ドルマムゥ
どるまむう
MARVEL COMICS(アメコミ)のキャラクター。
かつてはドーマムゥなど表記にゆれがあったが、近年(DWA以降)ではドルマムゥで統一されている。
概要
主に「ドクター・ストレンジ」という作品に登場する悪役(ヴィラン)で、燃え盛る頭を持つ異次元のロボット。元は、異次元「カオスディメンション(混沌次元)」に暮らすエネルギー生命体だったが、肉体を求めて機械の体を作ったために同次元の支配者たちから警戒され、その世界の神であるシュマゴラスの手でカオスディメンションから「ダークディメンション(暗黒次元)」に追放された。
現在はダークディメンションの王として君臨している。
ドクター・ストレンジの最も古い宿敵の一人。
原作初期ならびに前述の格闘ゲームでは「頭が燃える人形ロボ」として描かれたが、近年は「全身が燃え盛る巨大怪獣」として描かれることが多く、クロスオーバー作品では高確率で大勢のヒーローを相手取っている。
近年ではテレビアニメへの参戦が増えつつあり、「ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ」ではドルマムゥ名義で出演。この時の声優は山路和弘氏。
また、「アルティメットスパイダーマン」にもゲスト出演したほか、映画(MCU)版でも実質的なラスボスとして大幅にリニューアルされたデザインでクライマックスに登場してくる。
プロフィール
種族:エネルギー生命体
眷属:妹「ウマー」部下「ザ・フッド」
能力・技能
- 魔術への膨大な知識を有し、無尽蔵の魔力を有する。
- 炎を操る術を得意とするほか、次元転移や時間跳躍などの高等術理も使いこなす。
- 元がエネルギー生命体で特定の肉体を持たないため、惑星規模まで肉体を巨大化させることも出来る。
- その能力値のすべてがストレンジの遥か上をいくものであり、真正面からぶつかって彼に勝てるヒーローorヴィランは決して多くない。
- 高い戦略的知識を持っている。
- 圧倒的な実力を有しているが、力による横暴よりも権謀術数を好む頭脳派であり、悪事を企てるとき大抵はほかのヴィランたちへ共闘を持ち掛けたり、標的のライバルを唆して両者を消耗させるなど、用意周到に立ち回っていく。
- 以上、マーベルヴィランズの中でも破格の強敵であり、特にダークディメンションに相手を引きずり込めば最後、全能に限りなく近いチート級の実力を発揮する。
日本における知名度は低かったが、マブカプ3に参戦したことがきっかけで、ファンが急増した。
この作品においての名前表記は、ドーマムゥ。
ゲーム内ではなぜだか凄い紳士な口調で話す。
「恐怖の王に挑もうとするのは誰だい?」
「哀しいことにこのドーマムゥは最大の敵を倒してしまったようだね。」
といったように、本当にこいつ悪役なのか?と疑ってしまう口調である。
もっとも、大物ヴィランらしく、尊大な発言や、相手を怒らせるセリフもある。
「ええと、キミの名前は何といったか……。まあいい。下等なゴミ虫くん、でいいかな?」
「おお、怖い。なんて恐ろしい形相でにらむんだ。ちょっと四肢を砕いて、強火であぶっただけじゃないかね。」(対ダンテ勝利メッセージ)
「魔術とは、とてもとても奥の深いものなのだよ。君のような凡人では、一生を費やしたとしてもとうてい理解できないんじゃないかな。」(対Dr.ドゥーム勝利メッセージ)
別次元から上半身のみだが登場し、アベンジャーズらを驚愕させた 本作のラスボスかと思われたが、ロキに吸収されてしまった
映画『ドクター・ストレンジ』のラスボスとして初登場。呼称はドルマムゥ。
メイン画像にあるようなお馴染みの姿ではなく、かなり巨大な顔ともいえる姿をしていた。
ちなみに、演じているのはストレンジと同じベネディクト・カンバーバッチ。これは、ドルマムゥを「魔法使いになる前のストレンジの傲慢さの象徴」と考えたカンバーバッチ自らの希望によるものだったという。
暗黒次元(ダーク・ディメンジョン)の支配者であり、カエシリウスを筆頭とする“ゼロッツ”と呼ばれる魔術師集団と契約して地球征服を計画しており、彼らを唆して宿敵であったエンシェント・ワンを殺害する等、一連の騒動で裏から手を引いていた。
終盤、ダーク・ディメンションに自らやってきたストレンジに取引を持ちかけられるが、これを無視してストレンジを瞬殺するも、ストレンジは予めネックレスにタイム・ストーンを仕込んでいたために時間が巻き戻されて生き返り、その結果ストレンジとドーマムゥは取引の瞬間を何度も繰り返すことになってしまう。
ドルマムゥは時間を超越した存在であるため、時間が巻き戻されても記憶を保持することができ、自分が無限ループに陥っていることに気づくことができる。しかし、タイム・ストーンによる時間の操作はストレンジのみにしか行えないため、ドルマムゥはそれを悟ったとしても自分の力ではどうすることもできないのである。
圧倒的な戦闘力を誇るドルマムゥに対してまともに正面から立ち向かっても到底勝ち目がないことをわかっていたストレンジは、彼のそんな特性を知った上で捨て身の賭け(……という名の嫌がらせ)に打って出たのだ。
ドルマムゥ「お前は絶対に勝てない!」
ストレンジ「それでも、負けることはできる。何度も、何度も、何度も。
永遠に負けてやる…逃げられないぞ。」
ドルマムゥ「やめろ!もうたくさんだ!!」
最初のうちこそ無視を決め込んでいたドルマムゥであったが、何度倒しても復活してくるストレンジを目にするうちに自分が時間ループに封じ込められてしまったことに気付き狼狽。とうとう根負けする形でストレンジとの取引に応じざるを得なくなる。そして、時間ループから解放する代わりにゼロッツの面々を連れて地球から手を引き、さらにはもう二度と地球へと手を出さないことを半ば脅されるような形で約束させられてしまった。
その後は、約束通り吸収しかけていた街を元に戻し、ゼロッツの面々を連れてダーク・ディメンジョンへと逃げ帰っていった。
劇中では尺の都合もあって、割とあっさり手を引いたかのような描写がなされている(同じ時間をループしていることを示す演出はある)ため、視聴者からは「評判の割にはあまり強そうに感じられなかった」「案外メンタルが弱かったんじゃないか?」とイマイチな評価であったが、実際には気が遠くなるような回数、ストレンジと取引きする瞬間を繰り返していたとされている(Twitterでは、「自分にクソリプを送ってくる悪質ユーザーをどれだけブロックしても、その都度名前を変えてまた同じことを延々繰り返されるのを想像すれば彼の気持ちがわかるよ」といった投稿も)。
また、意外と忘れられがちだが、この作戦は自分が何度も相手から殺されるということが大前提となっている。タイム・ストーンの力で結果的に生き返ることができるとはいえ、生半可な覚悟では絶対にできない作戦であるのは言うまでもない。