概要
寿司の一種。酢飯(具なし、もしくは人参や椎茸などの具入り)を、甘辛く煮付けた油揚げを開いた中に詰める。
巻き寿司と組み合わせたセットが「助六寿司」(歌舞伎の演目「助六」が由来。ヒロインの名前が「揚巻」である)。
稲荷寿司と呼ばれるのは、稲荷神の神使の狐が油揚げを好むとの俗信による。
地域によっては「揚げ寿司」「信太(篠田・信田)寿司」などとも呼ぶ。
寿司屋生まれではない寿司の定番商品
生まれた時期こそははっきりしてないものの、幾つかの文献から江戸時代には既にあった事は判明している。
尾張地方などで先行して広まり、江戸時代後期に江戸に伝わったらしい。
しかしながら寿司とついてこそいるものの、生まれは握り寿司の屋台(当時は店を構えて出す事はなく、屋台がほとんどだった)ではなく、油揚げを作っている豆腐屋。
さらに中に詰まっているのは酢飯とは限らず、おからも使用していた。
つまりは今で言うところの、良く言えば副産物の有効活用、悪く言えば産業廃棄物の横流しである(現代でもおからは、米ぬかほどではないが、食用以外に産業廃棄物扱いになる物が多い)。
今も握り寿司中心の寿司屋で販売される事は少なく、スーパーマーケット、弁当屋、名物にしている地域の専門店で売っている事が多い。
関連イラスト
稲荷寿司
版権
何か違う。
関連動画
稲荷寿司の作り方