国鉄が1977年より新製・投入した普通列車用客車。新製時の塗色から「レッドトレイン」の通称がある。
夜行列車や波動用ならまだしも、今更客車の新製とは時代に逆行する形ではあるが、それまで使用されていて老朽化が進んでいたいわゆる旧客の置き換えが焦眉の急であったことと、貨物列車の削減で余剰になった機関車を転用して、旅客列車の増発を図ろうという意図もあった。
しかし、本来の仕業である普通客車列車もJR移行後は、ワンマン運転が不可能という地方線区ならではの事情もあって、電車化・気動車化が進展し、急速に勢力を減じ、2002年11月一杯で津軽海峡線の快速「海峡」を最後に定期運用から撤退した。現在はイベント列車用に改造された一部車両が残っている。このほか、真岡鐵道が「SLもおか」用にJR東日本から譲渡を受けた3両が現役唯一の原型車両となっている。
一応「新型客車」に分類され(しかも国鉄客車としては最後発である)るが、安全上の要請としてドアを自動として車掌の管理としている以外、照明・暖房などのシステムはむしろ旧型客車のほうが近い(車軸発電の直流電源による照明、機関車供給の熱源による暖房など。自動ドアの動力である圧縮空気も機関車供給で、客車自己完結型ではない)。
JR化を前後して北海道向けの51形の一部が気動車に改造(キハ141系)された(JR西日本でも同様のキハ33が2両存在した)。この手の気動車化の元客車としては割と長い期間活躍したが、2012年の札沼線の電化で余剰となり、一部が他線区に転用か海外譲渡された以外は廃車・解体と思いきや、さらにその一部はJR東日本がSL銀河用客車として、C58蒸気機関車の客車兼補助機関車として改造された。
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