FFν
ふぁいなるふぁんたじにゅー
概要
正式名称FINALFANTASYν。個人サイト「N.P」において管理人のニュー氏によって1999年~2002年頃に連載された、ファイナルファンタジーシリーズⅠ~Ⅷまでのストーリーおよびキャラクターなどの設定をクロスオーバーさせた二次創作小説である(現在は閉鎖)。第109話をもって連載が中断されている。
その後、ファンの一人であったMy氏がニコニコ動画上で、RPGツクールを用いた動画“その後のFFν”として第110話以降の作成を開始し、2017年3月4日に完結した。全400話と、ツクール動画としては群を抜く最長の作品である。
ストーリー
魔大戦。
それまで何度も小競り合いを繰り返していた南方の大国、エスタとガルバディアであったが、突如エスタから全面戦争の戦線布告がなされ、世界各国を巻き込む大規模戦争へと発展していった。
開戦当初は、新技術『魔導』によって戦況を優位にすすめたエスタであったが、ガルバディア側も巨大企業・神羅カンパニーが、敵国から入手した魔導技術の解析に成功。魔導を人体に注入した超兵士『ソルジャー』を戦線に投入することで互角に押し戻し、さらに英雄セフィロスの活躍によってガルバディアを戦勝間近まで導いた。
しかしセフィロスは突如消息を絶ち、時を同じくしてエスタも停戦を宣言し全ての国交を絶ってしまう。勝者なきまま、世界大戦はなし崩し的に収束したのだった。
そして、五年。
徐々に平穏を取り戻しつつあった各国であったが、魔導技術をさらに発展させたガストラ帝国が、新兵器『魔導アーマー』を用いて周辺国を力づくで領土に加え、短期間に一つの大陸を完全に制覇してしまう。勢いに乗ったガストラ帝国は、他大陸にも侵略の手を伸ばしはじめるのだった。
世界に暗闇の雲が忍び寄る中、辺境国家・タイクーン王国の森から物語は始まる。
主な登場人物
本作主人公。20歳。
相棒のチョコボ・ボコと共に気ままに世界を巡る旅人。満月の夜、タイクーンの森で野営していたところ、近くに隕石が落下するのを目撃する。物見遊山の目的で隕石に向かおうとした途中、モンスターに襲われている少女・レナを助け、介抱する。
目覚めたレナの頼みを聞き入れ、目的地を『風の神殿』に変更。二人と一羽の旅が始まった。
非常に気さくで裏表のない性格をしており、世界中を旅していたため各国の情勢にもそれなりに詳しい。父親から一通りの戦闘技術を学んでいるが、才に恵まれなかったため剣術の腕は一般の旅人の域を出ない。また、この世界の大半の人間がそうであるように、魔法を行使できない。
やがてその身に秘めた数多くの因縁を力として束ね、運命すら両断する黄金の剣『ラグナロク』を手にすることとなる。
本作ヒロイン。19歳。
タイクーン王国の美姫。過保護に育てられたため、世間知らずで一人で街に出たことすらなく、また性格も心優しいが自己主張が弱い。
飛竜に乗って風の神殿へ向かった父王の身を強く案じながらも、自身の力の無さから同行を許されず自室で休んでいたところ、突然謎の光によってタイクーンの森へ転送されてしまう。さらに運悪くゴブリンたちに襲い掛かられたところを、バッツに助けられた。
原因不明とは言え、城の外に出たことを一つの契機ととらえ、バッツに風の神殿への同行を願い出る。
体術、魔術ともに心得がなく才能も乏しいが、頭の回転は速い。
傷つきながらもバッツと共に数多くの試練を乗り越え、運命を同じくしたファリス、クルルと共に『三神姫』として成長していく。
バッツの相棒のチョコボ。数年前、群れからはぐれていたところでバッツと出会い、以降旅を共にしてきた。
通常のチョコボより幾分か脚が速く、またとても賢い。特にバッツとは種族を超えた意思疎通が可能であり、時には自己判断で戦闘を支援する。
序盤の登場人物(バッツの協力勢力)
港町トゥールでバッツ達が出会った、壮年の男性。雑誌『ティンバーマニアックス』の記者を名乗る。神殿へ向かう船が無く立ち往生しているバッツとレナに、チャーター船の貸与を申し出るが……。
エッジ(エドワード・ジェラルダイン)
タイクーンの隣国・エブラーナの王子にして国一番の忍者。また、レナの幼馴染でもある。
タイクーンとの隕石共同調査に立ち会うが、突如襲来したセフィロスによって重傷を負わされてしまう。
ガストラ帝国において『魔導の少女』と呼ばれている、強大な魔力を秘めた少女。感情を殺された上で『操りの輪』によって無理やり制御されている。魔導アーマーに騎乗して風の神殿へ赴き、バッツを絶体絶命の窮地へと追い込むが、攻防のさなか、風のクリスタルが崩壊した余波によって『操りの輪』が壊れたことで解放される。
しかし記憶の大半を失ってしまっていたため、バッツが保護し、以降は彼の旅に付き添う事となる。魔法に対して超絶的な才を有する。
フィガロ王国を目指す途中、コルツ山でバッツ達が出会った熊のように大きな体躯のモンク僧。兄弟子・バルガスとの決着後、バッツに同行してフィガロを目指す。闘気を収束させて打撃の威力を増大させる技を習得しているが、修行途中のため現状使用できるのは『爆裂拳』のみ。
水のクリスタルの加護を受けるウォルス国・ドールの町の花売りの少女。
とある理由で重傷を負ったバッツを、義妹のエリアと共に介抱した。本人曰く「星の声を聴くことができる」との事で、神羅とはなんらかの因縁がある模様。
魔法の才に恵まれているだけでなく、ライフストリームを介して星の力を借りることができる。
エアリスの義妹。幼い頃は実の両親とともにウォルス国の庇護の下で暮らしていたが、10年前に原因不明の烈風で吹き飛ばされ、以降は自分を見つけてくれたエアリスの妹となった。また同時にゲインズブール性を名乗っている。『水の巫女』と呼ばれる特殊な力を持つようだが、身体が弱く、霊薬エリクサーを必要としている。
エアリスと出会う以前にバッツと出会っていたと語るが、バッツ本人はなぜかその記憶を失っていた。
名うての傭兵集団SeeDの候補生。ウォルス国・バラム所属。
天賦の才を持ち、扱いの難しい武器『ガンブレード』を手足のように扱うその実力は、すでに正規SeeDすら上回ると噂されている。
卒業試験として、同期のサイファー、ゼル、セルフィと共にガストラ帝国軍との戦いに参戦する。
ウォルス国に落着した第二の隕石付近で戦闘を繰り広げていたバッツたちに、加勢に入った老人。優れた剣技と上級魔法を自在に操るその力は、セフィロスすら上回った。
しかし、直後に訪れた更なる戦いで激しいショックを受け、記憶を失ってしまう。
うっすらと『クルル』、『フリオニール』といった名前を記憶に残すが……?
ウィン・ベネット
準オリジナルキャラクター。劇中の立ち位置ではFFIIIのキャラクターでもある。
千年前、魔王ザンデを倒したとされる伝説の光の戦士の一人。その戦いの激しさは、大陸の形さえも大きく変えたとされる。
世界に危機が訪れるたび蘇り、光の剣『オニオンソード』を手に暗闇に立ち向かうといわれている。
序盤の登場人物(バッツの敵対勢力)
魔大戦において英雄と謳われた最強のソルジャー。しかし終戦直前に突如として姿を消してしまう。
タイクーンの隕石落着現場に現れ、問答無用で調査隊員を殺害していく。エッジを一方的に戦闘不能に追い込んだ後、「メテオではない」と謎の言葉を残し再び消え去った。
飛空艇の開発・生産に成功した軍事国家バロンの暗黒騎士にして、飛空艇団『赤い翼』の隊長。他国に対して高圧な外交を始めた国王に不信を抱きつつも、孤児である自分にとって父同然と言える王に強く進言できずにいる。
王の命によりエブラーナを強襲し、正門を守るバッツと一騎打ちとなる。クリスタルから『ナイト』の力を授かったバッツに対して、終始有利に勝負を運ぶ。
ガストラ帝国の誇る八将軍の一人。若干17歳ながら、優れた剣技と、魔導によって後天的に付与された魔法の力、特殊な『魔封剣』を用い、戦術指揮官としても優秀。
帝国の強硬な侵略行為に疑問を抱き始めている。
ガストラ帝国の将軍。魔導によって後天的に魔法の才能を付与されたが、それが原因で精神が不安定な状態となっている。しかしながら、魔導アーマーを含めた魔導兵器の開発の天才であり、兵器開発部門の責任者として重用されている。兵器の実践テストとして前線にも赴き、ファイガ、ブリザガなどの上級魔法によって敵軍を蹂躙する。
ガストラ帝国の将軍。生粋のガストラ人。優れた指揮官でありながらも、戦場に生きがいを求める戦闘狂の面も有する。
ガストラ帝国の将軍。暗黒騎士の特務部隊を率い、自身も並ぶものない暗黒騎士である。
素性の知れない新参者ながらも、帝国随一の剣の腕と『ブラッドソード』、『デモンズアーマー』といった強力な装備で身を包んでおり、全将軍から一目置かれている。
侵攻したウォルスの街において、スコール、サイファーを軽くあしらい、自身とその部隊だけで、ウォルス軍・バラムSeeDの連合部隊を敗走に追いやるという、強大な戦闘力を見せた。
仮面に包まれたその心には、記憶の混乱が見られるが……?
『死を超える者』の名を持つ謎の存在。30年前、『暁の四戦士』と呼ばれる英雄たちによってクリスタルが循環させている生命のネットワーク・ライフストリームに封印されるが、逆にライフストリームをハッキングする事によってさまざまな影響を世界に与え始めている。