概要
ネクロゴンドに居城を構え、世界を支配しようとする魔王。
カバと プテラノドンを合わせたような肥満体の外見をしているが、その姿を滑稽と笑った者たちは皆瞬きする間に塵にされてしまうという。
表立った魔王としての彼の活動は、居城付近のテドンの村を滅ぼし、他には全く無関係な人間のカップルに呪いを掛けるなど、一見するとスケールが小さいように見える。
その一方で、サマンオサとジパングの統治者を自身の精鋭である部下達とすり替え、内部から隠密に侵攻を進めるという、なかなかの策士ぶりを披露している。
ゲーム中盤(表の世界攻略時)までは諸悪の根源として扱われているが、実際には大魔王であるゾーマの手下の一人に過ぎない。
しかし、ゾーマの存在はバラモスを倒すまで表沙汰にはならない上に、バラモス自身はその巧みな侵略手段から人々に大きな不安感を植え付け、世界の様々な場所で恐怖の対象となっている。
ナンバリングタイトルでは「ドラゴンクエストⅨ」にも登場しているが、作中のモンスター図鑑で彼の容姿について「滑稽な外見」とネタにされている。同じく登場する魔王格の中では最弱ではあるが、やはり手強いモンスターである。
小説版では「ゾーマ八魔将」の一人で、精霊ルビスを封印した張本人。この功績からゾーマより魔王としての地位と力を与えられ、上の世界の侵略を任された。
最終的に勇者アレル達に敗れた事で、ゾンビとして再び蘇る事も無く、用済みとゾーマに処刑されてしまった。
その他には「勇者アベル伝説」にも同名の魔王が登場しているが、容姿などは大きく異なっている(こちらのCVは渡部猛)。
魔王としての実力など
ゾーマに表の世界侵略を任された魔王の名に恥じず、メラゾーマ、イオナズン、激しい炎といった、冷気系を得意とするゾーマとは対称的に火炎系の強力な技を使いこなす。打撃の威力も高めであり、これらを最大2回連続行動で駆使してくる。さらにメダパニとバシルーラといった、下手な即死呪文よりも厄介な妨害を仕掛けてくる事もある。
さらに自動回復を備えており、SFC版ではHPを始めとしたステータスが上方修正され、多少のダメージをものともしない。
このように表の世界に登場するモンスターとしては、圧倒的な戦闘力を誇る敵として君臨しており、その他ナンバリングタイトルやスピンオフ作品への出張も多いなど破格の扱いを受けている。
………のだが、ドラゴンクエストライブスペクタルツアーでは勇者、アリーナ、ヤンガス、テリーの連続の攻撃によって1分位で瞬殺されている。ライブだからなのかどうかはわからないが、魔王としてその扱いは酷すぎる気が………
関連モンスター(いずれもボス系である)
- バラモスゾンビ
バラモス本人がゾンビ化したモンスター。
外見はスカルゴンの色違いとも言える姿である。詳細はバラモスゾンビ参照。
- バラモスブロス
本家バラモスの色違いである同属モンスター。名前からして、長らく本家バラモスの兄弟かそれに近い存在と推察されていたが、『DQ10』においてバラモスの実弟である事が判明した。
ゾーマ戦の前座三連戦において、二番目の相手を務める。GBC版では、新たに追加された隠しダンジョンにて通常戦闘でも登場する。
兄のバラモスとは異なり、補助呪文は使わず通常攻撃・激しい炎・イオナズンを複数行動で駆使するダメージ重視の戦法。
星のドラゴンクエストにもDQ3イベント・後半にて登場。本家ナンバリング作品とは一転してメダパニーマや混乱攻撃などをよく使うようになり、混乱状態のキャラに大ダメージを与える「混乱喰らい」が非常に脅威。
- バラモスエビル
リメイク以降に登場する、同じく本家バラモスの色違いである同属モンスター。本家バラモスやブロスとの関連性は不明であるが、『DQMJ3P』においてゾーマの支配が及んでいない未開の地へ派遣される尖兵であった事が判明。天界に出現していたのはそのためであろう。
隠しダンジョンの闘技場フロア(固定エンカウント)に登場する事がある他に、それ以外のフロアにおいて通常戦闘でも登場しており、当然ながら最強クラスの難敵である。
使用する攻撃は通常攻撃・メラゾーマ・イオナズン・凍える吹雪と、バラモス兄弟に劣らないレパートリーであり、補助呪文に強い耐性を持つ。しかし、判断力が低いようでこちらにマホカンタが掛かっていてもお構いなしに呪文を使う(しかも自身はこれらの呪文に無耐性)上に、何故かバシルーラが確実に効く。その為に、危険を感じたプレイヤーに容赦無くすっ飛ばされるという、シュールな光景が展開される事も。
余談であるが、SFC版においては最大MPを上昇させる「不思議な木の実」を落とす唯一のモンスターであった為に、手間隙と危険を冒して狩りに勤しむ猛者が多かったとかなんとか。おかげで何匹のバラモスエビルが遥か上空の天界からバシルーラですっ飛ばされた事か……。