『覚悟しろ』
プロフィール
CV:小野大輔
概要
日米合同第一班班員
一見して地味で口数が少なく目立たない青年。
しかし、その経歴は見事で、元ボクシングライト級チャンピオン兼スーパーフェザー級世界第一位という実績を持つ。
離島の母子家庭で育ち、母の治療費稼ぎと母に自分の強さを見せるために、ただひたすらの鍛錬を積み上げ同ジムの選手たちが気が付いたらベルトを取っていた。
しかし2階級制覇を目前とした矢先に網膜剥離を患い、ボクサーとしての道を諦める。
その後治療の為に負った借金を精算する事を条件にアネックス計画参加を持ちかけられるも一度は断り、しかし手術ベースに『目の良い生物』を使うことを条件に参加を了承する。
作中屈指の男の中の男であり、女性クルーにも彼に好感を抱く者は居るが、マザコンの気が有る。
『テラフォーマーズ外伝 鬼塚慶次』ではU-NASA加入前の出来事が語られている。
能力
「目の良い奴にしてくれ」
戦闘スタイルは典型的なアウトボクサーだが、元世界チャンピオンの肩書は伊達ではなく、単調な敵の攻撃は全てカウンターにしてしまう。
人為変態時には両腕が肥大化して装甲を纏い、頭部に4本の触角と複眼らしき器官が出来る。
手術ベースであるモンハナシャコの人間では見られない可視域外の光線を認識できる驚異の視力と、貝殻を粉砕するほどの強烈な打撃力を武器とする。
また甲殻類なだけあり防御力も高い。
その視力は闇夜の穴の中で、真っ黒なクロカタゾウムシ型テラフォーマーの姿をはっきりと視認するほか、センサー類が放つ光線(赤外線等)すら視認できる程。このため索敵等にも非常に有用。
しかし最大の武器は打撃力。
モンハナシャコの打撃の威力は極めて高く、ダイバーの指を水中でへし折るほど。一説には22口径の拳銃を同程度の威力があるといわれている。
これが人間サイズで、何の抵抗もない(しかも火星なので地球より更に空気抵抗の少ない)空中で、ボクサーがその腕力を駆使して放たれた場合にどうなるか、それは是非自身の目で確かめてもらいたい。
『ガナ・フライ・ナウ』
対モンハナシャコ型テラフォーマー戦で突如その存在が明らかとなり、読者のみならずアネックス1号の生き残りメンバー達を驚愕させた慶次の専用武器・・・と、言うか
特性じゃ無かったんかい、その太(ぶっ)とい両腕?!
誰もがモンハナシャコの特性故に肥大化していたと思っていた両腕は「防具を兼ねたパワーリスト(腕の筋力を上げる為に手首に着ける重り)」であり、これを「除装」した慶次はその実力を発揮してモンハナシャコ型テラフォーマーを下した。
おそらく、誰もが思った筈である。「どうしてこうなった?」
一応、(『ガナ・フライ・ナウ』の情報が開示される前に制作された)外伝作品との整合性を考慮すると『日米合同班が(アネックス計画に於ける)甲殻型用の変身薬に慶次とモンハナシャコ、この二組の因子にのみ反応する「分子標的薬」を仕込んでいて、これにより人為変態時に慶次の前腕部甲殻が「過剰生成」された物が『ガナ・フライ・ナウ』の正体』と考える事が出来る。
「除装」は甲殻型の脱皮能力の応用で行われた物と思われる。
地球編での慶次の人為変態時に『ガナ・フライ・ナウ』が存在しないのは変身薬の成分が改良/変更されている為とも採れる。
中国等に(薬剤の変更等の)妨害をされてもおかしくなさそうだが、これに関しては(アネックス計画が当の中国他の勢力の裏工作で前倒しになっていた事が、寧ろ幸いし)「時間が無い!」と敢えて見過ごされた可能性が有る。
なお、モンハナシャコ型テラフォーマーに『ガナ・フライ・ナウ』が存在しないのは、テラフォーマー側が入手した慶次の右腕、そこから変身薬の成分を「そもそも抽出する術を持たない」事も絡んでいる(それ以前にテラフォーマー側は変身薬を「必要としない」)。