概要
「すべての能力者(バケモノ)に死を… 人類に、明るい未来を!」
CV:増尾興佑
本名・神園アキュラ。
どの勢力にも属さず、個人で能力者たちを倒して回っている能力者を滅する者(セブンス・スレイヤー)。
能力者そのものに対し常軌を逸した憎悪を抱き、能力者はいずれ能力を持たない人間を脅かす存在になると頑なに考えている。
第七波動(セブンス)を持たない普通の人間だが、皇神(スメラギ)にも比肩する高い科学技術を持った天才科学者で、卓越した戦闘センス、そして能力者達の能力因子サンプルを回収・解析し、彼らの第七波動を擬似再現した特殊装備を操る事で、並の能力者とは比較にならない戦闘力を有している。
日本でも有数の名家で、退魔師の家計でもある神園家に長男として生まれた。
母親は由緒正しい退魔師家系の生まれであり、彼女には家督を相続した妹(アキュラにとっての叔母)が存在している。一方、父親は皇神グループの研究者で第七波動に関する研究を行っていたが、研究中の事故(第七波動の能力者を使った人体実験)によって死亡しており、それを利用する形で皇神グループの上層部は父親の残した資料を自分達の都合の良い様に改竄。この事から、アキュラは父親が皇神グループの陰謀で殺されたと考えるようになり、密かに父親の研究を引き継ぎ、メイドであるノワの力も借りる形で独学で能力者に対抗する為の装備を開発。全ての能力者と皇神グループの双方を標的とした復讐者と化す。
なお、登場人物の中では珍しくファミリーネーム(苗字)まで判明している。劇中では神園=アキュラの父親を指すが、名字は名家である母親の実家に由来するもの。アキュラとミチル兄妹の髪の色は父親に由来している。
『無印』では主人公のガンヴォルトに敵対する無能力者として登場したが、続編の『爪』以降は主人公キャラの一人となる。
また、『無印』では純粋に身体能力を強化する強化ジャケット『メガンテレオン』を装備していたが、続編の『爪』以降はガンヴォルト(あるいはアシモフ)の第七波動「蒼き雷霆(アームド・ブルー)」の因子を取り込んで擬似再現させた機動力強化型ジャケット『ヴァイスティーガー』を新たに装備し、一部機能はガンヴォルトに匹敵する戦闘力を獲得している。
そして、最新作となる『白き鋼鉄のX』でも、主人公となる事が確定している。
人物
科学者でもある為か、基本的には冷静沈着な性格だが、本質的には自制心が著しく欠けている程の激情家。
第七波動の事は「神の法に唾を吐きかける呪われた力」と断じ、それを扱う能力者に関しては「バケモノ」、「害獣」「害虫」と口汚く罵倒し、発見次第に相手の人格を一切問わずに「殺す」事だけに固執するという並外れた憎悪に取り付かれてしまっており、情け容赦の一片も持たない。
世界を脅かす能力者勢力と戦うガンヴォルトに対しても共感どころか能力者というだけで敵意を剥き出しにしており、終始彼の言い分も碌に聞こうとせず、ひたすら攻撃をしかけようとしかしない等、まさに取り付く島も無い状態にある。
一方で、科学者故なのか、「科学の力」に対して一種の崇拝や信仰心に近い考えを持っており、人類の叡智である科学こそが正しき力としている。
シスコンと呼ばれる事がある程に身体が弱い妹・ミチルを大事にしている等、根っからの冷血漢というわけではなく、また自らの行いに最低限の後ろめたさはあるのか、「能力者の無差別殺人」に等しい自らの活動について、ミチルには明かしていない。
しかし、それを加えてもアキュラの能力者に対する狂信的な憎悪や復讐心は際立ったものであり、ガンヴォルトやシアンといった真っ当な良心を持った人間からは、皇神グループの能力者達よりも危険ではないかと見なされ、『爪』のモノローグ等では己の信じる『神』が『バケモノ(能力者)共を殺せ』と囁いているかの様に語っている等、もはや「狂人」や「人格破綻者」に等しいものとなっている。
また、一方で能力者と戦っている時の言動からも、能力者との命懸けの戦いそのものを楽しんでいるのではないかと思わせる部分があり、行動原理も「能力者から無能力者を守る」という使命感ではなく、「能力者を殺す」という行為そのものに一種の「生きがい」を見出してしまっているかと思わせる危険な領域に迫りつつある事から、一応のアキュラの理解者であるノワやRoRoですらも難色を示す様子を見せる事がある程。
戦う前に事前に綿密に準備を整えておく等、慎重な面を見せる事も多いが、いざ能力者を目の前にすると頭に血が上り易く、理性を失って暴走してしまう傾向も目立つ。特に、ミチルが関わってしまうと、その暴走は更に悪化させてしまう兆しを見せ、激情に支配されるあまり、支離滅裂な言動も見せる事さえある。
『爪』では敵対する事になる能力者のテロ集団『エデン』の能力者達にすらも、自分達以上の危険思想の持ち主と見なされており、ニケーからは「自分を不幸にするだけでなく、大切な者まで巻き込む事になる」と指摘され、後にそれはミチルが狙われてしまう形で現実となっている。
アキュラが能力者に対して病的なまでの憎悪に凝り固まってしまったのは、慕っていた父親の死よりも、むしろその父親と母親自体に原因があった。
科学者であった父親は、多くの第七波動に関する技術を確立してきた天才であったが、温厚な性格とは裏腹に第七波動を恐れ、能力者そのものを「バケモノ」呼ばわりして人権すら一切認めようとしなかった等、人格者とは程遠い「身勝手な差別主義者」と言える面も持ち合わせていた。更に母親は、退魔師の家系出身だけでなく、何かと「神」や「天使」を例えに持ち出す口癖があったらしく、これらの影響を強く受けて育ったアキュラは、結果的に両親の負の面ばかりを忠実に受け継いだ人格と、「能力者=滅すべき魔」という歪んだ思想を持ち合わせるに至ってしまったと言えなくも無いのである。
劇中の活躍
『無印』、『爪』の双方において、ひたすら自らの憎悪に従う形で能力者を攻撃し撃破しているのだが、『爪』の終盤にて、妹のミチルもまた第七波動の能力者…それもシアンのセブンスとされていた「電子の謡精(サイヴァー・ディーヴァ)」の本来の能力者である事実が発覚。彼女は記憶を失いながらも、本来の能力を取り戻してしまう事になった。
最愛であるはずの実の妹が自分の最も憎むべき能力者であったという事実に、それまで憎悪と狂気に満ちた信念で能力者を殺し続けていたアキュラは大きく揺るがされる事になったが、もはや能力者を滅ぼす為の戦いがミチルよりも大切なものとなってしまったアキュラは、神園家やミチルを捨ててでも能力者を殺す為の戦いを続ける道を選んでしまう事になる。
無能力者であるにも拘わらず、ガンヴォルトやエデンの能力者達と互角以上に渡り合って戦い抜いたアキュラの功績は確かに凄まじいものである。
しかし、全ての能力者が無能力者を滅ぼす事を望んでいる訳でないにも拘らず、相手が能力者ならば誰であろうが殺すのが当然という極端な個人主義の思想に加え、過去の父親と皇神グループの件でミチルやノワ、RoRo以外の誰も信頼せず自らの開発した技術を開示させないといった独善ぶりから見ても、ある意味でアキュラは並の能力者よりも遥かに危険な無能力者と、認識されてしまう可能性が否めない部分がある。
父親を失ったのが切っ掛けとはいえ、能力者どころか無能力者でさえ敵に回しかねない戦いを繰り返し、妹を捨ててでもそれを一向に止めようとしないアキュラ。
果たして、何が彼をそこまで駆り立てようとするのか。それは今後の物語で何かが判明するのかもしれない。
少なくとも、このまま狂気の戦いに身を投じ続けると本当に取り返しがつかない事になる危険な領域に足を踏み入れてしまっている。彼が全く知らないある人物達の裏取引とその事実に気付かないままでは…。
家族
過去の手術により声を失っているアキュラの双子の妹。兄を「アキュラくん」と呼ぶ。
身体が弱く個人療養所で暮らしており、意思疎通はタブレットで会話している。
発育が遅れており、外観がアキュラより幼いが双子である為同い年である。
謎の勢力に狙われており意識を失っている状態で一度ガンヴォルトに助けられる。
アキュラの助手やミチルの介護を手がけるメイド。実はバイク乗りだったりする。
RoRo(ロロ)
アキュラが体に纏っている装備「ヴァイスティーガー」に付随する戦闘ポット。アキュラと連携して複数のビットを制御したり、奪った能力者のデータを元にEXウェポンを発動するいわば相棒。
ミチルの話し相手になっていた事もあり、アキュラを「アキュラくん」と呼ぶのはミチルの影響だという。
通常は「ボク」とかの男の子言葉を使う丸いメカ(左)だが、ある出来事で「電子の謡精(サイバーディーバ)」の能力が宿った際に覚醒すると女の子の姿(右)になる。
この為、ロロは「彼」と呼ぶべきなのか「彼女」と呼ぶべきなのかややこしい事になっている。
モルフォと異なり、RoRoの歌声はエフェクトがかかったロボっぽい歌声になっている他に羽が鳥(鳳凰?)の様なデザインで腰部にある。
能力
ブリッツダッシュ
ダッシュで敵に体当たりすると動きを封じ(ボス除く)ロックオン状態にして攻撃を集中させる。エアダッシュだとブリッツゲージを消費するのでゲージを共用するカゲロウ発動できずにダメージもあるので注意。
なお、複数ロックオンはできないがロックオン→敵破壊→他の敵にロックオンとコンボを組む事が複数の敵に対して有効打となる。
EXウェポン
ボスから奪った能力を使う。ただし、EXウェポンはゲージが共通である。勘のいい人ならばもうお気づきだろう、弱点を持つボスがいるわけである。
初期装備にはガンヴォルトの雷撃鱗の放電を解析した「スパークステラー」が装備されている。
下画面でダイレクトに装備切り替えが可能でスパークステラー含めて全9つアイコンがあるが、うち一つはEXウェポンを解除する為のものである。
フラッシュフィールド
ガンヴォルトの雷撃鱗バリアを参考にした電磁シールド。ガンヴォルトと異なり自動無消費で発動するが、EXウェポンゲージを消費すると使えない。
雷撃鱗バリアと異なりフラッシュフィールド自体には攻撃判定は無く防御専用となるが雷撃鱗バリア同様に無効化できるものとできないものがある。
ストライクソウ
発動させると「爪」の文字の様な軌跡を描く全体的に斬撃を行うスキル。発動させると次に発動させるまでに約一分かかるので連発はできない。
ヒーリング
発動させるとHPが完全回復する。ポーズをかけてから下画面でアイコンをタッチすると発動するが、同時にポーズも解除されるので注意。ストライクソウ同様に次に発動するには約一分かかる。
なお、ストライクソウとヒーリングは別々になっているので例えばストライクソウを発動したからヒーリングが発動できないというワケではない。
その他
ボスの能力を会得するという点ではこれに似ているとガンヴォルト第一作でいわれてきたが、「爪」でよりそれっぽく感じるものとなった。
アキュラのクエストにも意図的な表記として「NO LOCKMAN」というものがある。
どちらかと言うと彼よりも某レプリロイドの方がアクション的には近いか。
アキュラが身に纏う装備「ヴァイスティーガー」の名から察するにアキュラは「虎(白虎か?)」を意識したイメージがあると思われる。
また、開発元が同じぎゃる☆がんシリーズに登場する神園家とは退魔師(悪魔ハンター)の仕事を生業とする名家という点が共通し、マイティ/ギャルではぎゃる☆がんサイドの神園しのぶ&神園真夜とも共演を果たしている。
…のだが、それぞれ倒すべき敵である能力者に本編での意趣返しとばかりに倒されたり、魔物に捕まってしまった上に助けを求める声で攻撃を行ってくるなど、3人揃って残念な活躍をしてしまった。
名前の由来は紫電や七宝剣、モニカたち同様に車関係から取られており、ホンダの高級車ブランド「アキュラ」が元ネタとされている。
また、細かい部分で神園兄妹との関係を思わせる神園しのぶには将来男の子が産まれた場合、憧れている火吹晶に因んで「アキラ」と名付けようとしているお話がある。アキュラと晶、偶然両者の名前が似ていたために作られたネタなのか、あるいは当初からぎゃる☆がんネタも想定してアキュラを由来としたのかは不明。
そして.....
シリーズ最新作である白き鋼鉄のX(外部公式サイト)で主人公を勤める事が判明。
PVを見る限り、今までのブリッツダッシュやEXウェポンも健在の模様。
今後の情報に期待したい。