「混濁の時空に魔力が満ちる時、ペンデュラム召喚は進化する!」
概要
自分ターンに1度だけ行える特殊召喚方法。カードテキスト上の表記はP召喚。
「ペンデュラムモンスター」を「魔法カード」扱いで発動した後「ペンデュラムゾーン」と呼ばれるフィールド上の指定場所に置き、ペンデュラムゾーンのカードが自分フィールド上に2枚存在する事によって使用できる。ペンデュラムゾーンに置かれた二枚のカードのペンデュラムスケールの間の数値のレベルを持つモンスターをEXデッキの表側表示カードまたは手札から可能な限り特殊召喚できる。
手順
- 自分ペンデュラムゾーンにペンデュラムスケールの差が2以上になるようにペンデュラムモンスターを用意。
- 自分メインフェイズにペンデュラム召喚を行う事を宣言。
- 手札とエクストラデッキで表側表示のモンスターの中から左右のペンデュラムゾーンに置かれたモンスターのペンデュラムスケールの間のレベルを持つモンスターを任意の数だけ特殊召喚する。
P召喚の回数を増やすカード
基本は自分ターンに1度だけだが、ペンデュラム召喚の回数を増やすカードが存在する。
- 智天の神星龍:Pモンスター。このカードが特殊召喚に成功したターン、通常のP召喚に加えて1度だけ、自分メインフェイズに「セフィラ」モンスターをP召喚できる。
- 彗聖の将-ワンモア・ザ・ナイト:このカードをドローした時、このカードを相手に見せることで、通常のP召喚に加えて1度だけ、自分メインフェイズに手札からモンスターをP召喚できる。
- EXP:通常魔法。自分メインフェイズにEXデッキからモンスターをP召喚できる。
- 魂のペンデュラム:永続魔法。P召喚するごとにカウンターが貯まり、3個貯まることで追加でP召喚できる。
- ペンデュラム・アンコール:通常罠。相手メインフェイズに、PモンスターをP召喚する。ジャンク・コレクターとコンボすることで、理論上無限にペンデュラム召喚が可能。まぁ相手の協力が必要な八百長ではあるが。
歴史
初登場・マスタールール3
2014年のマスタールール3への移行に伴い新設された。ペンデュラムモンスターの登場に伴い、フィールドに新たなゾーン「ペンデュラムゾーン」が設けられた。エクストラデッキで表側表示のモンスターを特殊召喚できるため、毎ターンのエクストラデッキからの大量展開が可能であった。
登場当初はサイクロンなどの魔法破壊に弱く、ペンデュラムゾーン用のカードを揃える必要があることから手札事故や手札消費の激しさもあり、プレイヤー間ではさほど強力な戦法という認識はなかった。とはいえ、ペンデュラムゾーンのカードさえ残っていれば、毎ターン絶対にモンスターが沸くというのは、これまでの遊戯王からするとかなり異常なことである。
フィールドが改変されたことで「見栄えが悪い」と言われたり、ペンデュラムモンスターのデザインもまた意匠の微妙さやテキスト把握のしにくさなど枠組みや設計で批判された。テキストが2つあるというのも、テキストが長くなる原因となっている。
しかし、第9期第二弾となるネクスト・チャレンジャーズからクリフォートカテゴリが登場したことで実用的なペンデュラムテーマが出現し、環境の一角になる。
2015年に登場したアニメ産カテゴリであるEM(エンタメイト)とEm(エンタメイジ)は強力な展開能力を有し、制圧によって一方的に勝負を決めることが可能であり、現代遊戯王の本格的な幕開けとして記憶されることになった。
「それズルじゃん!」はアニメのセリフであるが、この状況を指摘していたセリフである。
新マスタールール
通称リンクショック。
2017年のルール改正によって、エクストラデッキのモンスターは、エクストラモンスターゾーンまたはリンクモンスターが持つリンクマーカーの向くメインモンスターゾーンにのみ特殊召喚できるという制限が付いた。
ペンデュラム召喚は手札からの展開の場合はこの制約は受けないが、やはりエクストラデッキからの大量展開が制限されるこの改正による影響は大きく、大幅に弱体化した。
また、ペンデュラムゾーンも魔法&罠ゾーンの両端に統合された。ペンデュラムゾーンは元からこの仕様で良かったと思うのだが。
エクストラデッキにペンデュラムモンスターを蓄える戦術のデッキや、永続魔法・永続罠を多用するデッキとの相性が悪くなったことで、様々なデッキが影響を受けた。この期間はエンディミオンがペンデュラムテーマでありながらペンデュラム召喚への依存度が低いため、新マスタールール環境下でも一定の成績を残した。
マスタールール2020年4月1日改訂版
ルール改訂でエクストラデッキからの特殊召喚の制限が緩和され、融合・シンクロ・エクシーズ召喚が直接メインモンスターゾーンに特殊召喚できるようになったのに対して、ペンデュラム召喚の制限はそのままとなった。
エクストラデッキからの特殊召喚
戦闘やカードの効果によって破壊されたモンスターは基本的に墓地へ送られますが、ペンデュラムモンスターは例外です。
ペンデュラムモンスターはフィールドで破壊され墓地へ送られる、というような場合、墓地へは行かずエクストラデッキゾーンに表向きで置かれます。
「ペンデュラム召喚」を宣言した際に、エクストラデッキゾーンに表向きで置かれているペンデュラムモンスターがある場合、そのペンデュラムモンスターも特殊召喚するモンスターに含む事ができます。
エクストラデッキからペンデュラム召喚されるモンスターは、手札からペンデュラム召喚されるモンスターと異なり、エクストラモンスターゾーンに特殊召喚されます。
なお、エクストラデッキからペンデュラム召喚する場合、フィールドにリンクモンスターが存在しているのであれば、エクストラモンスターゾーンだけでなく、
リンクモンスターのリンクマーカーが指し示す先の自分のメインモンスターゾーンにも特殊召喚する事ができます。
(その場合、左右のペンデュラムゾーンに置かれたモンスターのペンデュラムスケールをチェックし、その間のレベルを持つペンデュラムモンスターでなければならないので注意しましょう。)
(公式ルールブック 新マスタールール対応 バージョン 1.0 より引用)
デュエルリンクス
ペンデュラムモンスターが実装されたのだが、「ペンデュラムゾーン」ではなく、魔法&罠ゾーンの左右に固定されている。ARC-Vワールドのレジェンドデュエリストのスキル「光の軌跡ペンデュラム召喚」などにて、「ペンデュラムゾーン」が魔法&罠ゾーンから独立するようになる。手札からの大量展開は可能だが、エクストラデッキからは1体しか出せなくなっている。
その後リンクモンスターの実装で、リンクマーカーの先にも特殊召喚出来るようになった。