ぐ際にはそれぞれの使用カードも使用している。
また(ユートは現在不明だが)使用カードを見る限り全員がペンデュラムモンスターを所有している模様。
遊矢以外のデュエルに関しては各々の項目を参照。→ユート(遊戯王ARC-V)、ユーリ(遊戯王ARC-V)、ユーゴ(遊戯王ARC-V)
遊矢以外の人格のエースモンスターについて
ユーゴがクリアウィング・シンクロ・ドラゴンに酷似するクリアウィング・ファスト・ドラゴン、ユーリがスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンに酷似するスターヴ・ヴェネミー・ドラゴン、ユートがダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンに酷似するダーク・アンセリオン・ドラゴンと言った具合に、名前や姿形を持った派生型のモンスターであることから、各人のエースモンスターは漫画版遊戯王のエースモンスターの体系が元ネタとなっているのではないか、とも考察されている。(十代はアニメと漫画でエースが違い、遊星はアニメの派生形デザインのエース、遊馬はアニメと漫画でエースの基本形態は同一で進化形態が異なる)
ユートがアニメと同様のダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを1度だけ使用しているが、後に漫画版オリジナルのエースモンスターに切り替えている。
余談
ジャンプビクトリーカーニバル2016で配布された特別編ではファントムの遊矢シリーズ4人が昼食に何を誰が食べるか決めるために(4人同士ではデュエルできないため)ジャンケンを行おうとした。
その際、好きなものとして3人があげたのが
遊矢:全部乗せ大盛りラーメン
ユート:カレー
ユーゴ:油こってりトンカツ
だった。(ユーリは昼食を抜くつもりだった)
ファントムの4人はZEXAL化したアストラル等と違い、人格が表に出ていないと食べた実感が味わえないので誰が食べるか決めるためにジャンケンで決着をつけようとするのだが……。
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以下重要なネタバレ
正体
彼等の正体、それは二十年後の未来からやってきた未来人であり、元は四人の別々の人間。
さらに、『実の兄弟』であった。
二十年後の世界、遊矢は兄弟である遊里、遊吾、遊斗と共に、研究者である父の元、幸せに暮らしていた。
だが、折しも遊矢の誕生日、世界は突如として崩壊する。『G.O.D』の力に取り憑かれた赤馬零王は暴走。遊矢たちの父榊遊勝は四人の子供を集め事情を説明、G.O.Dを止めるため保護カプセルに入るよう指示する。
だが、事故によりカプセルは一つを除いて崩壊。三人は迷う事なく、一人気絶していた遊矢を生かすことを選び、世界の崩壊を見送った。
「誕生日おめでとう!」
「必ず生き残るのですよ!」
「遊矢!」
そして、「ワールドイリュージョン」と呼ばれる次元の逆流が起こり、遊矢ともう一人、赤馬零児だけが二十年前へと飛ばされたのであった。