概要
グルメ漫画としての面も持つゴールデンカムイ。
通常の食事シーンであれば、アシリパや白石が調理を行い、杉元の食レポ、そしてみんなでヒンナヒンナ、との流れになるのだが、ラッコ肉の効能の為に鍛えられた金カムファンも困惑必須の展開となってしまう。
作中での動き
アイヌの老人からラッコ肉をもらった谷垣とインカラマッ。老人は「必ず二人で食べるように」と注意するが、言葉の真意を理解していたインカラマッは(照れて)老人のアイヌ語を全文通訳さずその場を立ち去ってしまう。
その後、蝗害により谷垣、杉本、白石、尾形は番屋へ避難することとなり、そこでラッコを鍋にして調理し始める。遅れてキロランケも避難してくるのだがラッコ肉の独特の臭いが充満してくると…
このマタギ……すけべ過ぎる!!
どう見てもシライシが……色っぽい
下も脱がせろ いや…全部だッ全部脱がせろッ
ちょっと見ない間に急に…いい男になったな?
よせやぁい(照)
カワイイ×3
どうゆうわけか互いに互いが色っぽく、スケベに、可愛く見えだし、発散できない感情にのまれてしまう。
実はアイヌにはラッコ肉に纏わる言い伝えがあり、ラッコの肉が煮える臭いは欲情を刺激し、1人でいては気絶してしまうほどというものだった。
つまり男五人が密室内でで性欲を持て余す状態となってしまっていたのだった。
体がほてり、衝動を抑えきれなくなった一同は最終的に褌一丁になって汗だくでくんずほぐれつを始めてしまう。(尾形だけは、目眩で横になっていたので参加せず※ただし全裸で)
結果として強烈な情欲は抜けたものの、残ったのはなんとも言えない気まずさ。全員無言のままいそいそと着替え「誰にも言うなよ」と意見を一致させるのだった。
尚、実際にラッコ肉に発情効果があるかどうかは不明である。味も明記されていないが、一応鍋は空っぽとなっているため、美味かったようだ。
ラッコ鍋を食べるには
18世紀以降の毛皮目的の乱獲などにより個体数を減らし、現在はレッドリストの絶滅危惧種に指定されている。捕獲においても世界的にもアラスカの一部地域にて管理のもと狩猟が行われている程度だという。
日本では、乱獲により定着していたラッコは絶滅。千島列島などから来遊することがあるようだが、明治45年(ゴールデンカムイの時代の数年後)にラッコやオットセイを保護する目的で制定された「臘虎膃肭獣猟獲取締法(らっこおっとせいりょうかくとりしまりほう)」によっての猟獲が原則禁られており、違反者には懲役刑も下されるので食される場合は輸入に頼るなど、それなりの覚悟で挑もう。
余談
このラッコ鍋が掲載されている12巻は、前半の姉畑支遁のウコチャヌプコロに始まり、中盤のラッコ鍋、後半の都丹庵士戦(終始フリチンでの戦闘回)の開幕と色々濃すぎる一冊となっている。
関連イラスト
変顔や変態など、強烈な描写の多い同作でも特にインパクトを残しており、pixiv内にもパロディ作品が多数投稿されている。