概要
いつ、誰が、何の目的のために作り出したものなのか、その一切が謎に包まれている謎の物体である。
火星に降り立った宇宙飛行士が回収し、地球に持ち帰った。
それを発表する式典で、その宇宙飛行士が触れたことで未知の力が発現、スカイウォールを出現させて日本を東都・西都・北都と3つのエリアへと分断してしまった。この事件は「スカイウォールの惨劇」と呼ばれている。
壁の高さは有限だが、触れたものを破壊するバリアのようなものが出ており、登っても壁を超えることは不可能。
壁には切れ目があり完全に遮断しているわけではないため、やろうと思えば3つのエリアを行き来することは十分に可能だが、後述の事情もあって現在では密航などの違法手段に頼らなければ簡単には行き来できない状態になってしまっている。
氷室幻徳の説明によれば、スカイウォール出現時にパンドラボックスから発生した光には人間の精神に影響を与える力があったらしく、その場にいた人間達(後の西都首相・御堂正邦、北都首相・多治見喜子ら)の精神を好戦的な気質に変化させ、それによりパンドラボックスを巡って3つのエリアが協力するのではなく互いに対立する状況に陥っている。
日本の分断は、壁による物理的なものよりもこれによる制度的なものが大きく、エリアの行き来には許可が必要でその許可もなかなか出ない状態になっている。
そして幻徳もまた、その場にいて光を浴びた1人である。
当初は東都先端物質学研究所にて厳重に保管され、核より強大なエネルギーがあると思われるその全容の解析が進められていたが、物語が進むにつれて所在は二転三転していく。
桐生戦兎が「スカイウォールの惨劇」発生時の映像を解析したところ、当時はあったはずのパンドラボックスの側面の2枚のパネル「パンドラパネル」が、現在では無くなっている事が判明。戦兎がファウストの仕業ではないかと問い詰めると氷室はその事実を認め、内通者がいたために研究所の厳重警備下から盗むことができた事、その内通者は、ボックスを火星から持ち帰った例の宇宙飛行士であったらしき事を白状した。
そしてその盗まれたパネルの1枚は、「nascita」の地下秘密基地の壁の中に隠されていた。真実を問いただす戦兎に対し石動惣一は真実を明かす。
火星に降り立ちパンドラボックスを回収した宇宙飛行士というのは惣一自身に他ならず、また「スカイウォールの惨劇」を引き起こした、ボックスに触れた男も惣一である。何故あのような行動に走ったのかというと「火星の影響で色々おかしくなってたから」らしい。
その後、石動美空がネビュラガスの成分浄化能力をファウストに目を付けられ拉致されるという事件が起こった。惣一は娘の美空のこともあってファウストに逆らえず、研究所への侵入を手引きしてしまう。これがパンドラパネルが盗まれた事件の真相である。パンドラパネルが基地の壁に埋まっていたのは、惣一が美空を救出した際ファウストのアジトから一緒に様々なものを奪っていたためだった。
第17話では更なる真実が判明。
実はパンドラパネルはボックスの6面全てに、つまり6枚分存在しており、東都以外の他の都も2枚ずつ所有していた。同時にそれを埋めるフルボトル20本も所有しており、パンドラボックスを開くには6枚のパンドラパネルと60本のフルボトルすべてを揃える必要がある。
そのためこれを開けるには三都が協力するか、他の都からまとめて奪うかのどちらかしかなく、前者がほぼ不可能なため北都から東都への苛烈な侵攻が始まってしまい、更には西都まで戦争に介入し始めるなど、パンドラボックスの争奪戦は更に激化していく。
第29話にて遂にその一部が開放された。
ブラッドスタークの手によってパンドラパネルにフルボトルがセットされたことで、スカイウォールの壁が変形し、パンドラタワーを形成し始める。
スターク曰く、現在西都が所持しているフルボトルは27本。
所有者・所在地の移行
- 本編開始時点
東都先端物質学研究所にて保管。
- 第9話・第10話
ファウストによるパンドラボックス強奪計画が始動。ブラッドスタークに強奪され、ナイトローグの手に渡ってしまう。
- 第12話
難波重工総合科学研究所の地下3階に隠されていたところをスタークに発見され、そのまま彼に奪われる。
- 第13話
ブラッドスタークによって難波重工重要保管施設に移されており、ナイトローグこと氷室幻徳により戦兎達にその事が伝えられ、パンドラボックスは戦兎達の正面突破によって奪い返され、一時的に「nascita」の秘密基地に移されるが、その晩に惣一に持ち出される。
- 第14話
戦兎が再び奪還し「nascita」で保管。
- 第15話
氷室泰山の要請で政府に返還。一時置き場の定まらない状態にあったパンドラボックスは再び東都政府管理下に戻った。
- 第24話
西都に寝返った幻徳/仮面ライダーローグ率いる西都軍が東都政府を襲撃し、ローグによりスカイウォール前まで移動させられる。
- 第25話
謎の力を発動させた石動美空がローグ達を西都に追い返したが、東都政府に潜り込んでいた西都のスパイにより、本物のパンドラボックスの在り処を辿ったローグが再び襲撃。パンドラボックスの番をしていた赤羽の死後、ハザードフォームになったビルドが暴走した隙にローグがパンドラボックスを奪取して撤退。パンドラボックスは西都に渡ってしまう。
- 第29話
『代表戦』により三国の戦争は東都の勝利で決着することになったが、西都の御堂首相に成り代わった難波重三郎の手によってその結果は捻じ曲げられる。
そしてブラッドスタークの手によって遂にパンドラパネルの一部が開放され、スカイウォールの壁が変形し、パンドラタワーが形成される。
関連タグ
聖闘士星矢 - こちらの作品のパンドラボックスは聖衣を収納するための箱。
バンドーラ一味(恐竜戦隊ジュウレンジャー) - こちらも元ネタがパンドラで、異星に封印されていた所に宇宙飛行士が封印を解いた為に全ての事件の発端になった点がそっくりである。ただし、こちらは封印されていた対象が壺である。
OPの謎
メイン画像の通り、新章が始まりストーリーが盛り上がる中、OPがリニューアルされた。
新規に、一海が入ったり、ピョンピョン演出も一新。葛城巧と桐生戦兎との関係性を強調した演出などが描かれていた。
その中で冒頭にパンドラボックスに手を伸ばし合う5人のライダーと1人の少女が描かれていたのだ。パンドラボックスに手を伸ばし、手に入れようとするビルド。それを阻止しようと腕を掴むローグ。腕を掴み合うクローズとスターク。そこに横から入るグリスの手。その中で腕を伸ばす美空。。と言ったものなのだが、
この描写、一見するとパンドラボックスを奪おうとするローグやスタークを止めようとするビルド、クローズ、グリス。そこに現れる美空といった感じに捉えることも出来る。が、よく見ると、パンドラボックスに手を伸ばしているのはビルドだけで、それを止めようとしているのも、ローグただ1人。
「俺は、敵も味方も死なせないと言った。愛と平和を掲げて戦うと誓った。。」
また、クローズとスタークは、よく見ると握手しているようにも見える。そこにそれを止めようとするグリス。といった見方もできる。
この描写は、おそらく今後の展開を示唆したものかと思われる。