マーゴドン
まーごどん
概要
自身の活動エネルギーである熱を求めて宇宙を彷徨い、熱源が有る惑星を見つけると、その惑星に降り立ち片っ端から熱エネルギーを奪い取り、その星を氷漬けにして死の惑星に変えてしまう恐るべき宇宙怪獣。地球に襲来するまでにも数多くの惑星がこの怪獣により滅ぼされて来たようだ(そのため、オオヤマキャップ曰く地球最大の危機だと戦慄していた)。
その姿は白い体毛に覆われたマンモスのような外見をしており、2本の牙と地球に襲来直後に放ち、九州南原市を一瞬で氷漬けにしてしまった全身から発する冷凍ガス「スティファフロワー」の他、地上を滑空しての体当たり攻撃などを得意としている。
基本的に熱エネルギーを吸収してしまう特性から熱を使った攻撃は通用せず、UGMのミサイル攻撃を受けた際にも発生した火花を吸収して無効化してしまったが、その分、体は低温のために脆く物理的な衝撃に弱いという弱点を持っている。
最後はその弱点を突かれ、UGMの「ジャイアントボール作戦」により、全身に冷凍液をかけられて氷漬けになって動きを封じられてしまった所へ巨大鉄球の一撃を撃ち込まれ、粉々に砕け散り絶命した。(一部の怪獣、宇宙人を除き)ウルトラQ以来、ウルトラ戦士たちの力を全く借りることなく「地球防衛軍UGM」の力だけで倒された最初で最後の怪獣であった。
なお、この怪獣を最後にウルトラQでリトラとゴメスが出現してから15年間続いた怪獣頻出期は一端終息し25年間ディノゾールが襲来するまで(別宇宙や地球以外での場所を除き)怪獣、宇宙人たちが地球に出現することはなかった。
裏話
なお、この怪獣、矢的猛と星涼子の正体を知ったオオヤマキャップが今まで守ってきてもらった歴代ウルトラ戦士たち感謝の念を込めて、「もう自分達だけで地球を守っていけるよ、だから安心して故郷に帰ってもいいよ」という思いで何としてもUGM=地球人だけの手で倒そうとしたため80やユリアンとは戦っていない(戦おうとしたがオオヤマキャップが制止している)。昭和のウルトラシリーズを通してのテーマの一つだった、地球人のウルトラマンからの自立が描かれたとも言える。
実際に戦った場合ウルトラ戦士には寒さに弱いという設定がある事から、対戦していれば体力を消耗させられて苦戦したのかもしれない。文献によっては「物理的衝撃に弱いという弱点を知らずに戦っていれば80とて危なかったかもしれない」と論じているものもある。また、当時の80は前回のプラズマ・マイナズマ戦において大きなダメージを受けていた。
惑星ごと死の星に化するほどの力を持っていると劇中でも説明されており、オオヤマキャップもこの怪獣の出現を「地球最大の危機」と認識していたように、能力的にはとてつもない怪獣だったはずである。ウルトラ戦士と戦って強さを示す機会に恵まれぬまま、作戦勝ちといっていいUGMに倒されたことで「強敵」のイメージを残すことができなかったようである。ある意味では風評被害を受けたと言えるかもしれない。
ちなみに、児童雑誌「てれびくん」で連載されていた内山まもる氏の『ウルトラマンメビウス外伝 超銀河大戦』でも登場し、初となるウルトラ戦士たちと戦う念願(?)の機会が与えられたが…。ウルトラ兄弟と救援に駆けつけたウルトラマンメロスによる光線一斉発射でアッチュウ間に倒されてしまったた…合掌。
余談
当初、マーゴドンが登場する最終回は前後編が予定されており、マーゴドンのデザインもマンモスではなく犀のような角を生やした凶悪怪獣としてデザインされていたが、物語が現在の形に改められる際に改めてデザインもやり直された。
タイトルも「あっ!キリンも象も氷になった!!」だが、初期案では前後編のうち後編が『 UGMの地球平和宣言 』というタイトルだったらしい。
当初、『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』第1話に登場が検討されていたが、スーツが残っていなかったためペギラに変更された。