BattleshipGirl_鋼鉄少女
ばとるしっぷがーるこうてつしょうじょ
「亜細亜の海の秩序は、私たちが守る」
概要
『Battle ship Girl -鋼鉄少女-』とは、原作・惟丞、作画・皇宇(ZECO)による台湾(中華民国)の漫画作品。ドイツ編の『Battle ship Girl -北海のワルキューレ-』、続編の『Tempest -鋼鉄少女 嵐-』がある。
登場するキャラクターは第二次世界大戦・太平洋戦争当時の軍艦や航空機を擬人化した少女たち。無印版の主人公は駆逐艦・雪風。
かわいらしい絵柄とは裏腹に内容は太平洋戦争をテーマにした非常に重いもの。キャッチコピーからわかるとおり、大日本帝国海軍に寄り添った視点が多いなど、(日本でも台湾でも)政治的には議論を呼びそうな内容を含んでいる。
また雪風が主人公というのは、同艦が戦後中華民国に賠償艦として引き渡され、丹陽として中華民国海軍の主要戦力として活躍し続けたことにちなむ。
これは作画担当の皇宇による、“台湾最高研究機関公認の萌え軍事本”と言われる『陽炎少女 丹陽』(同タイトルはもちろん丹陽=雪風のタイプシップである陽炎型から)からの引き続きの登板である(とは言え、世界観はまったく異なる)。
前述の理由により、情報だけは台湾から入ってきていたものの、日本での商業ベース展開は難しいとされていた。しかし、2011年、これまた問題書籍の多いことで有名なワニ・ブックス刊行のコミックガムでの和訳定期掲載が行われることになった。
2016年02月01日現在コミックスは6巻(嵐編2巻)+外伝コミックス1巻まで。
なお検索時は『鋼鉄少女』で部分一致検索すると最も簡単。
漫画版の主な登場キャラ
「雪風がんばります!」
本作の主人公。序盤ではドジなところを見せて同僚から馬鹿にされていたが偶然出会った大和に才能を見いだされ、さらに神通の特訓や実戦を通して成長しながらその秘められた能力を現わしていく。
「我は大東日の守護者 大和!」
大東日の秘密兵器。物語の序盤で偶然雪風と遭遇する。連合艦隊の旗艦をやったり辞めたり。
雪風の所属する部隊の隊長。萌えオタク兼腐女子。
雪風の同僚。
雪風の同僚。
「時代も戦場も変わる 海は全てを飲み込んでいく…」
雪風の異動先の第二水雷戦隊の隊長。雪風たちの特訓役。
神通の部下。
スターズの戦艦。蟹漁船。
「キミらみたいな戦いは僕はしないんだ」
スターズの空母。
「ウォースパイト わたくしは決めました…愚民の代表と話しても時間の無駄です!私の決断こそこの国の決断!」
クィーンダムの女王。
「私の祖国はゲルマンに占領されてしまった…ここで私たちが負けたらパースの国までもが奪われる そんなの許せませんわ…!」
ホラントの軽巡洋艦。
アウストの軽巡洋艦。
「雪風…お前なら…大切な人と最期まで共に歩いてゆけるのかな…?」
外伝の主人公。某五歳児や某空手部先輩を思わせるような語尾を使う。
シャルンホルストの上司。
TIPS
オンラインゲーム『艦隊これくしょん』のアイデア元(の一つ)になったと言われており、本作の雪風と艦隊これくしょんの雪風はキャラクターデザインが似ている(なお、大和はじめ他の艦娘は、本作の擬人化キャラとはデザインがまったく異なる)。
作画担当の皇宇はpixivユーザーでもある。ZECOはもともとWeb・同人活動用のハンドルネームだったが、日本での商業展開にあわせて公式に皇宇=ZECOであるとした。
なお、主人公は雪風であるにもかかわらずワニブックス版第1巻の表紙は大和である。
架空戦記界隈では、「表紙が大和か否かで、売り上げが天と地」という格言・現象があるそうだが……
後述のゲームの宣伝のためにアニメ動画が作られた。
対立煽りの問題
中国(台湾)製であるという嫌悪感、もしくは艦これが兵器擬人化系コンテンツの元祖という誤解から、「鋼鉄少女は艦これのパクリ」という誹謗中傷が相次いだ。
特に後述するゲーム版の発表時にはいくつかの大手まとめサイトが取り上げた上で上記のようなデマを助長するような記事を掲載・拡散していた。
スマホゲーム版
中国の艦艇擬人化ゲーム作品『戦艦少女R』の成功に触発されてか、本作も2015年にiOS・Android対応のスマホゲーム版がリリースされている。システムは好感度システムやスキル制など、『戦艦少女』とよく似ている(「『戦艦少女』に関わったスタッフが何人か参加していた)。
『戦艦少女R』と異なり日本での公式展開は行っていないが、日本からもダウンロード・プレイは可能。中国語版しか配信されていないにもかかわらず、日本の人気声優が大勢出演しており(当然キャラクターボイスは日本語)、主題歌は花澤香菜が日本語で歌っている。
台湾サーバーは2018年1月にサービスを終了した。